「映画」検索結果493件
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沿革沿革 東宝グループは、1932年に「健全な娯楽を広く大衆に提供すること」を使命として小林一三により設立されて以来、映画・演劇を中心に、幅広い層のお客様に夢や感動、喜びをもたらす数多くのエンタテインメント作品をお届けしてまいりました。 2020 1990 1970 1950 1930 2024 01 株式会社東京楽天地を子会社化 03 「ゴジラ-1.0」が第96回アカデミー賞®「視覚効果賞」を受賞 05 舞台「千と千尋の神隠し」ロンドン公演開幕 06 株式会社サイエンスSARUを子会社化 06 TOHOスタジオ株式会社が株式会社ドラゴンフライエンタテインメントを子会社化 10 Toho International, Inc.がGKIDS, INC.を子会社化 11 シンガポール現地法人 Toho Entertainment Asia Pte. Ltd. が稼働開始 11 東宝スタジオにて日本初となる水素発電による商用電力の利用開始 12 年間興行収入記録更新 913億円(現歴代1位) 2023 03 東宝日比谷プロムナードビル開業 03 TOHO Tombo ピクチャーズ株式会社を設立 07 TOHO Global 株式会社設立 08 株式会社ガイエ子会社化 09 有限会社エイシン工芸を東宝舞台株式会社が子会社化 10 「小林一三生誕一五〇年展 ―東京で大活躍―」開催 11 「ゴジラ-1.0」公開 11 TOHO Global 株式会社がIGLOO STUDIO CO., LTD.と資本業務提携契約を締結 12 Toho International, Inc.が CJ ENM FIFTH SEASON LLC へ戦略的投資 2022 09 株式会社エイド・ディーシーシーの子会社化 09 TIA 株式会社を子会社化し、商号を「株式会社 TOHO animation STUDIO」に変更 2021 07 「ゴジラvsコング」日本公開 2020 ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable 10 「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」公開(興行収入新記録 404.3億円) 2019 05 「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」公開 2018 02 日劇(TOHOシネマズ 日劇)閉館 03 合歓の広場、「日比谷ゴジラスクエア」にリニューアル 03 TOHOシネマズ 日比谷 開業 2017 03 東宝不動産株式会社を合併 2016 07 「シン・ゴジラ」公開 08 「君の名は。」公開(自社製作作品興行収入新記録更新 250.9億円)※2017年12月現在 12 年間興行収入記録更新 854億円 2015 03 新宿東宝ビル竣工 11 札幌東宝公楽ビル竣工 2014 03 (株)コマ・スタジアムを吸収合併 05 米レジェンダリー版「GODZILLA」全米公開 08 三和興行(株)を吸収合併 2013 04 アニメーションレーベル TOHO animationを設立し、アニメ事業を本格スタート 06 東宝不動産(株)を完全子会社化 10 東宝東和(株)を完全子会社化 12 「永遠の0」公開(自社製作作品興行収入新記録更新 86億円) 2012 04 アニメ事業室を設立 2011 02 国際放映(株)を完全子会社化 2010 09 東宝スタジオ改造計画完了 12 年間興行収入記録更新 748億円 2009 08 札幌公楽興業(株)および新天地(株)を吸収合併 2008 03 TOHOシネマズ(株)が興行会社4社(東宝東日本興行(株)、中部東宝(株)、東宝関西興行(株)、九州東宝(株))を吸収合併 09 (株)コマ・スタジアムを連結子会社化 12 年間興行収入記録更新 739億円 2007 10 旧東宝本社ビル跡地に東宝シアタークリエビル竣工 11 シアタークリエ 開場 2006 09 旧南街会館跡地に東宝南街ビル竣工 10 映画興行部門を会社分割し、TOHOシネマズ(株)に承継 2005 03 旧東宝本社ビル建て替えにより芸術座閉館 04 東宝本社を東宝日比谷ビルに移転 2004 02 南街会館閉館 05 「世界の中心で、愛をさけぶ」公開(自社製作作品興行収入新記録 85億円) 12 札幌東宝ビル(札幌シャンテ)竣工 2003 02 東宝スタジオ、改造計画開始 03 「千と千尋の神隠し」米アカデミー賞長編アニメ映画賞受賞 04 ヴァージン・シネマズ・ジャパン(株)を買収し、TOHOシネマズ(株)に社名変更 07 「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」公開(実写作品興行収入新記録 173億円) 2002 02 「千と千尋の神隠し」ベルリン国際映画祭金熊賞受賞 2001 07 「千と千尋の神隠し」公開(興行収入新記録 308億円) 2000 06 東宝版「エリザベート」初演(帝国劇場) 11 「MILLENNIUM SHOCK」上演(帝国劇場) 12 旧・東京宝塚劇場跡地に東京宝塚ビル竣工 1998 01 旧・東京宝塚劇場、旧・スカラ座閉館 05 米トライスター版「GODZILLA」全米で公開 07 「劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」公開(ポケモンシリーズ第1作) 1997 04 「名探偵コナン 時計じかけの摩天楼」公開(「名探偵コナン」シリーズ第1作) 07 「もののけ姫」公開(配給収入新記録 113億円) 1993 07 「クレヨンしんちゃん アクション仮面 VS ハイグレ魔王」公開(「クレヨンしんちゃん」シリーズ第1作) 1992 05 「ミス・サイゴン」初演(帝国劇場:1年半のロングラン) 1991 07 渋東シネタワー竣工 1987 06 「レ・ミゼラブル」日本初演 10 旧・日比谷映画劇場、有楽座(2代目)跡地に東宝日比谷ビル(日比谷シャンテ)竣工 1984 01 第1回東宝シンデレラ誕生(沢口靖子) 03 日劇ミュージックホール閉館 10 旧・日本劇場跡地に有楽町センタービル(有楽町マリオン)竣工 11 有楽座(2代目)閉館 1983 02 TV「積木くずし」(TBS系列)放送開始 1981 02 日本劇場閉館(日劇ミュージックホールは東京宝塚劇場5階へ移動) 1980 10 ナビオ阪急(現・HEPナビオ)竣工 03 「ドラえもん のび太の恐竜」公開(「ドラえもん」シリーズ第1作) 05 「影武者」カンヌ国際映画祭パルムドール受賞 1974 10 TV「傷だらけの天使」(NTV系列)放送開始 1973 03 米トニー賞国際特別賞受賞(東宝の演劇活動に対して) 12 「日本沈没」公開 1972 07 TV「太陽にほえろ!」(NTV系列)放送開始 1969 04 「ラ・マンチャの男」初演(帝国劇場) 10 新宿東宝会館竣工 1967 09 「屋根の上のヴァイオリン弾き」初演(帝国劇場) 1966 01 「細雪」初演(芸術座) 09 新・帝国劇場開場 1965 03 「東京オリンピック」公開 10 新・帝国劇場の建設にあたり、(株)帝国劇場を設立(1976年7月、東宝不動産(株)に合併) 10 TV「青春とはなんだ」(NTV系列)放送開始 1963 09 「マイ・フェア・レディ」初演(東京宝塚劇場) 1962 07 「ニッポン無責任時代」公開(「東宝クレージー映画」シリーズ第1作) 1961 07 「大学の若大将」公開(「若大将シリーズ」第1作) 10 「放浪記」初演(芸術座) 10 東京証券取引所、大阪証券取引所、名古屋証券取引所、各市場第1部に指定 1958 02 日本劇場で第1回「ウェスタン・カーニバル」開幕 07 「駅前旅館」公開(「駅前」シリーズ第1作) 09 「無法松の一生」ヴェネチア国際映画祭金獅子賞(グランプリ)受賞 1957 04 旧・東宝本社ビル完成 04 芸術座開場 1956 01 「へそくり社長」公開(「社長」シリーズ第1作) 03 「宮本武蔵」米アカデミー賞名誉賞(現・外国語映画賞)受賞 1955 07 東京宝塚劇場4階にスカラ座開場 07 (株)帝国劇場を合併 1954 04 「七人の侍」公開 TM & © TOHO CO., LTD. 11 「ゴジラ」公開(「ゴジラ」シリーズ第1作) 1953 12 南街会館完成 1952 03 日劇ミュージックホール開場 1950 07 (株)帝国劇場を設立 1949 05 東京・大阪・名古屋証券取引所に上場 1947 03 (株)東京會館を分離独立 1945 03 (株)梅田映画劇場および(株)南街映画劇場を合併 1943 12 東宝映画(株)を合併し、映画の製作、配給、興行および演劇興行の総合的一貫経営を行うこととなり、社名を東宝(株)に改称 1937 03 (株)東横映画劇場を合併 08 東宝映画(株)を設立 11 東宝映画(株)が、(株)写真化学研究所、(株)P・C・L製作所、(株)j・Oスタヂオ、東宝映画配給(株)の4社を吸収合併 12 帝国劇場(株)(旧・東京會館を所有)を合併 1936 01 日本映画劇場(株)(旧・日本劇場を所有)を吸収合併 06 東宝映画配給(株)を設立 1935 06 有楽座(2代目)開場 1934 01 旧・東京宝塚劇場開場 02 旧・日比谷映画劇場開場 1932 08 (株)東京宝塚劇場設立(取締役社長 小林一三) トップ 沿革
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「沈黙の艦隊 北極海大海戦」初日舞台挨拶「沈黙の艦隊 北極海大海戦」公式サイト 1988年から1996年まで週刊漫画雑誌「モーニング」(講談社)にて連載された人気コミックを実写映画化した「沈黙の艦隊」の映画化第2弾。本作は大沢たかおさん主演兼プロデュースによるアクション・ポリティカル・エンターテインメント作品です。 9月26日、本作の初日舞台挨拶をTOHOシネマズ日比谷にて実施しました。大沢たかおさん、上戸彩さん、津田健次郎さん、中村蒼さん、渡邊圭祐さん、笹野高史さん、江口洋介さん、吉野耕平監督が登壇し、鑑賞後のお客さんの前で、それぞれお気に入りのシーンを語りました。そして、激しい戦いにも決して屈しない<やまと>さながら、「全門発射」で本作のヒットを祝いました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします。 初日舞台挨拶 海江田四郎役 大沢たかおさん 市谷裕美役 上戸彩さん 大滝淳役 津田健次郎さん 山中栄治役 中村蒼さん 森山健介役 渡邊圭祐さん 竹上登志雄役 笹野高史さん 海原渉役 江口洋介さん 吉野耕平監督 大沢さん本日は「沈黙の艦隊 北極海大海戦」初日にご来場いただき、最後まで観ていただきましてありがとうございます。今日は短い時間ではありますが、ご挨拶の時間をもうけさせていただきました。 上戸さんこうして初日を迎えられてすごくうれしいです。皆さんの心に、どのように届いたのかなと思っています。 津田さん皆さん、こんにちは。初日にご来場いただきまして本当にありがとうございます。ずいぶん前から「早く観ていただきたい」と思っていたので、今日は本当にうれしいです。短い時間ですが楽しんで帰ってください。 中村さん今日は、お越しいただきありがとうございます。また山中を演じること、<やまと>に乗ることを夢見ていました。実際にまた演じられて、そして今日という日を迎えられてすごくうれしくて、夢が一つ叶ったような気持ちです。何よりも、前作に続いて、主題歌を担当できたことをうれしく思います。(会場:反応に困った様子) MCAdoさんとは違いますよね?(会場:笑) 中村さんはじめまして。僕がAdoです!(会場:笑) 上戸さん突っ込んで良いキャラなのか、分からないから難しいんですよ! 中村さん思っていたよりも(ウケなくて)低空飛行でした(笑)。 上戸さん(笑)。 中村さんそれでも、「これだけは言おう!」と思っていました。(大沢さんに向かって)大沢さん、すみません! 大沢さん(笑顔)。 渡邊さん今日は、お越しいただきありがとうございます。僕は、ボケなしで挨拶をしようと思っております(笑)。今日は楽しんでいってください。 笹野さん今日は、こんなにたくさんの方々にご覧にいただけて、うれしく思います。私が、今一番恐れておりますのは、「お前も総裁選に出ろ!」と言われるんじゃないかってことです。(会場:笑) なので、ドキドキしております。タイムリーな映画でございますので、お楽しみいただけたらと思います。 江口さんどうも! 初日からありがとうございます。この艦隊は、「男性ファンが多い」と聞いていたのですが、(客席は)ほぼほぼ女性で、ちょっとびっくりしております。皆さんの口コミにかかっていますから、感想をいっぱい広めてください。今日は楽しんでいってください。 吉野監督素晴らしいキャストと、素晴らしいスタッフと、この作品をお届けできる日を迎えることができて本当にホッとしています。今日は楽しんでください! MC会場の皆さんに、改めてうかがいます。本作はお楽しみいただけたでしょうか?(会場:拍手) ありがとうございます。今日は公開初日です。通常版の他にSCREENX版や4DX版でも公開されています。吉野監督は、SCREENX版を一足早くご覧になっているそうですが、いかがでしたか? 吉野監督SCREENXは、平面として作った映画をさらに広げて作業していただいたので、自分でも「こうなるのか!」という新鮮な驚きがありました。それから潜水艦の中を映すのに、SCREENXはすごくマッチすることが分かりました。ぜひ体験していただけたらと思います。 MC左右のスクリーンにも投影されるので没入観がすごいと思います。大沢さん、SCREENX版や4DX版も観たくなりますね? 大沢さん今日、この画面で観ていただいた方にまた宣伝するのは申し訳ない気もするんですが…。これは台本のルールで言わなきゃいけないので…。(会場:笑) SCREENXと4DXもすごく見応えがあります。プロデューサーが観た時に「あまりにも面白い」ということで、僕に連絡が来ました。今日もその話をしていたら、上戸さんたちと「一緒に観に行こう!」っていう話になっています。 上戸さんポップコーンを一緒に食べながら観ません? 大沢さんそういう風に思っていました。 上戸さん本当に思っていますか? 行く気あります? 大沢さんあります、あります。僕も(登壇時に上戸さんが大沢さんの)前を通った時にそう思いました。付いて行きます! 上戸さん(大沢さんの「前を通る」と)台本に書いてあったし、そうするように言われていたのに、みんなは大沢さんの後ろを通るから、私だけ(大沢さんの前を通って)悪い人みたいになっちゃって…。(と口を尖らす) 大沢さん(上戸さんに)そうとは知らずにすみません。SCREENX版や4DX版もすごく見応えのある作品に仕上がっていると思いますので、ご興味ある方は観ていただければと思います。 MC既に予告編の段階ですごかったですね。 上戸さん予告編を観ました! ガッチャンガッチャンと椅子が動いて…。皆さんも見ましたか? 笹野さんちょっと質問!(と手を挙げる) 上戸さんはい、何でしょう? 笹野さんそれは、ポップコーンを持っていたらひっくり返すぐらいすごいの? 上戸さんそうなんですよ! だからぜひポップコーンありで観てもらいたいです。 笹野さんじゃあ、バター味にしようと思ったけれど…。 上戸さんそれはベトベトしそうですね。塩味にしておきましょうか。 MC専用のビニールに入れて渡してもらえますので、ご安心ください。予告編であまりにも動いているので、「沈黙しない艦隊」と話題になっております。本当に皆さんで鑑賞に行かれますか? 上戸さん大沢さん、行きましょう! 大沢さん先ほど裏で話をして「一度は体験してみたい」ということになったので、今、準備中でございます。 MCさて、本作は北極海を舞台にしていますが、大沢さんは北極圏に行かれたことがあるとうかがいました。ほとんどの方が行ったことがないので、どのような世界かお話しいただけますか? 大沢さんこの映画にも出てくるような極寒の世界です。外にいるだけで、顔が真っ白になります。だいたいマイナス35度の中、普通に立っているのも厳しい環境です。本作の中で、いくつかそういうシーンがあったので、その時のことを思い出して演じられて良かったです。 MC大沢さんは、三度行かれたんですよね? 大沢さんそうですね。三度ぐらい行っています。 MC本編にオーロラの映像がありましたが、あれは、大沢さんが撮影されたお写真をモデルにして作られたものだとうかがいました。 大沢さんそうそう!(ポケットからスマートフォンを取り出す) 江口さん(写真を)持って来たの? 大沢さん見せるつもりで持って来た! ■大沢さんがポケットからスマートフォンを取り出し、実際に撮影されたオーロラの写真を登壇者の皆さんにお披露目。 津田さんおお! すごいですね。 江口さんどれどれ? これ? すごいね! 後ろのスクリーンに映したいぐらいすごい! 大沢さん見えないかもしれないけれど……。(会場の皆さんにスマホの画面を見せながら)制作チームが「オーロラを本物に近付けたい」というので、この写真を提出しました。それをベースに本物に近い感じで作ったものが、皆さんに観ていただいたオーロラです。僕が見たオーロラとほぼ同じでしたね。 吉野監督実際に見た人の経験が強いので、スタッフとしても再現できるように頑張りました。 MC大沢さん、貴重なお写真をありがとうございました。本日は、公開を記念してお祝いメッセージが届いておりますので、ここでお聞きいただきたいと思います。 舞台挨拶にお越しの皆さん、こんにちは、Adoです。 主演の大沢たかおさん、皆さん、初日おめでとうございます。ご来場いただいたお客さま、皆さんも初日に足を運んでいただき本当にありがとうございます。 「沈黙の艦隊」は、私が生まれる前の作品ですが、現代にも通じるようなとても大きくて壮大なメッセージが込められた、すごく説得力がある作品だと思っております。改めて、そんな「沈黙の艦隊」という作品に携わることができて、とてもうれしいです。 作品を観ている間は、ずっと強い糸が張り詰めているような、ものすごい緊張感で、主題歌の「風と私の物語」が流れてきた時に、やっと「ハァ」と、一息つける感じがしました。そんな、ラストで主題歌が流れることも含めて、特に、日本で生活をして、今を生きている現代の皆さんには、ぜひ触れていただきたい作品だと改めて思いました。ぜひ映画をたくさん楽しんでいただけましたらとてもうれしいです。 そして、主題歌「風と私の物語」もたくさん聴いていただけるとうれしいです。 以上、Adoでした。 【Adoさんからのボイスメッセージ】 MC“本物のAdoさん”からメッセージをいただきました。前作に続きまして、Adoさんに主題歌をご担当いただきましたが、大沢さんいかがですか? 大沢さん“本物のAdoさん”ですね? 先ほどの中村くんの流れがあるので、「今のは本物かな?」「誰か別の人間が言っていないかな?」と考えてしまい、別の人の声に感じていました。(会場:笑)前作の映画「沈黙の艦隊」の時から、Adoさんにはお世話になっています。我々の作品は、水中や選挙といったいろいろな戦いの中から、現実に今生きている皆さんのところに届けることが最後の仕事です。それを、Adoさんの優しい歌と歌詞の世界が、映画という夢の世界から現実の世界へとすごく優しく戻してくれます。そういう意味では、本当に我々にとっては、なくてはならない方であり、歌なので、改めて本当に感謝しております。 MC改めて「風と私の物語」、そしてコメントまで、Adoさんありがとうございました。本日は上映後の舞台挨拶ですので、監督も含めて、なかなか一つに絞るのは難しいとは思いますが、「特に好きなシーン」についてお話をいただきたいと思います。 大沢さんもちろん全部のシーンが好きですが、海江田が今まで曖昧にしてきた究極の残酷性みたいなものを表に出すシーンがあるのですが、そこは台本作りの時から監督と話をしました。監督に「ここは海江田をみんなの嫌われ者にしてほしいです」とお願いして、監督も「分かりました」と言ってくださって撮影したシーンです。自分としてはすごく大事な海江田の顔なので、自分で演じていても、作品を観た時も、強く印象に残りました。 MC吉野監督、今のお話もありましたが、どれぐらいの出力で、それを出していくのかというバランスが難しいかなと思いますがいかがでしょうか? 吉野監督海江田は強い意思と確信を持って、どんな状況においても判断をしていくのが物語の見せ場になります。その海江田と、直前の山中のコンビが、僕の中でもすごく良いコンビになったと思っていました。 上戸さん私も好きなシーンはいっぱいあります。また説明しづらいシーンなんですが、皆さんはご覧になった後なので分かると思いますが、クライマックスのシーンがやはり一番カッコ良かったですね。恐ろしさもあり、迫力もありながら、映像がとてもきれいでした。それが美しすぎて、いろいろな感情がそこであふれだすのが一番好きです。 津田さんダイナミックな戦いのシーンとか、地上での政治闘争の話もすごく面白いところがいっぱいあります。選挙が終わって、笹野さん、江口さんと僕の三人でちょっとした乾杯をするシーンがジワッときました。現場もすごく楽しかったですし、本作を観てもすごく好きだなと思いました。撮影も穏やかにスムーズに行きました。お弁当もいっぱい食べました。ごちそうさまです(笑)。(登壇者の皆さん:笑) 中村さん僕も選挙のくだりです。沈黙の艦隊は、やっぱり人間ドラマなんだと思わせてくれます。<やまと>の戦いが、壮大になればなるほど政治も大きく動いて、白熱していくんだなっていうことを改めて感じました。山中自身は潜水艦の中にいるので分からないんですが、客観的に本作を観た時に、<やまと>が動くことによって、政治もまた動いているんだと分かるシーンがすごく好きです。さらに、国民の皆さんも巻き込んでいったところも、すごく好きなポイントです。 MC潜水艦、報道、政治の三つのパートが絡み合って物語が進むのが見どころですね。 渡邊さん潜水艦、報道、政治の三つのパートがずっと緊迫したシーンが続いていく中で、竹上総理が総理官邸で水をこぼすシーンがあるんです。あそこで、ふと気持ちが楽になるんですよね。あの穏やかになる瞬間に、笑みが自然にこぼれて、人間を感じられてすごく良いなと思いました。 笹野さん(マイクを使わずに総理のように)ありがとうございます。 津田さん(笹野さんに)マイクはお使いにならないのですか?(会場:笑) MC客席から「かわいい」という声が上がっていますね。 笹野さん政治の妙がうまく描かれていますね。アメリカ大統領が「こう」と言っておきながら「こう」なってしまう…。今まさに、世界でもロシアとアメリカとウクライナとのやりとりなんかを見ていると、政治の妙、悪く言うと騙し合い、ブラフ、ディール(交渉の過程と結果。取引)に感じますね。「どうなるのだろう?」と思っているところを、海江田さんがスルッと抜けてうまいこと持っていく感じが、ハラハラしました。あとは、クライマックスがトリハ(=鳥肌)でしたね。(会場:笑) 鳥肌立ちました。あれ? トリハって言いません? 古臭い? 江口さん(笑)。ロシアの艦隊の名前かと思いましたよ。 笹野さん内容は言えませんけれども、クライマックスに鳥肌が立ちました! あとは、もし次があれば、記者の役をやらせていただければニューヨークに行けるんだなと思いました。ニューヨークロケに参加したいなと思っています。 江口さん後半にトリハが来ますけれども…(笑)。そのトリハが来るために、陸で政治をずっとやって、リアリティを持たせるために僕たちは選挙活動をしていました。僕が好きなのは、津田くんが演じた大滝のところに、一人の老人が「頑張ってくれ」と言いにくるシーンです。その老人の家族を映したエレベーターの引きのワンカットが入った時に、僕は、リアリティを感じて、より自分事のようになりました。そこから海江田の北極海まで…という映像がひろがっていくあのシーンが、僕たちの政治パートも含めたすべてのパートを一段階上げてくれたように感じました。あのおじいさんは、今年が戦後80年ですから、戦前を経験している年齢の方をキャスティングしているんですよね。あのおじいさんからすれば、このままもしかしたら戦争になるかもしれない。子どもも孫もいる…「頼むぞ」と、思わず言ってしまった感じにリアリティを感じました。 津田さんあのシーンは丁寧に撮られたシーンの一つです。 吉野監督僕は、予告編にも入っていた<やまと>クルーが感情を露わにするシーンです。その口火を切るのが山中なんですが、その山中の叫びが、ちょっと声が裏返っているところが好きです。毎回「すごいな」と思って観ています。 中村さん照れくさいですけど、とてもうれしいです。あのシーンは、撮影に入る前からどういう風にやるべきなのか、なんとなく自分でシミュレーションをしていました。でも、実際に現場に入って撮影をしてみないと分からないテンションもあるので、悩みながらふり絞ってお芝居をした記憶があります。なので、監督にそう言っていただけて、すごく救われました。 MC先ほどからお伝えしているように、本作は三つのパートから物語が進みます。大沢さん、中村さんがご出演されている潜水艦パート、そして上戸さん、渡邊さんの報道パート、津田さん、笹野さん、江口さんの政治パート。先ほど笹野さんがおっしゃっていましたが、皆さんは、ご自身のキャラクター以外で次に出演するとしたら、どのキャラクターを演じてみたいですか? 江口さんいや、難しいですね。でも、僕には海江田役は演じられません。あの閉鎖された世界の中で、微動だにせずセリフを言うのは、大沢くんの日ごろのスクワットが効いていると思います。(会場:笑) 大沢さん自分も海江田を演じていて、大変な部分はいっぱいあります。楽なのは、観てもらって分かるように、ゼロ歩しか歩いていないことです。(会場:笑) 江口さん前作は七歩でしたよね? 大沢さん七歩でした。今回はついにゼロになっちゃいました(笑)。そういう意味では皆さんにやっていただければうれしいです。 江口さんそれがどれだけ大変か…。まるで全てが見えているかのように指示を出す、あそこは大沢くんならではの戦闘シーンだと思いました。車なんかの閉鎖空間は良いですが、潜水艦の中にずっといるのは、リアルだったらきついだろうなと思います。スタッフからも「大変だ」と言う話は聞いていました。 津田さん政治パートだと、外を自由に歩けますから、潜水艦に乗ってみたいなと思います。山中役を演じているAdoさんの…。 中村さん(うれしそうに津田さんを見て)覚えていてくださって、ありがとうございます。もうあれは、葬り去られたのかなと思っていました(笑)。 津田さん皆さん、「忘れてらっしゃるのかな?」と思ったので、思い出していただこうと思いました(笑)。でも、潜水艦にいるのは撮影も大変そうなので、少しで良いです。だって、外に出ないんですもんね? 中村さんそうです。でも、僕は前作の映画「沈黙の艦隊」に比べたらちょっと右往左往できたので、それがちょっと楽しかったです。 津田さんあの空間は怖いですが、「体感してみたいな」という気持ちです。 MC先ほどジャーナリストというワードが出ていましたが、ご自身の演じられた役以外でしたら何が良いですか? 笹野さんジャーナリストは、気がついたらニューヨークに行っていますからね。「良いなぁ」と思って…。「僕も行ってみたいなぁ」と思いました。(会場:笑) 上戸さん(笹野さんに)ぜひ一緒にヘリコプターに乗って行きませんか? 笹野さん(上戸さんに話しかけられていることに気が付かずに、無反応) 上戸さんえっ? 話を振っておいて…。笹野さんに話をしているんですよ。 笹野さんあ、私? 上戸さんはい。一緒に行きましょう! 笹野さん「お前ついて来い!」って言われて、何も知らずについていくとニューヨークに行くわけでしょ? 上戸さんそうですよ!(渡邊さんに向かって)良い上空でしたよね? 渡邊さん素敵な景色でしたよ。 笹野さんそれをやりたい! MC笹野さんはそうおっしゃっていますが、上戸さんがやってみたいのは? 上戸さん私は、やはり潜水艦に乗ってみたいです。撮影では「空調が届かなくて暑い」とか「本当に大変だ」と聞いていました。でも、大沢さんの部下としてチームに入ってみたいなという願望があります。 渡邊さん僕も<やまと>に乗らせてください! 同郷の前原滉さんが、むちゃくちゃカッコ良かったので、なんか悔しくて…。僕もソナーマンをやってみたいと思っています。 中村さん僕は大滝さんを演じたいです。 津田さんでも、北極に行きますよ。 中村さんでも、世界を飛び回って、いろいろなものに挑戦していく力強さとエネルギーがあふれている役柄で、見ていてワクワクする人物だったのでやってみたいなと思いました。 大沢さん「沈黙の艦隊」は、海江田という主人公がいるんですが、実は彼を取り巻く乗組員、政治家の皆さん、メディアの皆さんも主役で、その人たちの成長物語でもあると思います。僕は、ただ話の軸となっているだけです。他の演じられている皆さんの方がすごく大変で、葛藤して感情を出して、何かを乗り越えていく……まるで主役たちがそろっているかのような作品なんです。だから、本当に申し訳ないんですが、僕は、海江田のままで良いかなと思います。(会場:拍手) MC最後に代表して、大沢さんから一言メッセージをいただきたいと思います。 大沢さん改めまして、本日はご来場いただき、そして本作を観ていただきありがとうございます。本作は、今、我々ができる最大の力を出したエンターテインメント作品になっています。同時に、「日本の未来がより良くなるためにはどうしたら良いのか」を考えるきっかけになる物語でもあるんです。僕らスタッフ、キャスト一同は、「観ていただいた皆さんに、より素敵な未来が訪れたら良いな」と願って作りました。劇場を出た後に、素敵な日々が訪れることを一同願っております。ご来場いただき本当にありがとうございました。 ■フォトセッション。 ■MCの「全門発射」の掛け声を合図に登壇者の皆さんがハンドキャノン砲を発射してヒットをお祝いしました。
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「ディア・ファミリー」家族決起会見「ディア・ファミリー」公式サイト心臓に疾患を抱える娘のために、医療知識ゼロのところから医療機器開発に挑む父親と家族の奇跡の実話を映画化した「ディア・ファミリー」。 本作の公開を前に4月24日、東京・信濃町の明治記念館にて“家族決起会見”が開催されました。劇中の坪井家の面々を演じた大泉洋さん、菅野美穂さん、福本莉子さん、川栄李奈さん、新井美羽さん、月川翔監督がそろって登壇しました。こちらの会見の模様をレポートいたします。家族決起会見坪井宣政役大泉洋さん坪井陽子役菅野美穂さん坪井佳美役福本莉子さん坪井奈美役川栄李奈さん坪井寿美役新井美羽さん月川翔監督大泉さん本日はもともとの予定では外で会見を行う予定でしたが、私としましては、安定の雨ということで…、室内での会見になりました。まあ、私にとって雨というのは当たり前というか、デフォルトといいますか、逆に幸先が良いと思っております。雨が降って当たり前なんだと。スタッフは「奇跡が起きて、晴れたら外で…」と言っていましたが、そんな奇跡は起こらないんだと。 MCむしろますます雨が強くなっています。 大泉さん私のやる気と共に雨足は強くなっておりますので、大変、幸先の良いスタートでございます。本日はよろしくお願いします。 菅野さん本作は実話がベースになっています。ご家族のお話をベースにして、映画という形でお届けすることができてうれしく思っています。大泉さんとは、演技では今回が初めての共演ですが、一年以上前のクランクインの時も思い起こせば雨だったような気がします…(笑)。 大泉さん安定の雨ですから。 菅野さん「雨降って地固まる」でお届けできればと思います(笑)! 今日はどうもよろしくお願いします。 大泉さんいいぞ! 素晴らしい! 福本さん本日はお足元の悪い中、お越しいただきましてありがとうございます。公開までもう少しありますが、本日は久しぶりに家族みんなで集まって、本作のお話ができたらと思っています。 川栄さん一年ぶりにこうして皆さんに会えてすごくうれしいのと、時間は短いですが、本作の奇跡の実話について私たちもしゃべりたいことがたくさんあるので、お話しできたらと思います。 新井さん本作は私にとってもすごく大きくて大切な作品になりました。皆さんと一年ぶりに会えてうれしいです。本作の魅力をたくさんお話できたらと思います。 月川監督今日は私たちが本作に込めた思いを、少しでもお伝えできたらと思います。 MC大泉さんは、オファーを受けた時のお気持ちは覚えていますか? 大泉さん本作に出てくる佳美さんという生まれつき心臓に疾患があった方と(劇中の時期と)同じくらい年齢の娘が私にもいます。私は、日々なるべく楽しく生きたいと思っているものですから、この撮影を受けるとなると、非常につらい撮影期間が待っていると予想ができました。(モデルである)筒井宣政さんを演じるというのは、自分にとっては辛い期間になるだろうと…。ただ、これ以上人工心臓の開発をすることができないという話をどうしてもしなくちゃいけない瞬間に、「私の命はもう良いから、その技術をたくさんの方に使ってほしい」と佳美さんがお父様におっしゃったそうです。それが最初にもらった企画書にも書いてありました。その一言でしたね。「どうしたらそんなことが言えるんだろう」と思いました。そして、この物語を「知りたい」と強く思わせられましたね。ただただ大切な娘が亡くなってしまうお話ではないんだという思いに駆られて、「今、僕が演じる意義は大いにあるんじゃないか」と思い、やりたいなと思いました。MC月川監督も、この実話について聞かれた時の思いをお聞かせください。撮影の中で大変な苦労もあったのではないでしょうか? 月川監督最初に、これが実話なのだという話をうかがいました。心臓に難病を患った娘のために、知識のない町工場のお父さんが、医療機器を開発。それが今でも世界中で多くの人を救い続けている。「果たしてこのお父さんに何があったんだろう?」「家族とどんなやり取りがあったんだろう?」と、まず知りたかったです。そして、知るほどに多くの人に伝えたいという思いが芽生えてきて、どんどんのめり込んでいきました。大変な年月をかけて、宣政さんが開発したものなので、話を聞いて分かったような気にはなるけれど、その全てを画面に映るものにするのは困難でした。いろんな方に取材で話を聞いていくと「そんなやり方ではできないですよ」という話まで出てくるんです。宣政さんから人工心臓の試作品が出てきた時は感動しましたし、そこは、映画の中で映しています。そういったたくさんの感動がお話をうかがっていく中でありました。 MC大泉さんにとっても、これまで演じられてきたキャラクターとまた違う気がします。 大泉さんモデルの筒井宣政さんはまだまだお元気で、しっかりお話をされているし、会社も経営されている方です。名古屋のご自宅でお話をうかがったんですが、僕にはない――久しぶりに全然僕にはない…(苦笑)、けれど、僕の父にはあるなという部分を感じました。僕は昭和48年生まれで、生まれてから世の中的に不自由があった世代ではないんですね。でも、僕の父にも宣政さんにも、選択肢なんてない中で「やるしかないんだ」という世代の強さを感じました。とにかく言われたのが「なせばなる。できないことなんてないんだよ」という考え方でした。映画の中でも「人間が月に行けると思いましたか?」という言葉がありますが、「できないことなんてない」っていう精神でやっていたというお話を聞いて、うちの父と同じような、「できるできないじゃなくとにかく動くんだ」「やるんだ」という強さを感じましたね。 MCキャストの皆さんも家族の方とお話する機会があったそうですね? 大泉さんから聞いていただいても良いですか? 大泉さん(菅野さんらに)どうですか? 皆さん。 菅野さん私はオンラインでお会いしました。大泉さんがおっしゃるように、パワフルで、でもお話しやすくて、エネルギーに満ちた方でしたね。全員ではないんですが、ご家族にもお会いしました。私は陽子さんとお話をして、演じるご本人とお話することに緊張もしました。お母さんへの思いを感じる言葉をいただきました。娘さんへの思いも大切に演じられたらと、陽子さんの雰囲気をいただいた感じでした。 川栄さん私も莉子ちゃんと一緒に宣政さんと寿美さんにお会いする機会がありました。奈美さんとはオンラインでお話をしました。 大泉さん長女は奈美さん、三女は寿美さんですが、不思議と(キャスト陣と)何となく似ているんですよ。川栄さんと奈美さんは落ち着いている感じが似ているし、寿美ちゃんと美羽ちゃんの天真爛漫の三女の感じが…、感じませんでした? 新井さん感じました。パワフルな感じで「ケガしちゃったんですよー」とおっしゃっていましたね。確かに自分と似たようなところがあるなと…。 大泉さん莉子ちゃんは、佳美さんとお会いすることはできなかったですが、いろんなお話は聞いたんでしょ? 福本さんはい、台本に書かれていない姉妹と佳美さんの思い出とか、亡くなる直前までのお話とか、普段こういう風に過ごしていたという話をお聞きしました。 MC菅野さんは大泉さんとは初めてお芝居をされたということですが、最初はどんな印象を? 菅野さん大泉さんは、いろんな顔をお持ちで、例えば、番組も持ってらっしゃいますし、舞台もされるし、歌い手としても紅白に出場されました。それぞれの位置で「そこまで行けたら良いな」というところまで行かれている方ですよね。明るい印象がパブリックイメージですが、実は神経質な面があるんじゃないかと心配していたんです。でも、お会いしてみたら思った通りでした(笑)。大泉さん見たまんま(笑)。 菅野さん台本のやり取りで「このシーンはどうしよう」みたいな話はなかったんです。でも、家族で撮影の合間にお茶を飲みながらお話したりして、家族の雰囲気にすごく良い影響があったと思います。自然とそういうことができる方で、親しみもあるし…。何でしょうね、この“抜け”の感じは…。 大泉さん毛が抜けているって話じゃなくて(笑)? 菅野さんそんなこと言ってない(笑)! ひょうひょうとしたたたずまいって、演じられないものだなと思いました。それは大泉さんにしか出せないニュアンスだし、宣政さんを大泉さんが演じられたから、親しみがより湧くというか…。お客さんにより近いお話として届けられるのは、大泉さんの持ち味かなと思いました。 MC大泉さんは菅野さんと共演されていかがでした? 大泉さん「明るい方だろうな」と思っていました。でも、私の予想を相当突き抜けて明るかったですね。現場に入られると、控室の笑い声で「来たな」というのが分かるんですね。そんな風に「来たな」と分かったのは、私の中では柳沢慎吾さん以来でしたね。柳沢さんも、ずっとしゃべりながら来るので分かるんですよね。例えるなら「山賊たちの晩餐」みたいな笑い声が聞こえてくるんです。「親方、今日もうまくいきましたね」「きゃははは」みたいな(笑)。そんな声が聞こえてきますよね? 川栄さん朝、メイク室ですぐ分かりますね。 大泉さん「やって来たな!」「よし、今日も頑張ろう」ってエネルギーをもらえるパワースポットみたいな人でした。歩くパワースポットでしたね。 MC福本さんは佳美さんを演じたことで変わったことはありますか? 福本さん「あきらめない心」ですかね。それは、宣政さんの背中を見ているからだと思いますが、生まれつき心臓に疾患があって、いじめとかもあって、私ならへこたれて、もっと悲しくなっていたと思います。でも、佳美さんはそうじゃなくて、常に前を向いて、一日一日を大事に生きていました。小さなことでくよくよせず、家族全体のモットーである「次はどうする?」っていうマインドには私も感銘を受けました。MC福本さんが挙げていらした印象的だったシーンは、実は大泉さんも同じでした。 福本さん予告編でも使われている「私の命はもう大丈夫だから」と宣政さんの肩をもみながら言うシーンですが、そのシーンの撮影は、私がクランクインしてすぐくらいだったんです。私の中でも佳美さんをどう演じていこうかと悩んでいて、まだ手探りの状態のタイミングで、一番大事なシーンをやるんだと、ドキドキしていました。前日も寝られなかったです。 MC大泉さんとはお話をされたりしたんですか? 福本さん一回リハーサルをやった時に、「もうちょっとこうしたほうが良いかも」というお話を参考にしました。あのシーンは、宣政さんがそれまで人工心臓を作るために奔走してきたけれど、佳美さんのその一言でいったん区切りが付くという、第一章が終わる大事なシーンだったので、頑張りました。 大泉さん僕の中でも、さっきお話した通り、そのシーンが僕に本作を「やりたい」と思わせてくれたのでね。ある種、順撮りではありました。それまでのシーンが(佳美がまだ子どもの時期で)子役の子たちと過ごして、(佳美が)大人になって福本さんが来られて…という流れだったので、台本上はそれなりに順撮りなんです。でも、僕と福本さんは全然一緒に撮っていないんですよ(苦笑)。子役とばかり撮っていたので、莉子ちゃんとやるには、積み重ねがない中でのシーンだったので難しいですよね。じゃあ、そのシーンを後でやるかというとそれも逆になってしまうし、しょうがないよねって。「あぁ、もうこのシーンか…」っていう感じでした。「よろしくお願いします」って言ってすぐに、一番大事なシーンを撮っちゃうという。でも、思い出しても涙が出ちゃいますね。佳美さんに肩を揉まれているんだけれど、力が入っていない…きつかったね。 MC川栄さんは長女の奈美役を演じる上でどんなことを大切にしましたか? 川栄さんお姉ちゃんとして、強くいられたらと思ったんですが、実際の三姉妹は絆がすごく強いので、お姉ちゃん過ぎず、親しみやすい仲の良い三姉妹になれたらと思いました。美羽ちゃんとは初めてでしたが、莉子ちゃんとは共演経験があったので、すごく良い雰囲気で撮影できたと思いました。 MC監督は川栄さんについて「安心の川栄さんです」とおっしゃっています。 月川監督もう本当にベテラン俳優さんのような安心感と子どものようなみずみずしさを併せ持つ方です。空間や相手のお芝居に柔軟に反応して、物語に溶け込んでくる。そこにいればそれで安心という感情をいつも持っております。 川栄さんありがたいです。私も月川監督を信頼しているので、作品の中で「監督がOKと言ったらOK」と思っています。だから、あまり納得がいかなくても「もう一度やらせてください」と言ったことがなかったんです。でも、今回とあるシーンでどうしても納得がいかなくて、初めて「もう一回やらせてください」とこの業界に来てから初めて言ったんですね。でも、初めて言ったもんだから「待てよ。あと一回で絶対に成功させなきゃいけないんだ…!」って思ってしまって、メチャクチャ焦っている川栄李奈が出てきてしまい、10回以上…(苦笑)。大泉さん(爆笑)。「あと一回」どころじゃなくなったのね(笑)。 川栄さん莉子ちゃんも一緒に新幹線で帰らなきゃならないのに1時間以上も押しちゃって…。 福本さん私も覚えていますが、役に対する意識の高さに鳥肌が立ちました! 川栄さんただ焦っている川栄が「やばい!やばい!」って思っていただけですよ(苦笑)。 大泉さん「もう一回やらせてください」は諸刃の剣ですからね。「OK。さっきよりできるのね?」っていう…。 川栄さんそうですよね(笑)。はい、学びました。 月川監督それは、メチャクチャ覚えています。確かに、僕が出したOKを超えるものじゃないと、今度はOKが出せないけれど「帰らなきゃいけない時間が…」というのもあって…(笑)。でも、最後にすごく良いものが撮れたので、一番のお気に入りシーンになっています。 MC新井さんは甘えん坊の末っ子ということで、川栄さん、福本さんのお姉ちゃんはいかがでした? 新井さんこの作品に入る前は、今まで以上に緊張していました。最初は自分から声をかけるのが難しかったです。でも、お二人がたくさん話しかけてくださって、学校とかお仕事の話をしてくださいました。最後はお姉ちゃんたちがいるので、安心感があって良かったです。MC菅野さんは新井さんのシーンで感銘を受けたとのことですが? 菅野さん美羽ちゃんの演技で、緊張感のあるシーンでした。月川監督も優しく、新井さんが演技に集中できるように待っていました。私にできることはないので、ただ待つしかないんですが、美羽ちゃんが、本当にギリギリのところで演技をしようと、ひたむきに一生懸命に役と向き合っている姿勢を見て、「我娘ながら…」というか、私も新井さんの姿勢に教えてもらうものがありました。 月川監督新井さんがお芝居に集中する時間を作ったら、「どう戻ったら良いか分からなくなっちゃった!」という状態になったんです。でも、菅野さんが「私はさっきから、あなたのお芝居すごく良いなと思っているよ」と、現場に本当のお母さんがいるような感じで接しているのを見ました。それだけで現場に感動が生まれそうな空気で、だんだん役に入っていき、素晴らしいOKテイクが出ました。 菅野さん川栄さんも美羽ちゃんをさすってあげていて、それぞれ役の上での家族だけれど、それとは違った支え合いがあったかもしれないですね。 新井さん覚えています。私自身、こんなに役と正面衝突したのが初めてで、戸惑って「どうしよう?」って真っ白になっちゃったんです。でも、家族のみんなに話したら、一気に肩の鎖が解けたみたいに感情がすごく湧き出てきました。今思い出しても心臓がドキドキします。 MC本日は「家族決起会見」ということになっていますが、改めてこのキャストで家族を演じられていかがでしたか? 大泉さんさっき話した通りで、モデルになった筒井家の皆さんがいらっしゃるんですが、皆さん、どこか面影を感じますね。撮影中に「この役はこうだ」とか役の話をそんなにすることもなく、それぞれが役に向き合って、一生懸命やった現場だったと思います。自分も役に挑むわけですが、この子たちがいるおかげで「坪井家ってこうなんだな」と、スーッと役に入れました。あとは、子どもたちの制服姿が印象的ですね。川栄さんが「これが私の最後のセーラー服です」ってしみじみとおっしゃっていました。 菅野さん劇場でぜひご覧ください! 大泉さん「これが最後になります」っておっしゃったので「お似合いですよ」と言ったんです。そうしたら、最近もっと若い役(舞台「千と千尋の神隠し」の千尋役)をやっていたから…「今はランドセルを背負っています」って、どこまで若い役をやるんだろうって思いました。とにかく彼女たちの制服姿の時代は、より感情移入しやすかったですね。この子たちのお父さんなんだなと思いました。でも、私も誰にも負けずに突き進むお父さんなんですが、そんなお父さんをみんなが支えるんですよね。お母さんはもちろん「この後、どうするの?」って言うし、奈美ちゃんもお父さんに「そんな顔、佳美ちゃんに見せないで」と言うし、素晴らしいチームワークの家族でした。 MCほかの皆さんも家族を演じられていかがでしたか? 大泉さんから聞いていただいてよろしいですか? 大泉さん(登壇者の皆さんに)どうでした、皆さん? 家族ということで、良かったなと思うこととか…菅野さん、いかがでした? 菅野さん(爆笑)。良かったです。演技での共演は初めてでしたが、大泉さんが真ん中にいてくださるおかげで、私たちもリラックスできました。さっき、娘たちの晴れ姿を動画で撮っている大泉さんを「娘が成人した時はこういう気持ちかな?」って、すごくうれしかったです。みんなかわいくて…。 大泉さんSNS用に動画を撮ったんです。福本さんはどうでした? 福本さんちょっと悲しいシーンもありますが、撮影の合間もお母さんとお父さんがすごく面白くて、にぎやかな現場でした。そういう時はリラックスできる、メリハリのある現場でした。集中する時は集中するし、みんなで和やかな雰囲気になる時もあってお二人が場を盛り上げてくださったのはありがたかったです。 川栄さん私は、大泉さんと菅野さんという役者として大先輩と、近くで、しかも家族としてお芝居できたのがうれしかったです。菅野さんの明るさと若々しさを本当に見習おうと思いました。あと、話は変わるんですが、現場で大泉さんが「僕は紅白で歌うのが夢なんだ」と突然、語られていたことがあったんですが、本当に紅白で歌ってらっしゃったので…。 大泉さんそんな話、していました? 私。 川栄さんしていました。 菅野さんその年は、司会をやっていましたよね? 川栄さん司会をやって、歌って…言霊って大事なんだなと思いました。強い気持ちをもって生きていくことで、夢に近づけるんだと、人間的な部分で学びました。 大泉さんそうですか…、そんなこと言ったかな? 恥ずかしいですね…。 新井さん私は、皆さんの姿勢を見て、日々勉強だなって感じでした。大泉さんとはその後も何度か…。 大泉さんそうそう。現場ではかわいいけれど、「ちょっと緊張しているかな?」っていうところがありました。そうしたら別の現場でご一緒することがあってね。あの時よりも弾けて僕に会いに来てくれるのがかわいくてね。「大泉さーん!」って。この間も僕が時代劇でメイクしているところに来て、ずーっと後ろでしゃべっていました。「そうなんだ」とか言いつつ、内心は「邪魔くせーな」とか思っていたんです。撮影中に二回くらい来てくれたよね? 新井さん二回行きました。 大泉さん「今日もいる」と思っていました。大事な目のあたりをメイクしている最中、ずっとしゃべっているから「うるせーな」と思っていたんだけれど…。 新井さんえぇー(笑)!? 大泉さん冗談、冗談。かわいいです(笑)。 新井さんうれしかったんです。 大泉さん撮影の時以上に娘のようでたまらなくかわいかったです。あの時もセーラー服着ていたよね? 新井さんずっと着ているんです(笑)。 大泉さんかわいい! MC大泉さんは本作に出演して、家族観に変化はありましたか? 大泉さん改めて、僕たちが思っている生活を「当たり前だ」と思っちゃいけないと思いました。こういう経験をしている方は、実はたくさんいるわけです。本当に僕たちも日常を大切に生きなきゃと改めて思いました。今の僕たちの世代は、何でもできるから、逆にそこで自分の生活が充実していないと悩む世代なんですよね。でも、宣政さんや僕の父親の世代は、そんなこと言っていられない。生きていくことに精いっぱいの世代で、悩んでいる暇がないというか…。僕たちが演じた坪井家も、とにかく目の前の壁を乗り越えていく。日々、無駄な時間なんて一つもなくて、とにかく頑張って生きていかなきゃいけないと改めて思いましたね。なあなあに生きていきたくないなと。 菅野さん私も実生活では子育て中で、毎日必死で、「今日をどう終わらせようか」っていう感じです。本作の中で、家族がそろって食事をするシーンがあるんですが、これ以上の幸せはないんだなと思いました。普段、自分がその中にいると、幸せを噛みしめる暇がないくらい目まぐるしいけれど、それって当たり前のことじゃないんだと、改めて子どもたちと過ごせる時間は永遠ではないんだと思いました。 ■記者からの質問福本さん、川栄さん、新井さんから見て、大泉さんが演じるお父さんはいかがでしたか?【記者質問1】福本さん大泉さんは、普段は話しやすいし、場を盛り上げてくれるけれど、宣政さんはもうちょっと厳しい感じがしました。でも、娘への愛をすごく感じて、厳しいけれど、優しさを感じるお父さんでした。そこが大泉さんが演じるお父さんの中で好きなポイントです。 川栄さん大泉さんが持っている優しさが、今回は佳美ちゃんのために働くので、みんなと和気あいあいと接するお父さんではありませんでした。でも、オフの時、みんなに話しかけてくださって、そこで優しさを感じました。 新井さん寿美を演じている時は、少し普段の大泉さんよりも遠い存在に感じました。難しいことをやっているし、忙しそうだし、家族に目を向けてくれないところもあって、少し遠くに感じてしまうところがありましたが、普段はそんなこと全然なくて…そんな感じでした。 大泉さん最後、ちょっとフワッとしましたね。美羽ちゃんらしくて良いと思う!本作は絶対に乗り越えられない壁を乗り越えていく物語ですが、皆さんが「これは無理だな」と思いつつ乗り越えた体験を教えてください。【記者質問2】大泉さんじゃあ…美羽ちゃんからいってみようか? 新井さん今、パッと思い浮かんだのは、本作のさっきお話したシーンです。途中で「私、もうダメかも」って一瞬思ったんですが、皆さんの力を借りて打ち破ることができました。 大泉さん李奈ちゃんもあるでしょ(笑)? 川栄さん私も同じで、さっき話をしたシーンで「あ、もう無理だ…」ってなったんですが、気持ちが整えられたので行けたというか、ぶち破ることできました。 福本さん私もこの作品に限らず、毎作品、壁にぶち当たっています。毎回、悩んで、悩んで…それでも何とか乗り越えて、自分の中で消化して助けていただきながら頑張れています。 大泉さん母さん、どうだい? 菅野さんあなた…(笑)。 大泉さん何を乗り越えた? 菅野さん私ね、この間タケノコ掘りに行ったんですよ。山を乗り越えたわ! タケノコ掘りに行ったことあります? 掘っても、掘っても出てこないんですよ。いやぁ、乗り越えました! もう、50代も見えてきて、新しいことってあまりないんですよね。だから、「タケノコとったぞ!」とか「山越えたぞ!」とかに新鮮なことを感じるお年頃になってまいりましたね。 大泉さん私はこの作品に入りまして、いろんな経験をできました。やはり「乗り越えた」となると、この間の紅白歌合戦での歌手としての出演でしょうかね。「ぶっちゃけ、司会に比べたら自分の出番だけ行って、パッと歌って帰ってくりゃ良いだろ」と思っていたところがありました。だから、「今年の紅白は暇だな」と
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『秒速5センチメートル』劇場用パンフレットのお知らせⒸ2025「秒速5センチメートル」製作委員会 2025年10月10日(金)公開『秒速5センチメートル』の上映劇場で販売いたします。 パンフレットは公開劇場にてお買い求めください。 B5 P64(表紙込み) 定価1,210円 (税込) 『秒速5センチメートル』 Introduction Story Cast Interview 松村北斗 高畑充希 森七菜 青木柚 木竜麻生 上田悠斗 白山乃愛 宮﨑あおい 吉岡秀隆 Cast Profile 岡部たかし 中田青渚 田村健太郎 戸塚純貴 蓮見翔 又吉直樹 堀内敬子 佐藤緋美 白本彩奈 Dector Interview 監督:奥山由之 Special Interview 監督:奥山由之×主演:松村北斗×原作:新海誠 Original Animation 『秒速5センチメートル』(2007) Comment アニメーション監督:新海誠 Culture Production Note Special Visual 特別宣材写真:瀧本幹也 グラフィックデザイン:矢後直規 Review 森直人(映画評論家) Staff Interview 脚本:鈴木史子 音楽:江﨑文武 撮影:今村圭佑 美術:井上心平 編集:平井健一 録音:佐藤雅之 スタイリスト:小山田孝司 VFXスーパーバイザー:前光則 CGスーパーバイザー:尹剛志 Staff Profile Theme Song 主題歌「1991」歌詞紹介 米津玄師 Credit
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劇場版『チェンソーマンレゼ篇』大ヒット御礼舞台挨拶劇場版『チェンソーマン レゼ篇』公式サイト 原作は、鬼才の漫画家・藤本タツキさんが、現在「少年ジャンプ+」(集英社)で人気連載中の漫画『チェンソーマン』。今作は、TVシリーズの最終回からつながる物語、【エピソード「レゼ篇」】を映画化しており、主人公・デンジが偶然出会った少女・レゼに翻弄されながら予測不能な運命へと突き進む物語です。 9月19日から10月3日までの15日間で興行収入35.8億円、観客動員数237.8万人を記録しました。10月4日に大ヒット御礼舞台挨拶をTOHOシネマズ池袋にて実施し、戸谷菊之介さん、楠木ともりさん、上田麗奈さんが登壇しました。レゼを描いた公開後ビジュアルもお披露目されたこちらのイベントの様子を詳しくレポートします。 大ヒット御礼舞台挨拶 デンジ役 戸谷菊之介さん マキマ役 楠木ともりさん レゼ役/ボム役 上田麗奈さん 戸谷さん皆さん、劇場版『チェンソーマンレゼ篇』をたくさん観てくださって、そしていろいろなお声をいただいて、めちゃくちゃうれしいです。今日も雨の中、お越しいただいて…、まあそれも『チェンソーマン』日和ということで……。(会場の反応を見て)やや笑いですね。(会場:笑)最後まで楽しんでいってください。 楠木さん連日、たくさんの方から素敵な反応をいただいて、とてもうれしいです。本日も皆さんが(このイベントを)お楽しみいただけたらと思います。この後感謝の気持ちを込めていろいろお話ししたいと思います。 上田さん皆さんは、本作を観てすぐだと思うんですが、『チェンソーマン』は楽しかったですか?(会場:拍手)ありがとうございます。皆さんのこの拍手でとても救われる気持ちです。今日はたくさんお話しできたらと思っています。 MC公開初週の舞台挨拶までは言えないことが多かった本作ですが、今日はちょっと踏み込んだお話をしていきたいと思います。ここで、興行成績をお伝えします。公開から15日間で、興行収入35.8億円、観客動員数237.8万人を記録しました。(会場:拍手)ありがとうございます。海外でもアジアを始めとして公開がスタートしています。 戸谷さんうっわ、すごい! ありがとうございます! MC大反響の本作ですが、後ろのパネルをご覧ください。このようにたくさんの感想が届いています。こちらは、その一部になります。 戸谷さんこれはめっちゃうれしいですね。 楠木さんうれしいです。 上田さんすごい! MC公開週と比べて、感想などに違いはありますでしょうか? 戸谷さん多かったのは、(パネルを示して)こちらにもありますが、「レゼに堕ちました。」です。「レゼがかわいくて、最後が切ない」という声が多かったと思います。皆さんに観ていただけて、そういう感想が多くなっているのかなと思います。 楠木さん真っ先に目に入ったのは、(パネルを示して)「マキマさん推しだったのに、気付いたら、人気投票レゼに投票しちゃってた」ですね。 戸谷さん(笑)。 楠木さんでも、この作品はすごくそこが大事だと思っています。本作を観てくださった方は、デンジのセリフと同じで、脳内に「マキマとレゼのどっちもいる」っていう状態を、感情移入をしながら楽しんでいただけたと思います。その結果、レゼに堕ちて終わるのは、最高な形だと思います。 上田さんうれしいですね。 MCこの方は、デンジになっているということですね。 楠木さんそういうことだと思います。 上田さんだからこそ、この(パネルを示して)「青春と高揚感と喪失感を味わえる」という感想は本当にその通りだなと思います。この100分で、いろいろな気持ちを味わえるジェットコースターのような作品だなぁと思いました。個人的には、ビームのことを書いている方も多いなと思いました。「個人的MVPはビーム」とか、あとは「ビームかわいそうでかわいい」とか…。 楠木さん(パネルを示して)これだ! 上田さんそうそう。あと、「これだけビームが頑張ってるならサメ映画を名乗っていいはず」も良いですよね。 戸谷さん確かに! 上田さんやはりビームの一途さや健気さがかわいらしくて、チェンソーマンとの共闘も、すごく素敵でした。だからピックアップされていてほっこりしました。 MC公開前のインタビューでは、𠮷原(達矢)監督も「これはサメ映画です」とおっしゃっていました。ですから、本作は、青春映画、恋愛映画だけでなくサメ映画としてもお楽しみいただけます。本作では、デンジがマキマとレゼという二人の女性の間で揺れ動くかわいらしさと、等身大の高校生らしいリアルな姿が描かれています。戸谷さんは、マキマとのシーンで意識したことや監督と話し合ったことはありますか? 戸谷さんデンジにとって、マキマさんはずっと憧れの人ですが、デンジはデートを経験したことがないので、まっさらな気持ちで臨もうと思いました。だからこそ、自分の高校生だった時を思い出しながら演じました。デンジにとっては経験したことがないデートだし、初めて女性が近くにいることになるので、鮮烈に残るものだと思います。だから、そういう部分をしっかりと感じるようにしました。デンジにとっては、ウキウキ、ワクワクで、すごく浮き足立っている側面もあったと思うので、そこははっきりと出るように演じました。 MCそれに、あのシーンは名言も多いですよね。楠木さんは意識して演じたことはありますか? 楠木さんこれまでマキマのプライベートはずっと分からなくて、初めて公開されたので、デンジを重ねて観てもらうことで、新鮮にワクワクしているように見せたかったです。一方で、マキマはデンジにとって憧れの人でありながら、セリフで「かわいい」と言われるシーンがあります。上司として憧れているけれど、ちょっと届きそうなかわいさがあるというバランス感は、「デンジからはどう見えているのかな?」ということを意識して演じた記憶があります。 MC二人で一日過ごすので、伝わってくることは多いはずですよね。 戸谷さんそうなんです! それこそ、デンジとマキマさんが映画を観ているシーンは、「隣でどう感じているのか気になっちゃう」という感じがあります。デンジとしても、映画が分からないなりに、「何かを感じたい」と思っていたはずですよね。 MC上田さんは、デンジとマキマのデートシーンをどうご覧になりましたか? 上田さん私は、マキマさんにデンジが指を噛まれたあの瞬間から、「マキマさぁ〜ん♡」となっている民の一人なので、「いいなぁ」と思って観ていました。プライベート感にもすごくグッと掴まれたし、二人が共通して涙を流すところがあったのも、「もっと深掘りしたい」っていう気持ちにさせられました。 戸谷さんそうですよね。あそこで涙を流す理由は結構考えて演じました。デンジの深層心理や中にあるものを背景として考えて、「観ている映画は実際どんな話なんだろう?」と思いながら考えて演じました。 MCそういうことが後々引っかかって、「自分たちは同じことで涙を流したな」と思い出したりしますよね。 戸谷さんそうですね。 楠木さん「感情を共有できた!」と思えた時は、グッと距離が縮まる感じがありますよね。 MCそれでは、レゼとのシーンは、どのようなことを意識されていましたか? 戸谷さんレゼは、すごくグイグイ来るので、マキマさんとは異なります。圧倒的な近さに困惑しつつ、その気持ちを隠しながらも心は浮き足立っている、という感情がごちゃ混ぜになりながらも、レゼに一気に惹かれていくのを感じながら演じました。スピード感は声に出つつ、それでいてマキマさんのことがふと頭をよぎって後ろめたさを感じる。でも、レゼの方にいっちゃうっていう…ね。 MC学校や花火大会のシーンの演じ分けは何かありましたか? 戸谷さん出会った頃から比べれば、違ったと思います。カフェでどんどん近くなって、学校に近づくにつれてレゼへの気持ちの大きさが変わっていきました。 上田さんレゼがグイグイいく感じは、私もすごく意識して演じました。デンジの中にマキマさんという圧倒的に心惹かれている存在がいる中で、勝負を挑まなければいけないので、「どういうアプローチをすればデンジをドキドキさせられるんだろう?」と、スタッフさんと話し合いを重ねて作りました。結果、最初からピュアに明るく、裏表がない感じで距離感を縮めていくという仕上がりになりました。デンジとマキマさんは同じように涙を流すという共通部分があったと思いますが、デンジとレゼにも同じ何かがあるべきかなと考えて、すごく意識をしました。レゼが自覚していたかは分かりませんが、一緒に何かを楽しんで、一緒にポジティブな気持ちを感じながら、デンジにとって「どっちが良いかな?」というラインに存在していることが大事かなと思いました。 戸谷さん(小声で)それはすごい! これが後々効いてきますね。 MC楠木さん、デンジとレゼの距離感はどうご覧になっていましたか? 楠木さんそもそもマキマを演じるにあたって、「レゼとデンジの距離感と、マキマとデンジの距離感の対比がすごく大事になるだろう」というお話をしてから収録をしました。レゼとデンジの楽しいシーンについては、私は収録でほとんどご一緒できていないので、お二人の空気感を想像していました。実際に、劇場で観た時に、マキマみたいに前に引っ張る感じではなく、レゼは横でグイグイと腕を無理矢理絡ませる近さで、いろいろと錯覚させるような等身大の距離感でした。それは、マキマにはたぶんできないので、マキマにはない距離感だからこそ、すごく観ていてドキドキしました。あとは、デンジがレゼにはカッコつけちゃうところとか…。 戸谷さん(笑)。そうなんですよね。 楠木さんデンジもデンジで、マキマさんにはたじろいでばかりなのに、レゼにはグイグイいくんですよね。その対比にドキドキして、普通に青春映画を観ているようでした。満足感もあり、かわいらしいと思いました。 戸谷さんデンジ、レゼにはカッコつけますよね。コーヒー飲めないのに、飲んじゃうところとか、内心を悟られないようにするのは、マキマさんには見せたことがないデンジの一面でしたね。 楠木さん(デンジの口調を真似て)「レゼとなら学校行きたかったかな。」とか、「何言ってるんだ、オレは……」っていうところ良かったよね。 戸谷さんいいっすよね! 楠木さん自分では何を言っているのか分からないけれど、言っちゃったみたいなところが、デンジにとってはすごく新鮮でしたね。それが「恋心の自覚だったのかな」と思いました。 戸谷さんむず痒くなっちゃう(笑)。 MC上田さんには、ボムについてのお話もうかがいたいです。 上田さんやっと話せますね(笑)。でも、変わらない部分も多くて、チェンソーマンとボムの戦いの中に、デンジとレゼの時間を感じました。「あの楽しかった日々を感じられる」ようなやりとりもあったので…。 戸谷さん戦闘中でもね…。 上田さんそこは、アフレコの時にすごく意識していたわけではなかったんですが、完成したものを観た時に「デンジとレゼだ」と思いました。だから、やっぱり「レゼの中に残るものがあったのかな?」と、勝手に想像しちゃいました。でも、デンジにドキドキしてもらう必要がなくなったので、その部分に関しては肩の力が抜けた形になりました。 戸谷さん本当に怖かったです(笑)! 上田さん(笑)。 戸谷さん車の上で対峙している時に、ボムの言葉から温度を感じなかったんです。そこで、デンジもバトルのスイッチや怒りのスイッチが入る感じでしたね。だから、掛け合いでお芝居ができてすごく良かったです。 上田さんそこからの、海のシーンも今日はお話しして良いんですよね?あそこも、一つの転換だった感覚がありました。レゼからボムになって、さらに海のシーンでは、もう一つ力の抜けたレゼになったのかな…。命のやりとりを、もうしなくて良い、自然体により近づいた彼女がいた気がしました。そこも思い出深かったです。 戸谷さん僕も、完成作を観て思ったことがあります。デンジは、あんなことがあったのに、諦めずにまだ好きでいるんです。すごい人間だなと思いました。最後のシーンでも、底抜けにずっと明るくて、レゼに言葉をかけ続けるところを観て、「なんていい奴なんだ!」と、僕も心にきました。改めて、「デンジってそうなんだよな」と思いました。それはきっと、レゼという存在がデンジの中に深く残っているからで、レゼが新しいことをいろいろ教えてくれた記憶がデンジの中に残っていたからかな、と感じています。 MCレゼと対峙して、デンジは成長し変化していったと思うんですが、その辺りはいかがですか? 戸谷さん先ほど話した流れにつながりますが、今までのデンジは、自分で判断をしないで流れに乗っているというか、マキマさんに仕事を与えられて公安でデビルハンターとして仕事をしていたと思います。でも、最後のシーンは、デンジ自身が決めていました。花火のシーンでは、まだ迷いがあったんですが、最後になってデンジが決断したんです。今まで受動的だったデンジが、能動的に変化した。そういう心の変化を感じました。レゼとの出会いと対峙があったおかげで、デンジは大きく成長したと思いました。 MC楠木さんは、それを観てどう感じましたか。 楠木さんマキマさんの言葉を借りますが、「犬から人間になった感じ」ですね。(会場:笑)(戸谷さんと)言っていることは多分一緒だと思うんですが、これまでのデンジは与えられてばかりで、自分の意思ではなく本能で動いていました。後先を考えているわけではなく、今その場での判断しかしていませんでした。それが、レゼと出会って恋心を知って、自分で自覚していない自分が見えてきた。そういうところが、「犬みたいな人から人になった」気がします。マキマとは、そういうシーンはなかったですが、レゼとのシーンを見ていると、レゼがデンジのこれからを作る一つの成長になったのかなあと感じています。 戸谷さん確かに! 上田さん本当にお二人がおっしゃった通りだと思います。だから、レゼを演じている時に(海のシーンが)「一番カッコ良い」って思ったシーンでした。デンジなりにいろいろ考えて選択したことが、すごく頼もしく見えました。レゼの中でも揺れ動くものがきっとあったと思うんです。そこに、一つ光をさしてくれるようなカッコ良さだったと思います。 戸谷さんなかなかあそこで、「一緒に逃げねえ?」と言うのは、デンジらしくもあるけれど、デンジとしても一つ大きな決断というか、言葉だったんじゃないかと思いますね。 MC本作は、アクションも最大の見所の一つだと思いますが、これから4DX、MX4DとDolby Cinemaでも上映が始まります。観る時にちょっと注目してほしいポイントなど、ぜひ教えていただきたいです。 戸谷さん僕が観ていて、「こういう演出なんだ!」と思ったのは、(早川)アキが未来の悪魔の力を使って戦闘するシーンです。あそこでの未来の見え方にしびれたし、「最高の判断」って入ってくるあそこの演出にもしびれました。絵の力もあって、あの強いボムと戦えるアキがカッコ良かったです!その後の暴力の悪魔さんもめちゃくちゃ良かったです。あそこの戦闘シーンは、ストーリーも込みで演出がめちゃくちゃ熱かったです。あと、めっちゃ爆発するシーンで、(拳でシーンを表現しながら)爆破でブワーってめっちゃ突き上げられるところとか、めっちゃ爆発するシーンでは、一瞬音がなくなって真っ暗な画面からボボボボボンって出てくるシーンがあったじゃないですか。あそこの「あ、なくなった!」「あぁ、きた!」みたいな緩急で一気に盛り上がりましたね。あそこもすごく良かったです。 MC戸谷さんは、ひと足早く4DXを体験されたんですよね? 戸谷さんそうなんです! 楠木さん&上田さんいいなぁ。 戸谷さん実は、4DXを体験してきたんですが、やっぱりすごいです! 楠木さんここで再現してよ! 戸谷さんバーン! うわあ!(全身で再現) 上田さんそんなに動くの? 戸谷さん結構動くんですよ。(顔に何かがかかったかのような顔をしながら)うわぁ! 上田さん何か出てきている。 楠木さん出ている、出ている。 戸谷さん本当にこうなりますからね。笑っている場合じゃないですよ。 楠木さん&上田さん(笑)。 MCそれは何が出てきているんですか? 戸谷さん風と水が出てくるんです。特に戦闘シーンは、相手が台風の悪魔ですから、(顔をしかめながら)本当にこうなります。あと、迫力がすごいんです。チェンソーマンの動きに合わせて座席が動いたり、食らっているダメージに合わせて風が来るので、本当に映画の中に入っているみたいな感覚になれます。 楠木さんアトラクションみたいだね。 戸谷さんそれだけじゃないんですよ。戦闘シーン以外にも、花火のシーンでは、SEとして心臓の音が鳴っているんですが、それに合わせて(背中を刺激されるような仕草をしながら)座席が動きます。 楠木さん&上田さんすごい! 戸谷さんそういう細やかなところを4DXで体験できます! MC匂いもあるんですよね? 戸谷さん匂いもあります! そこはぜひ体験して確かめてください。「ここは匂いありそうだな」っていうのは、あります。 上田さんマキマさんから、良い匂いしてほしくないですか? 楠木さん良い匂いしていてほしい。 戸谷さんしている…かも(笑)。それも確かめてください! 楠木さん電話ボックスにレゼが入ってきた時も、良い匂いしてほしい。 上田さんしてほしい! お花の香りとか良いな。 戸谷さん良いですね。そういう匂いも皆さんに確かめていただきたいです。 MC今日は、大ヒット御礼ということで、ファンの皆さんに感謝の気持ちを込めまして、初解禁のビジュアルをここで発表したいと思います。 ■レゼが海辺に横たわる姿を描いた公開後ビジュアルがスクリーンに映し出される。 戸谷さんお花持っている…。 上田さん私たちも、今初めて見ました! 戸谷さんはい! 楠木さん打ち合わせで、見せてくださりそうだったのを、止めました。 MCティザービジュアルとの対比もね…。 上田さんティザービジュアルと並べて見たいです。ポージングとか構図はそっくりなんですが、全然違う人に見えますね。この表情から、「知らなかった子が、この映画の中で出てきたんだなぁ」ということがすごく伝わってきます。 戸谷さん(コピーを読み上げる)「誰も知らない、少女の心」 上田さん言葉が出なくなっちゃいますね。 戸谷さんここまで世に出してしまうんですね。 MCそして、入場プレゼントの第二弾(原作者・藤本タツキ先生描き下ろしのレゼとデンジのミニ色紙風カード)が始まっていますよね。 戸谷さんそうですよ! アレ、見ましたか?(会場を見渡して)みんな持っているんですね。 上田さんあれ、悪魔ですよね。 楠木さんあんな絵をオフィシャルで出しても良いんですか? 上田さんあんなにはっちゃけた感じの表情になるんですね。 戸谷さん二人で逃げている時は、あんな笑顔になるんだね。(スクリーンに映し出された)このビジュアルを見ると、映画をもう一回観に行きたくなりますね。 上田さんこの見えていない左側の表情も見たいね。人間の本心は、左側に現れるって言うじゃないですか。 戸谷さんそうなんですか? 意図的に隠しているの? 上田さんあるかもしれないですよ。 戸谷さんうわぁ、また考察が……。 MCそれでは最後にご挨拶をお願いします。 楠木さん(パネルを示しながら)「何も知らないで観ても十分楽しめる。」私、このコメントがすごく好きです。劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の大ヒットに合わせて、今まで『チェンソーマン』を知らなかった知り合いの方からも、「何かすごいね。最近よく観るよ」と言われました。「でも、アニメを観ていないけど分かるかな?」と言われた時に、「絶対観た方がいいですよ。大丈夫!総集篇もあります」「総集篇を観ていなくても、楽しいです」と、お伝えしています。やっぱり『チェンソーマン』という作品の魅力もそうですし、そこに制作陣の愛がギュッと詰まっているので、初めての方でも間違いなく楽しめると思います。これからは上映形態が増えるので、また違った魅力に気付ける作品だと思います。引き続き皆さんにたくさん観ていただきたいなと思います。何より、先ほどお伝えした動員数は、観に来てくださった方の数なんですが、すごく大きな数字だったのでうれしく思います。皆さんのリアクションや反応もすごく充実していて、「楽しかった」「心を打たれた」というポジティブなメッセージをたくさん見かけます。それが何よりもこの作品の魅力だと思っています。皆さんの周りで、「『チェンソーマン』はちょっと分からないけれど、話題だよね」と言っている方にそっと手を差し伸べて、劇場に連れて来ていただければと思います。今後とも何卒よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。 上田さん本当にいろいろ人から「観たよ」って連絡をいただきます。この前のライブビューイングがあった公開記念舞台挨拶も、地元の富山で私の両親が見ていたらしいので、「お母さん!」って言えば良かったと思いました。私は、作品を作って、届けてから、感想や考察が生まれた瞬間にこの作品が完成すると思っています。「自分が感じた『チェンソーマン』は、こうだ」というのを持ち寄って、ああだこうだと盛り上がっていただけたらすごくうれしく思います。いろいろな人の縁をつないでいく作品だと思います。ぜひこれからもよろしくお願いいたします。ありがとうございました。 戸谷さん本日は、ご来場いただきありがとうございます。今日は新しい話や今まで話せなかったことも話せました。本作は、心にグサッと来る、心に深く何かを残していく作品です。何度観てもやり直しているような感覚で楽しめる作品なので、今日の話を聞いたり、新しいビジュアルを見ていろいろ知った上で、もう一回友だちと一緒に行くとか、何度も楽しんでいただきたいと思います。そして、4DXがすごかったので、ぜひ体験してほしいです。「こんなに動くの?」と思うし、『チェンソーマン』と相性いいと感じてもらえると思います。そして、Dolby Cinemaもすごいです。映像のコントラストや臨場感ある音響で楽しめます。『チェンソーマン』は劇場で観るのが(エコーのように)正解、正解、正解…。(会場の反応に)最後まで(ネタは)ややウケでした。(会場:笑) ぜひ最後まで『チェンソーマン』を楽しんでください。ありがとうございました。
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「ブラックナイトパレード」レッドカーペットパレード&完成披露試写会「ブラックナイトパレード」公式サイトサンタクロースにまつわる実在の伝承を基に描かれた、中村光さんの最新クリスマスコメディ作品を福田雄一監督が実写映画化した「ブラックナイトパレード」。12月4日にレッドカーペットパレード&完成披露試写会が大手町仲通りとTOHOシネマズ 日比谷で行われ、吉沢亮さん、橋本環奈さん、中川大志さん、渡邊圭祐さん、玉木宏さん、福田雄一監督が登壇しました。この日は映画のタイトルにちなみ、イルミネーション輝くレッドカーペットで豪華キャストによるパレードを開催! 本物のトナカイと一緒に登場し、メンバーが集まったファンに晴れやかな笑顔を見せました。こちらのイベントの模様をレポートいたします。レッドカーペットパレード&完成披露試写会【レッドカーペットパレード】日野三春役吉沢亮さん北条志乃役橋本環奈さん田中カイザー役中川大志さん古平鉄平役渡邊圭祐さんクネヒト役玉木宏さん福田雄一監督■イルミネーションとファンのサイリウムが輝く中、二頭のトナカイと一緒にメンバーがレッドカーペットを闊歩しました。笑顔で手を振り、集まったファンの皆さんは大喜び。吉沢さん(落ち着いたトーンで)本日は寒い中お集まりいただきまして、ありがとうございます。 福田監督テンション、大丈夫ですか? 吉沢さん(急に声を張り上げて)そうですよね! ちょっと声が…小さかったかも。今年のクリスマス、一番盛り上げていかなければならないこのタイミング! 福田監督声が出てきたよ! 吉沢さん今、何を言うのか全部忘れた。 福田監督ごめん、ごめん(笑)! 吉沢さん本作の公開が着々と近づいてきました。先日、完成した本作を観ましたが、本当に笑えるし、いろいろな意味で面白い作品になっていると思います。ぜひ、楽しみにしていただければ嬉しいです。 橋本さんここもイルミネーションが輝いていますが、移動中の街を見ていてもイルミネーションが増えてきて、「もうすぐクリスマスなんだな」と感じています。本作は12月23日に公開になりますので、たくさんの方に観ていただけたらと思いますし、(劇中に登場するキャラクター)ブラックサンタとは言いつつも、 小さなお子さんにも観ていただけたら嬉しいです。短い時間ですが、今日は楽しんでいただけたらと思います。 中川さん華やかなイルミネーションの下でレッドカーペットを歩いて、ものすごくテンションが上がっています。完成した映像を観たんですが、出ている僕たちもテンションが上がるような、とても面白い作品になっています。今年のクリスマスは「ブラックナイトパレード」一色になって、黒いサンタがいっぱい増殖したら良いなと思っています。いろいろな方に楽しんでいただけたら嬉しいです。 渡邊さん撮影をしている時も、ものすごく面白かったんですが、完成した本作を観たら、自分が知っているシーンでも知らないシーンでも、出演している自分自身がちゃんと笑えてしまうのが、この作品の良さだと思いました。骨太なストーリーもあり、面白いだけにとどまらないということもこの作品の良さだと思います。 ぜひ今年のクリスマスは「ブラックナイトバレード」を観て、心を温めていただけたら嬉しいです。 玉木さん皆さん、こんばんは。僕は、クネヒト役を演じましたが、現場には行っておりません!(登壇者の皆さん:爆笑) 福田監督そんなに強調することじゃない! 玉木さん「現場に行きたかったなぁ」と思っています。皆さんの楽しそうなお芝居を見ながら、(クネヒト役を)演じていました。もう一回やれるなら、現場に行きたかった。僕も完成した映像を観ましたが、 非常に面白くて、観応えがあって、今年を締めくくるには良い作品だと思っております。ぜひよろしくお願いします。 福田監督本当に寒い中、ありがとうございます! この作品は今年の夏に撮った作品で、暑い中で撮っていました。「完成が間に合うかな」と思っていたんですが、間に合って良かったです。 MC完成したのは、本当につい先日のことだと伺っています。 福田監督そうなんです! ギリギリ間に合いました。でも中身に関しては全然妥協することなく、きちんと自分の100パーセントが出せたと思っていますので、どうぞよろしくします。 MCキラキラしたクリスマス感満載のレッドカーペッドをパレードされました。ぜひ感想を教えてください。 吉沢さんいや、最高ですよね。本当にありがとうございます。この光景もそうなんですが、何がすごいって、監督がこんなにフォーマルな格好をしているのを初めて見ました。 橋本さん確かに! 福田監督僕、初めてだよ。 吉沢さんいつもはカラフルなパーカーを着ていますもんね。だから、今日はすごく新鮮だなと思って…。 福田監督自分でも新鮮です。衣装が用意されていました。 玉木さんお似合いです。 中川さんめっちゃ可愛いですね。 橋本さんレッドカーペットで、皆さんに囲まれながら歩くのはすごく楽しかったです。しかもトナカイがすごく可愛かったです。「触ったら怖がるかな?」と思ったんですが、撫でても全然平気でした。MC中川さんはいかがでしたか? 中川さんすごくフカフカしていて…。 登壇者の皆さんカーペットの感想(笑)!? 中川さん足首に優しそうな、結構良いカーペットで(値段も)高いんじゃないかな。僕も歩いた経験がないので、気持ちが高まっております。 MCここ最近は、これだけの観客の方を集めたイベントもなかなかありませんでしたからね。 中川さんそうですね。皆さんに会えて、本当に嬉しいですね。(観客の方を振り向いて)ありがとうございます! 渡邊さん気持ちが良いですね。(観客の方を振り向いて)ありがとうございます! 吉沢さん“困ったら後ろ振り返るスタイル”になっている(笑)。 玉木さんクリスマスのイルミネーションの中を歩くというのも、やっぱりすごく興奮します。そして、たくさんのお客さんの間を通るということもコロナ禍ではなかなかできなかったので、幸せな環境です。 MC福田監督はレッドカーペットを歩いてみていかがでしたか? 福田監督本当に嬉しかったです。(レッドカーペットは)初めてですからね。こんな衣装まで用意していただいて、本当にありがとうございます。 MCでは、完成した作品の感想を教えてください。撮影現場でも「面白いな」と思っていたけれど、完成した本作を観たら「もっと面白かった」というシーンなどはありますか。 吉沢さん笑えるポイントはもちろんすごく笑えるし、それでいて原作のストーリーラインというか、ミステリー要素も入っていたり、ちょっとシリアスなシーンがあったり、複雑な人間の感情みたいなものもしっかり出ていました。もちろん笑うつもりで試写会に行ったんですが、ちゃんと感動して帰って来ました。いろいろな要素のある、面白い作品になっていると思いました。 橋本さん(撮影中は)自分がどんな顔をしているか分からなかったんですが、出来上がった映像を観たら本当に面白かった(笑)。(自分の演じる)志乃ちゃんは頑張って、踏ん張って腕相撲をしているんですが、そこで「志乃ちゃんはこんな変顔をしてまで…」という裏の声が流れるんです。その表情がめちゃくちゃ面白かったです。 福田監督相当、笑えるよね。 MC完成した本作を観て、どのように感じましたか? 橋本さんアゴが外れそうになりながらも頑張って良かったと思いました。自分が出ていないシーンではあるんですが、 帽子さんとの絡みのシーンも本当に面白くて…。そこは何度観ても笑えると思っています。 中川さん現実世界とファンタジーを描くバランスが、ものすごく絶妙でしたね。吉沢くん演じる三春と僕が演じるカイザーは、普通のコンビニでバイトをしているどこにでもいそうな二人なんです。そんな日常から「サンタさんの会社に就職する」というファンタジーの入口に向かっていくところが、「もしかしたらこんなことがあるかも」と思えるようなバランスで描かれています。そういった設定も、観ていてワクワクしました。 吉沢さんカイザーくんは、「どこにでも」はいないと思うよ。あんなヤバいヤツ…宇宙人かと思ったもん。 中川さんどこにでもいないですか(笑)。 吉沢さんあんなの出会ったことがない。 福田監督すさまじいチャラ男だもんね。 中川さんそうですね。たぶんもう二度と着ることがない色のダウンを着ていました。宇宙服みたいなキラキラしたダウン。 福田監督(笑)。あれは普通買わないよね。 MC中川さんも、限界まで挑戦してみたということですね。 中川さんはい、楽しかったですね。 MC渡邊さんは、完成した本作を観ていかがでしたか? 渡邊さん本当に面白かったですね。笑えるだけじゃなくて、ちゃんと青春モノな感じがしました。僕は、三春とカイザーのコンビニでのやり取りがめちゃくちゃ好きです。二人でいろいろと行動している時の掛け合いがすごく好きなので、そこはぜひ観てほしいポイントです。そこが最後の曲にも繋がってきて、「あ!」と思ってしまう。玉木さん本当に「みんな振り切っているな」という感じがあって、楽しそうだなと思いました。ずっと「現場に行きたいな」と思いながらやっていました。MC少しぐらい、顔が出ないのかなと思いました。福田組が初めてと言いながらも、まだあまり初めてという気がしないような感覚でしょうか。 玉木さんそうなんです。本当に爪先だけ入ったような感じですね。(登壇者の皆さん:笑) これからちゃんと入っていきたいと思います。 MC福田監督は、完成した本作をご覧になっていかがでしたか? 福田監督(最終的に)音楽が入ったものを観た時に、 尺がものすごく短く感じたんです。三春の配属が決まるところまでとかは、もう一瞬で終わるような感じがして…。僕が短く感じるということは、本作を観るお客さんも、同じ感覚になってもらえるだろうと思ったので、作品の出来には自信があります。 MC公開と共にクリスマスも近づいてきました。クリスマスの好きなところ、クリスマスの苦手なところがあれば教えてください。 吉沢さん普通にリアルに仕事をしているので、あまりクリスマスを感じたことがないんです。でも、街中とかを歩いてキラキラしたイルミネーションを見ると、「クリスマスシーズンが来たな」とちょっとワクワクします。 橋本さん私はクリスマス、大好きですね。イベントごとが全体的に大好きなので、行事はとことんやります。一人暮らしのお家も実家も、毎年ちゃんとクリスマスリツリーを飾っています。片付けるのはちょっと遅くなっちゃうんですが(笑)…。飾り付けとかが好きなので、結構早めから…。 福田監督遅くなっちゃうよね。片付ける前に年を越しちゃうよ。 橋本さん年、越す! 写真もいっぱい撮ってクリスマスの空気を感じたいんだけれど、結局昨年も片付けが遅くなっちゃった。でも、その分長くクリスマスを感じられるから良いかなと。 中川さん僕はシチューみたいな、クラムチャウダーみたいなやつが、パイのドームに入っている、そのドームの蓋みたいなやつを、スプーンで崩して食べる。あれ、めっちゃ好きです。クリスマスっぽいっていうか、クリスマスに食べるイメージがあるんですよ。僕にとって、クリスマスを感じられる食べ物の一つですね。実家とかでも食べた記憶があります。買ってきたんだと思うんですが。 渡邊さんみんな、クリスマスは好きですよ。幸せなオーラがありますから。(しみじみと語る) 福田監督おじいちゃんか! 玉木さん僕はあまり「クリスマスだから」と気にすることはなかったんですが、子どもができてからは「大事にしなきゃいけないな」と思っています。 福田監督玉木さんと同じで、子どもができてからは一生懸命やるようになりました。子どもができてからのクリスマスは好きです。楽しんでいます! MCでは最後に皆さんにメッセージをお願いいたします。 吉沢さん今日は本当に寒い中、ありがとうございました! (観客を気遣いながら)寒かったですよね。楽しんでいただけましたか? (会場:拍手) ありがとうございます。この作品は現実世界とサンタさんというすごく身近に感じられるものが融合されて、ものすごくワクワクする設定になっています。子どもはもちろん、どの世代の方が観ても楽しんでいただけると思います。笑いだけではなく、青春や親子の愛など感動できる要素も入っています。気軽に観に行った時に、何か良いものをもらって帰れるような作品になっていると思います。クリスマスにぴったりの映画になっているので、ぜひ劇場で観ていただけると嬉しいです。公開までよろしくお願いいたします! (会場:拍手)【完成披露舞台挨拶】日野三春役吉沢亮さん北条志乃役橋本環奈さん田中カイザー役中川大志さん古平鉄平役渡邊圭祐さんクネヒト役玉木宏さん福田雄一監督吉沢さんこんばんは! (テンションの高さに登壇者の皆さんが大笑い) さっきのレッドカーペットパレードの時にテンションが低くて怒られちゃったので…。(登壇者の皆さん:笑) 今回はテンションを上げていこうかなと思っております!(急に落ち着いたトーンで)本日は劇場に足を運んでいただいてありがとうございます。 中川さんキャラがブレブレじゃないか。 吉沢さんついに皆さんに観ていただける日が来たということで、すごくドキドキしています。絶対に皆さんが笑顔になって帰っていただける自信がありますので、ぜひ最後まで楽しんでいっていただけたら嬉しいです。 橋本さん12月23日に「ブラックナイトパレード」が公開されます。今日こうして初めて皆さんに観ていただけるということで、すごく嬉しく思っています。短い時間ではありますが、最後まで皆さんに楽しんでいただけたらと思います。 中川さん僕たちも完成した本作を観たんですが、本当に面白い作品になったと思っています。皆さんにも主人公になった気持ちで観ていただけると嬉しいです。先ほどもイベントをやりましたが、街はすっかりクリスマスムードが漂っているので、「『ブラックナイトパレード』を観なければ今年はクリスマスにならないぞ!」という、そんな感じになったら良いなと思っております。この後にうるさめの金髪(中川さんが演じたカイザー)が出てくるので、舞台挨拶は静かめにやって、帳尻を合わせたいと思っています。渡邊さん早めのクリスマスプレゼントということで、今日の「ブラックナイトパレード」を最後まで楽しんでいただければと思います。僕らもめちゃくちゃ笑いながら観たので、皆さんも笑って帰っていただけると嬉しく思います。ぜひ楽しんでいってください。 玉木さん一足お先に本作を観ましたが、すごく面白いです。皆さんも言っていましたが、年内最後の大笑いができる作品になっていると思うので、最後まで楽しんでください。 福田監督今年の夏に撮っていた作品で、完成するのがギリギリになってしまったんですが、作品の出来には自信があります。楽しんで観ていただければと思います。 MC今日は一般の方に初めて本作をご覧いただきますが、今のお気持ちはいかがでしょうか。 吉沢さんものすごくドキドキしています。 MCお客さんがどの辺りで笑うかなど、一緒に観て感じてみたいですね。 吉沢さん気になりますよね。僕は試写会で観たんですが、結構みんな(関係者は)緊張していて、笑いたいけど、笑えないみたいな空気がありました。なので、一般の皆さんが観た時にどのような反応になるのか、ちょっと気になります。 橋本さん皆さんが観ている時の反応はすごく気になります。やっていて、面白いところを撮っている感じがしないというか、結構(演じる側としては)必死でやっているので…。私はアゴが外れそうになったり、目が乾きながらもガッと力を入れたりしていました。笑っていただけたら嬉しいなと思っています。 MC中川さん演じるカイザーは、テンションアゲアゲなチャラ男です。観客の皆さんに、どのように受け取られるのか気になりますね。 中川さん怖いですね。カイザー役に決まってから、ずっとドキドキしていました。この撮影中はドキドキして、あまりよく眠れていなかったですね。 MC吉沢さんは「カイザー、最高だった」とお話していました。 吉沢さん最高でしたね。大志がカイザーをやるということが、あまり想像つかなかったんです。僕の中では、(カイザーは)大志のイメージではなかったので、どうなるんだろうと思いつつ、すごく楽しみでもありました。 福田監督一番不安でしたね。大志くんがあの役をやるというのが、僕的にも一番不安だったんです。(撮影に)入ってすぐにそれをひっくり返してくれました。あとはもう「面白い、面白い」と言っていました。 中川さん(カイザーは歯が抜けているキャラクターとあって)歯を一本黒く塗った時に、「いけるな!」と思いました。(登壇者の皆さん:笑) 「あんなにも人相が変わるのか」という発見がありました。吉沢くんとの共演は久々だったんですが、絶対的な信頼感、安心感があるので、また一緒にふざけられて楽しかったです。 MC吉沢さんも相当、ふざけていましたよね? 中川さんそうなんですよ。先日のイベントや取材で(吉沢さんが)「もっとやりたかった」みたいなことを言っていたんですが、結構やっていましたよね。 吉沢さん僕も完成作を観て分かったんですが、あの…やっていました。(登壇者の皆さん:笑) 想像以上にやっていました。 中川さん我慢できていなかった。 吉沢さん全然我慢できていなかったね。 中川さんちゃんとやっちゃっていましたね、吉沢亮も。 橋本さん原作を読んでいる方は分かると思うんですが、サンタさんと(志乃が)腕相撲をするみたいなシーンがあるんです。そこで、志乃ちゃんが腕相撲をしているのを見ている吉沢さん(の表情)が一番面白いです! 中川さん(NHK大河ドラマ「青天を衝け」で吉沢さんが演じていた)渋沢栄一でもあんな顔をしていなかったですもんね。大河以上の凛々しい顔でしたよね。(登壇者の皆さん:笑) MC渡邊さんは、笑うのを堪えなければいけない役でした。 渡邊さんこれからご覧になる皆さんと、目線が一番近いのは僕だと思っています。一番俯瞰して見ていました。今のこの盛り上がりを見ても分かると思うんですが、 相当現場は楽しくやっていたんです。その状況すら、僕は俯瞰して見ていました。橋本さん(渡邊さんの達観した様子に)おじいちゃん! 渡邊さんおじいちゃんはね、本当に嬉しいです。(登壇者の皆さん:笑) MC一番、本作を客観的に観られたのは、玉木さんかもしれません。 玉木さんそうですね。一番俯瞰で観たのは僕かもしれません(笑)。皆さん、僕が今まで抱いていたイメージとは全然違うキャラクターになっていて、すごく観応えがありました。いっぱい好きなシーンがあります。 MC先ほどのレッドカーペットパレードでは、福田監督から「次回作では顔を出してください」というお話もありました。 玉木さん(笑)。出たいですね。 MC福田監督は、今の心境はいかがですか? 福田監督初めて観ていただくので、めちゃめちゃ緊張していますよ! 僕は自分の作品をお客さんと一緒に観たことがないんです。怖くてドキドキしちゃって観られないですよ。お手柔らかにお願いします。 MC作品の内容にちなみ、皆さんにとって、子供の頃の思い出のクリスマスプレゼントについて教えてください。 吉沢さんうちは男四人兄弟なんですが、小学六年生まではサンタがくるシステムだったんです。小学六年生まではサンタが来てくれる。中学生になったら「君はもう良い年齢になったから、頑張りなさい」と来なくなるんです。僕も小さな頃には、ゲーム機を買って貰ったり、楽しくやっていたんですが、一番末っ子が小学六年生になって最後の(クリスマス)プレゼントは、枕元に三千円がポンと置いてあったんです。(登壇者の皆さん:笑) 手紙も置いてあってカタカナで「スキナモノカッテ、サンタヨリ」と書いてありました。(登壇者の皆さん:笑) あれは印象に残っていますね。(サンタが)頑張って片言の日本語で(手紙を)書いてくれたのかなって…。 橋本さん私はサンタさんにプレゼントを頼む時に、毎年だいたい一つ「何々がほしいです」みたいなことを書いていたんです。ある時、ほしいものが一つしか書いていなかったら、サンタさんはそれがなかった時に「願いが叶えられない」と思っちゃうんじゃないかと感じて、ベストテン形式で10個、(ほしいものを)書いたんです。1位は何、2位は何、3位は何って…。そうしたら8位のものが来たんです。(登壇者の皆さん:笑) ベスト3くらいのものが来るのかなと思っていたんですが…。それが何だったのかは忘れてしまったんですが、「8位が来た!」という印象がすごく残っています。 MCベストテン形式はそれ以降、やめたんですか? 橋本さん即、やめました! 「これは8位が来る」と思ったので、次の年からは二つくらい書くようにしました。サンタさんが叶えられないプレゼントの可能性もあると思うので、二つくらい(希望を)書きました。 中川さん僕は、3歳か4歳くらいの時だったと思うんですが、某“魔法使い映画”にすごくハマっていまして…。その作品がすごく大好きで、「空飛ぶ箒がほしい」とお願いしたんです。毎日その願いを唱えて、手紙も書いていました。そして、その年に届いたのが、絵の具セットだったんです。(登壇者の皆さん:笑) 多少、箒に見えなくもない筆…くらいの感じで、普通の絵の具セットが来ました。ものすごく(自分が)号泣している写真が今も残っています。ものすごくふてくされている(笑)。でも、その絵の具セットは、中学校を卒業するくらいまで使いました。絵を描くのも好きになったので、それはすごく覚えているプレゼントです。(劇中、悪い子どもにほしくもないプレゼントを届ける“黒いサンタ”が登場することから)悪い子どもだったのかもしれないですね。 渡邊さん恐らく、小学校の時にゲーム機とかをもらって、やり込まなかったので、皆さんほど濃いエピソードが何もないんです。(登壇者の皆さん:笑) ごめんなさい。ちょっとあまり記憶にないんですが、あまり良い思い出がなくて…。 でも、ゲーム機をもらったと思います。 玉木さん僕も子どもの頃の記憶がだいぶ遠い年齢になってしまったので(苦笑)…唯一覚えているのは、小学五年生の時にサンタさんがくれた、ミニ四駆のコースですね。大きさに比例してものすごく嬉しかったことを覚えています。 中川さん車の方じゃなくて、コース。 玉木さん車じゃなくて、なぜかコース。車も一台持っていたと思うんですが、一台ではレースもできないので。(登壇者の皆さん:笑) 中川さんそうですよね、車両がほしいですよね。 玉木さん車両がほしい(笑)。でも嬉しかったです。 福田監督我が家はクリスマスになると、必ず納豆ご飯が出てくる。(登壇者の皆さん、驚き) ケーキも出てこないし、クリスマスツリーもないんです。基本的にクリスマスをやるという家庭ではないんですが、必ず納豆ご飯が出てくる。だから納豆ご飯を食べていると、(クリスマスを)思い出すんです。 玉木さん普段は、納豆ご飯は(食卓に)出ないんですか? 福田監督普段も出ます! でも、クリスマスは必ず納豆ご飯でした。朝は納豆ご飯を食べるじゃないですか。夜も納豆ご飯。だから夜になって納豆ご飯を食べると「あ、クリスマスだな」と思う。(登壇者の皆さん:笑) MC「ここに注目すると面白い!」という、本作の注目ポイントを教えてください。 吉沢さん(ネタバレを気にしながら)これは言って良いのか分からないですが…。大志がちょくちょく、なかやまきんに君のモノマネをしているんです。(登壇者の皆さん:笑) ちょくちょくしているよね? 福田監督それ、知らない! 中川さんよく気付きましたね。 吉沢さん絶対マネしていると思ってた! 肩、揺らしているよね! リスペクトを感じると思って…。これは(ネタバレとして)別に言っちゃ悪いということもないか(笑)。「ここは(モノマネを)やっているな」というのが二カ所くらいあると思うので、ぜひ見つけていただければと思います。MC監督すらも気づいていなかったと。 福田監督気づかなかったですね。 M
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劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』完成披露プレミア劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』公式サイト実在する伝説の競走馬の名前と魂を受け継ぐ『ウマ娘』の物語を描く『ウマ娘 プリティーダービー』。仲間たちと切磋琢磨しながら、夢の舞台制覇を目指す彼女たちの熱きストーリーは、今やゲームのみならず、アニメ、音楽、コミック、イベントを展開するクロスメディアコンテンツとして一大旋風を巻き起こしています。 そのアニメ版『ウマ娘 プリティーダービー』の初の映画作品となる劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』の完成披露プレミアが5月6日東京・有楽町の東京国際フォーラムにて開催されました。声優を務める藤本侑里さん、上坂すみれさん、小倉唯さん、福嶋晴菜さん、応援隊長を務めるお笑いトリオのジャングルポケット(太田博久さん、おたけさん、斉藤慎二さん)が舞台挨拶に登壇しました。 上映後にはサプライズLIVEが行われ、劇場版主題歌を含む二曲を熱唱し、会場は興奮に包まれました。こちらの舞台挨拶の模様をレポートいたします!完成披露プレミアジャングルポケット役藤本侑里さんアグネスタキオン役上坂すみれさんマンハッタンカフェ役小倉唯さんダンツフレーム役福嶋晴菜さん応援隊長ジャングルポケット・太田博久さん応援隊長ジャングルポケット・おたけさん応援隊長ジャングルポケット・斉藤慎二さん【上映前舞台挨拶】藤本さん完成披露プレミアにお越しいただきありがとうございます。今日の開催が決まって、発表されてから、ずっと緊張していました。でも、無事にこうして開催できてほっとしております。今日は最後まで、楽しんでいっていただけたら幸いです。上坂さん(アグネスタキオンの声で)「やぁ、やぁ諸君。君たちはずいぶん運がいいじゃないか!」この辺にしておきます(笑)。皆さん、こんばんは! (会場を見て)何でみんな、サイリウムを持っているの(笑)? すごいですね!いよいよ本作の公開が迫っていますが、皆さんに一足先に観ていただけることを楽しみにして参りました。今日はちょっと(アグネスタキオンのように)白衣コーデでカッコ良く決めたいと思いますので、よろしくお願いします。楽しんでいってください! 小倉さん皆さんは、今日という日を待ちわびていたんじゃないでしょうか? いかがですか? (会場の反応に)ありがとうございます。公開まで、まだ少し時間がありますが、今日もすごくたくさんの方が応募してくださったと聞きました。本作は最強の最高の仕上がりになっていると思いますので、ぜひワクワクしながらお待ちいただければと思います。そして、今日は四人そろって登壇できたこともすごくうれしいです。短い時間ですが、皆さんと一緒に素敵な思い出を作っていけたらと思っています。 福嶋さん本日はお越しいただきありがとうございます。今もそうですが、とても緊張していて、「何をしゃべろうか」って考えていたんですが、出てこなくなっちゃったんです(苦笑)。この歴史ある『ウマ娘』の劇場版で、完成披露プレミアに登壇できることを光栄に思います。ダンツフレームとしては、キャラの発表から二カ月半。「ダンツフレームはどんな娘なのかな?」というのを劇場版で知っていただくという、何とも光栄な機会が持ててうれしいです。また、今日は本作を一足早く皆さんにお観せできるということもうれしく思っています。本日は精一杯、みんなで楽しんでいけたら良いなと思っています。 MC本日は、本作の完成披露プレミアのお祝いに豪華なゲストが駆けつけてくれました! ■ジャングルポケットの三人が登場! 斉藤さんどうも! ありがとう! おたけさんどうも! 太田さん声援ありがとうございます! おたけさん豪華サプライズでございます。サプライズゲストです(笑)。何だか…変なざわつきがあるんですが大丈夫ですか…(苦笑)? サプライズ感ゼロだっていうざわつきが…。 太田さん温かさの中に嘲笑があるんですが(笑)。 斉藤さんでもうれしいですね。(錦鯉の長谷川雅紀さんのギャグを真似るように)「皆さん、こんにちはー!」(会場:「こんにちは」) ありがとう!本日、この素敵なイベントに登壇できることを僕らもうれしく思っています。皆さんにもぜひ今日一日、楽しんでもらいたいと思います。 MCさらに本日はこの方々からも応援のメッセージをいただいております。上方のスクリーンをご覧ください。 ■騎手の武豊さんとクリストフ・ルメールさんからの応援コメントが上映されました。【武豊さんとクリストフ・ルメールさんからの応援コメント】武さんこのたびは『ウマ娘』映画化おめでとうございます。 ルメールさんおめでとうございます。 武さん初めて映画化されるということで僕たちもうれしく思います。 ルメールさん僕たちも早く大スクリーンでウマ娘たちの走りを観たいです。 武さん劇場版では僕も騎乗したことのあるジャングルポケットが主人公とのことで、同世代のライバルたちと「最強」に向けてどんな熱いレースを見せてくれるのかとても楽しみです。 ルメールさんトレーナーの皆さん、劇場版『ウマ娘』を一緒に応援しましょう。 武さん劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』 ルメールさんいよいよ5月24日公開です。 武さんせーの。 武さん&ルメールさんぜひ劇場でご覧ください。 ルメールさん映画館で一緒に盛り上がりましょう! MC競馬ファンとしても知られているジャングルポケットの皆さん、レジェンド騎手二人のコメントはいかがでしたか? 斉藤さんこのコメントの後の登場じゃなくて良かったですよ。 おたけさんもしこの映像の後の登場だったら…。 斉藤さんでも、すごいですよね。ルメール騎手もケガがあったけれど、昨日のGIレース(NHKマイルC)でいきなり二着で、武豊騎手も先日、テレビ東京杯青葉賞というダービーに向けたレースで勝ったりと素晴らしいので、この二人からコメントをいただけることをうれしく思っています。 MCそれでは皆さんにお話をうかがってまいります。今回、『ウマ娘』が待望の映画化となります。初めて聞いた時の気持ちや、実際の収録、そして本編をご覧になってみて、改めてこの劇場版にご参加された感想をお願いします。 上坂さんじゃあ、まずはポッケ(ジャングルポケット役の藤本さん)から…。 藤本さん緊張しちゃうから一緒に…。 上坂さんじゃあ(ゲームに)実装されている人から言うね(笑)。 太田さんすごい選び方ですね(笑)。 上坂さん実装順だとタキオン(アグネスタキオン)が最初なんです。アグネスタキオンを演じて、結構な年月が経ちました。でも、なかなかアニメ本編には登場しなかったんです。急に劇場版でジャングルポケットの世代を題材にしますと聞いて、すごくびっくりしました。と同時にタキオンは、史実では「幻の三冠馬」と呼ばれているので、どういう風に描かれるんだろうという、ドキドキワクワク感がありましたね。どうですか、カフェ(マンハッタンカフェ役の小倉さん)?小倉さんそうですね、実は私はこっそり聞いていたんですよ…。 上坂さん何で教えてくれなかったの(笑)? 知っていたんだ? 小倉さん知っていて、そのシークレット情報を抱えながらいたんです。でも、実際に台本をいただいてみたら、こんなにも自分たちの世代が活躍する話とは知らなかったので、ドキドキしました。一足先に観たんですが、本当に迫力があって、『ウマ娘』を知っている方だけでなく知らない方や、どんな世代の方にでも楽しんでいただけると思える最強の作品に仕上がっています。私たち四人も一緒にアフレコができたので、そういう部分も含めて、アプリ(ゲーム)内とはまた違うカフェの魅力をアフレコで引き出せたと思います。福嶋さん私は、『ウマ娘』のダンツフレームとしての仕事でキャラを固めた次が本作のアフレコと言っても過言ではありません。アフレコはキャラが発表される前に終えてはいるので、「ダンツフレームってどんな娘なんだろう?」と私も台本を見て「こんな感じで、こんな思いを持って走っているんだな」とアフレコの時に知りました。まだ、発表してから二カ月半くらいで、皆さんにはお届けできていないキャラなので不安要素がとても強いです。まだ映画が公開されていないので、ネタバレしない感じで、いい感じに感想を聞けたら…って、難しいこと言っていますよね(笑)? 藤本さん最後になっちゃいました(笑)。そうですね、私が映画化の話を聞いたのは、ジャングルポケット役に決まって、初収録前に、キャラクターについて制作の皆さんからいろいろと教えていただいた時でした。やっぱり最初は驚きと、まだ始まってもいないのに「大丈夫かな?」っていう不安が大きかったですね。「あぁ、これから『ウマ娘』という作品に携わるんだ」っていううれしさがいっぱいだったのに、それが吹っ飛んで(苦笑)、いきなり緊張と不安に包まれた初収録になりました(笑)。『ウマ娘』はすごくたくさんの方が知っている作品で、その作品の初の映画化なので、すごくプレッシャーや緊張が大きかったです。収録は、この四人だけじゃなくて、タナベトレーナー役の緒方賢一さん、フジキセキ役の松井恵理子さんとご一緒しました。すごく安心感というか、一緒にできたうれしさと頼もしさがあり、無事に乗り越えられたと思います。 福嶋さん乗り越えられた? 藤本さん乗り越えられたと思います(笑)! MCジャングルポケットのお三方に質問ですが、トリオ名が「ジャングルポケット」ですが、どういう由来で決まったのか教えてください。 太田さんこれには本当にエピソードがあります。そもそもおたけが決めたんです。略した時に「ジャンポケ」って呼ばれるじゃないですか? 略した時にかわいい感じの愛称だからということで「ジャングルポケットでいいんじゃない?」という感じだったんです。でも、初めて受けた取材の時に、僕は愛知出身で、斉藤は千葉、おたけは東京なんですが、「みんなで東京のNSCに入って勝負をするから、東京でものすごく強かった競走馬のジャングルポケットから名前をつけたんですか?」と聞かれて、全く違ったんですが、あまりにもそれが良すぎて三人で「はい、そうです!」って言いました。(会場:笑) 以来、ずっとその理由にしていますが、本当は、ただかわいいってだけで決めたんです。 斉藤さん(ジャングルポケットに)詳しい方がいて、その方が言ったことをそのまま使っています(笑)。 MC今回、応援隊長として本作をご覧になったそうですが、ネタバレはない方向で感想をいただけますか? 太田さんなるほど…。 斉藤さん本当は全部の内容をしゃべりたいんですが…(笑)。本当に映像の美しさや迫力…、やはり、僕は競走馬のジャングルポケットがどういうレースに出たとかを知っているので、「あの時のこれだ」と観ていて思い出して、感動が素晴らしかったです。しかし、何と言っても声優の皆さんのお声が素晴らしくて、それでこういう素晴らしい作品が出来上がるんだと感動しました。(会場:拍手。それに斉藤さんが応える) MC劇場版の第一弾ポスターでは、キャッチコピーが「最強はオレだ」となっていますが、皆さんが「最強はオレ/私だ」と思っていること、周りに自慢できることや能力があれば教えてください。 太田さん「このジャンルではオレが最強だ」っていうことですね。どうですか、皆さん? 上坂さんじゃあ実装順に…(笑)。 太田さんすごく実装順が重んじられるスタイルなんですね(笑)。 上坂さん上坂的には、女性声優はいっぱいいますが、女性声優の中で、一番年間飲酒量が多い!(会場:笑) 「飲酒王」ですね。(ポーズを決めて)最強はオレだ!(会場:声援) ありがとう! 太田さんすごいですね、飲酒量でこんなに盛り上がるんですね。 上坂さん優しい(笑)。 小倉さんどうしよう…? 実装順だと…助けて! タキオン!(上坂さんに抱きつく) 上坂さんそんなの「かわいい王」に決まっているだろ~!(小倉さんの腕をつかんでポーズをさせて)「最強はオレ(小倉さん)だ」! 小倉さん良いんですかね、これで(笑)。 上坂さんかわいいよ。 小倉さん気にしないで、次どうぞ(笑)。 福嶋さん私は…この七人の中では、麺の摂取量がNo.1です。(ポーズを決める) 太田さん麺? ラーメンだけとかでなく、そばとかも全部入れて? 福嶋さん全て含めてですね。三食麺でも全然ウェルカムですね。いっぱい食べています。上坂さん「炭水化物王」? 福嶋さんそんな感じです(笑)。 MC藤本さんは何か思いつきましたか? 藤本さんえぇ~…(苦笑)。 上坂さん「思いつかない」って言っていますが、絶対にありますよ。女性声優の中で一番「ギャップがある王」じゃないですか? 小倉さん&福嶋さんたしかに! 太田さんどういうギャップがあるんですか? 上坂さん皆さん、ポッケ(ジャングルポケット役の藤本さん)の声や歌声は聴いていると思いますが、地声は今の声なんですよ。地声とポッケの声の振り幅、すごくないですか? 藤本さんそういうことにしておこう(笑)。(ジャングルポケットの声で)ギャップ王はオレだ! 太田さん生で聞けて贅沢! 確かに、しゃべっている声と全然違いますね。 MCジャングルポケットのお三方はいかがですか? おたけさん今、こんな感じでステージに立っていますが、実はですね、本業で飲食店をやっています。 太田さんあっちが本業なんだ? 飲食店が本業なの? そうなんだ? 斉藤さんうちらもびっくりしています(笑)。 太田さん副業でここに立っているのはすごすぎるな! おたけさんもんじゃ焼きの店で「もんじゃ 竹の子」という店をやっているんです。そのもんじゃ焼きは、ものすごく見た目は汚いんですが、汚い見た目の食べ物をものすごく上手に焼くことができます。「もんじゃ 竹の子」という店なんですが…。「もんじゃ 竹の子」…。太田さんもんじゃ最強? あんなに栄養のない食べ物なのに、あんなにたくさんお客がいるってすごいですよね。 おたけさんもんじゃ焼きは栄養ほぼゼロですからね。 太田さんもんじゃ焼きって、食べている途中から腹減ってきますからね。 斉藤さん私は、声優の皆さんの前で言うのもアレですが、声が武器と言いますか、「声量がすごい」と言われます。なので、マイクなしで自分のギャグを三階席まで届かせるっていう。 藤本さん&上坂さん&小倉さん&福嶋さんおお!! ■斉藤さんがマイクをおたけさんに渡すと、準備のために気合を入れる。 太田さん何のギャグをやるんだろう? おたけさん新ギャグ? 斉藤さん(舞台上でポーズを決めて)はーい!(会場:大きな拍手)太田さん届いていたね! 盛り上がったじゃない! おたけさん(太田さんに)アレ見せたら良いんじゃない? 技があるんですよ。 太田さんじゃあ、僕も。実は、背中だけで空を飛ぶことができる…背中ジャンプ最強というのがあるんです。僕、背中だけで飛ぶことができるんですよ。 ■太田さんが斉藤さんにマイクを渡すと準備に入る。 おたけさん天井だけは気をつけようか。すごく高いよ、ここ…そんなに上見て確認するほど(笑)? 斉藤さん国際フォーラムを壊しちゃうといけないからね。 太田さん行きます! ■太田さん、舞台上に仰向けに寝ころび、背中でジャンプ!おたけさん低いな。(会場:笑) 斉藤さん大きな拍手を!(会場:拍手) ありがとう! 太田さんすみません、僕なんかが全部持って行ってしまった感じで…。 MCそれでは、最後に藤本さんからメッセージをお願いいたします。 藤本さんありがとうございます。ついにこの後、初めて皆さんに本作を観ていただきます。とても緊張しているんですが、実は本作はつい数日前に完成したと聞いております。それくらいギリギリのギリギリまで、スタッフの皆さんがクオリティを上げようとすごく頑張ってやっと完成した作品になります。えぇと、…ちょっと待ってくださいね。 上坂さんゆっくりで良いよ。 藤本さんありがとうございます。 ■客席から「頑張れ!」と声が上がる。 斉藤さんありがとう!(会場:笑) 太田さん何でこのタイミングでお前に「頑張れ」っていう人がいるんだよ! そんなわけないだろ! ■客席から「リラックス!」の声。 藤本さんありがとうございます。すみません、頭が真っ白になっちゃった…。言うことを決めてきたんですが…。 斉藤さんそれくらい思いがあふれているってことだね。 ■客席から歓声!その歓声に斉藤さんが手で応える。 おたけさんもし出てこなかったら…(太田さんに向かって)背中ジャンプでつないで。 太田さんもっとやりづらくない? 考えている前で僕がピョンピョン跳んでいたら、思い出せるものも思い出せないから。 藤本さんありがとうございます。それくらい、スタッフ一同、そしてもちろん、キャスト一同の熱い思いがたくさんこもった作品になっています。ぜひエンドロールの最後までお楽しみいただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。【上映後サプライズLIVE】■上映後、エンドロールが終わると、スクリーンが上がり、藤本さん、上坂さん、小倉さん、福嶋さんが登場。サプライズLIVEが開催され、劇場版主題歌「Ready!! Steady!! Derby!!」を熱唱!!藤本さんありがとうございます。皆さん本編上映はいかがでしたでしょうか? ポッケたちの雄姿を目に焼き付けていただけたでしょうか? 上坂さん主題歌「Ready!! Steady!! Derby!!」も先日のイベントに続いて、二度目の披露となりましたが、いかがでしたでしょうか? 小倉さん劇場版の公開日は5月24日です! 皆さんも一緒に言いませんか? いきますよ!(会場の皆さんと一緒に)劇場版の公開日は5月24日(金)! ありがとうございます。絶対忘れずに、また映画館に来てください! 福嶋さん今日は、なんともう一曲、皆さんに届けたいと思います。一緒に盛り上がってくれますか? 藤本さんそれでは聴いてください! 藤本さん&上坂さん&小倉さん&福嶋さん「うまぴょい伝説」! ■「うまぴょい伝説」を熱唱!■歌唱後、ジャングルポケットの三人も登場。 太田さんすごいなぁ…。 おたけさんすごい! MCジャングルポケットの皆さんも一緒に観ていただきましたが、いかがでしたか? 太田さん生で観るのは初めてだったんで、ちょっとえげつない一体感に圧倒されました。 斉藤さんアニメの中では観ていましたが、皆さんの歌声とダンスに感動しました。ありがとうございます。 おたけさん素晴らしかった! ■斉藤さんだけ、藤本さんら声優陣四人と一緒に並ぶ形に…。MC皆さん、お気づきかもしれませんが、斉藤さんだけ立ち位置が違います。 斉藤さん『ウマ娘』の劇場版に、ついに私、声優として出演させてもらいました! ありがとう!おたけさんすごく良いところでね。 斉藤さん出演者ということで、立ち位置がこちらになりました! おたけさんいやいや(笑)、あんなちょっとなのに、そこはおこがましくないか(苦笑)? MCパフォーマンスを終えて、思いのたけを伝えていただければと思います。 上坂さんすごかった! 小倉さんやり切った感あったよね? 福嶋さんありがとうございます。 MC最後に藤本さんよりメッセージをお願いしたいと思います。 藤本さん改めまして、ジャングルポケット役の藤本侑里です。本日は完成披露プレミアにお越しいただきまして、本作を一足先にご覧いただいて本当にありがとうございました。本作を観ていただいたということは、ネタバレを気にしなくて良いわけですよね? これは楽ですね~。今までは、「ネタバレしちゃいけない」と思いながらコメントをしていたので(笑)。本作を観て、皆さん、いろんなウマ娘が出てきてびっくりされたんじゃないでしょうか? (会場の反応に)あ、うなずいている! びっくりしましたよね(笑)? 一回観ただけじゃ観切れないくらい、いたるところにウマ娘ちゃんたちがいるんですよ。今回、全員を見つけ切れてはいないと思うので、ぜひ本作が公開されたら、もう一度、二度、三度、四度とご覧いただいて、隅々までお楽しみいただけたらと思います。また映画館でご覧いただく時は、音響の違いもあって、また違った印象になると思います。もう皆さんは同志なので、ネタバレを厳守しながら…一緒に5月24日を迎えたら、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら幸いです。本日は本当にありがとうございました。
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映画『平場の月』完成披露試写会 開催決定!
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「ラーゲリより愛を込めて」初日舞台挨拶「ラーゲリより愛を込めて」公式サイト二宮和也さんが主演を務め、第二次世界大戦終了後にシベリアの強制収容所(ラーゲリ)で不当に抑留されながらも、過酷な状況下において生きることへの希望を捨てなかった男・山本幡男の半生を描く映画「ラーゲリより愛を込めて」がいよいよ公開となりました。 12月9日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで初日舞台挨拶が開催され、二宮さんをはじめ、北川景子さん、松坂桃李さん、中島健人さん、桐谷健太さん、安田顕さん、瀬々敬久監督が登壇しました。ステージには、劇中で山本幡男の息子である顕一の壮年期を演じた寺尾聰さんからメッセージが到着。メッセージの最後にはキャストにはサプライズで顕一さんご本人からのお手紙が読み上げられるなど、驚きと感動にあふれたイベントの模様をレポートいたします!初日舞台挨拶瀬々敬久監督山本幡男役二宮和也さん山本モジミ役北川景子さん松田研三役松坂桃李さん新谷健雄役中島健人さん(Sexy Zone)相沢光男役桐谷健太さん原幸彦役安田顕さん二宮さんやっと全貌を観ていただけました。8月、9月ぐらいから宣伝活動をしていますが「これ、本当に始まるのかな」と思ったぐらい宣伝期間が長かったです。(登壇者の皆さん:笑) だから、ようやく皆さんに観ていただけて、ホッとしています。北川さん昨年の今頃に撮影をしたのですが、主演の二宮さんと、ここにいらっしゃる男性陣が命をかけて撮影に臨んでいらっしゃいました。みんなどんどん痩せていくし、そういったみんなの頑張りや努力が早く皆さんに届くと良いなと思っていました。なので、ようやく初日を迎えて、皆さんに観ていただけることを私も本当に嬉しく思います。 松坂さんお忙しい中、来てくださってありがとうございます。(中継用カメラに手を振りながら)中継先の皆さんも、本当にありがとうございます! 昨年の今頃、僕たちはちょうどダモイ(ロシア語:帰国、帰還、帰郷の意)のシーンを撮っていた頃だと思います。それから一年経ったんだと思うと感慨深く、今日という日を迎えることができて本当に幸せです。中島さんこのような素敵な初日を迎えることができて、本当に嬉しく思っています。またこのような大作に出演することができたことを、僕自身も誇りに思っています。日本映画界の扉を叩くことができたんじゃないかと、青二才ながら思っております。このような機会をいただけて光栄です。 桐谷さん初日を迎えられて、こうやって皆さんの前に立てることを本当に誇りに思います。(中継用カメラに手を振りながら)大阪、愛知、九州! ありがとうございます。まだいっぱいありますね…全都道府県!二宮さん雑だな!(二宮さん&登壇者の皆さん:笑) 桐谷さん全部言いたかったんだけれど、三つぐらいにしておこうと思って…。 二宮さん全国の100館と(中継が)繋がっているんですもんね。 桐谷さんありがとうございます。 安田さんこの劇場にお集まりの皆さん、日本全国でこの作品をご覧になっている皆さん、本当にありがとうございます。僕も試写で本作を拝見したのですが、とにかく涙が止まらなかったです。初日を無事に迎えた時には、全く違う質の涙が出そうになりました。「初日を迎えられたんだ、良かった」という嬉しい涙がしみました。素晴らしい作品だと思います。皆さん、末長くよろしくお願いします。 MC昨日12月8日は、安田さんのお誕生日でした。おめでとうございます!(会場:拍手) 登壇者の皆さんおめでとうございます! 安田さんありがとうございます。昨日からたくさんの方たちにお祝いしていただいて、産んでいただけて、育てていただけて良かったと思っております。お父さん、お母さん、ありがとうございます! 瀬々監督こういう形で、今日、初日を迎えられて本当に感無量です。この作品は皆さんの力で作った映画です。今日もSNSを見ていると、他の出演者の方たちが「出ています。ぜひ観てください」と言っていて、「みんなで作ったんだな」と思っております。取材の時に「ラストを絶対語るな」と言われていましたが、やっと語れるようになったのでホッとしています。でも、今日はマスコミが入っているので、語りません。(瀬々監督&登壇者の皆さん:笑) 引き続き、応援よろしくお願いいたします。 MC映画をご覧になった方からは「泣いた」という声が届いています。この映画館で「泣いてしまった」という方はいらっしゃいますか? (会場からたくさんの手が挙がる) 登壇者の皆さんのもとにも、感想や反響が届いていますか。 二宮さん僕は友だちが少ない方なので、あまりそういったことはないんですが…。(登壇者の皆さん:笑) SNSの反響などを見ると「本当に(公開が)始まったんだな」と感じています。もちろん「泣けるから良い映画」ということでもないですが、我々の伝えたいことが伝わって、より感情に響いたのかなと感じることがありました。 MCこれから、どんな方に観ていただきたいですか? 二宮さんこういった「事実の話」であるということもそうですが、この作品はめちゃくちゃ「芝居が良いな」と思っています。金太郎飴じゃないですが、どこを切っても、どのシーンも自信を持って観ていただける作品になっています。そちらの観点からも「日本映画って良いな」と思ってもらえるクオリティになっているので、そちらも楽しんでもらいたいと思います。 北川さんお友だちの一人が朝一番に観てLINEをくれたんですが、「今こういう時代だからこそ、こういう作品を作ってもらえて良かった。観られて良かった、泣いた」と言ってくれました。マネージャーとSNSを見ていても、「感動した」というコメントがたくさん入ってきたので良かったなと思います。 松坂さん今日のお昼頃、僕のメイクさんが本作を観てくれまして…。 二宮さん本当? 僕が「ひるおび」(TBS系列にて放送の情報番組/メインMC:恵俊彰)に出ていた頃だ。松坂さんそれくらいの時間だと思います(笑)。劇場でティッシュを配られたらしいです。 二宮さん劇場で? スタッフの方から? 松坂さん劇場で。「何に使うんだろうな」と思っていたら、本作を観終わった頃にはそのティッシュを全部使っていたそうです。劇場でティッシュを配るってあまり聞いたことがなかったので…。劇場のスタッフさんが、この作品に対してそうしたいと思ったんですかね。 二宮さん優しい! MCでは、かなり涙を流され続けたということですね。 松坂さんということなんでしょうね。(メイクさんは)「ポケットティッシュを全部使った」と言っていましたから…。 中島さんちょっと重複してしまうんですが、僕のメイクさんもちょうどお昼時に観てくれて…。(登壇者の皆さん:笑)二宮さん僕が「ひるおび」に出ていた頃だ。(登壇者の皆さん:笑) 中島さんそうです(笑)。「ハンカチが必須の映画だ」とおっしゃっていましたし、観終わった後には「ハンカチがいつもよりも重かった」と言っていました。涙をたくさん、ハンカチで拭いたみたいです。本作を観る際は、必ずハンカチを用意していただければと思っています。 桐谷さん僕のメイクさんは、観ていないんですが(桐谷さん&登壇者の皆さん:笑)、高校の後輩がこの次の全国中継が観られる回で観てくれるので、終わった後に感想を聞くのがすごく楽しみです。MC初日に映画館に来てくださるんですね。 桐谷さんそうなんです。京都の方で…。感想を楽しみにしています。 安田さん先ほどスタンバイ前にお手洗いに行ったところ、私の隣の方が、本作をご覧になった方でした。(登壇者の皆さん:笑) トイレで二人で並んだんですが開口一番に「良かったよ!」と言われました。僕より年配の男性の方ですが、多分マスコミかスタッフの方なのかな…。「午前中に番宣(の仕事)があって、劇場に来たらちょうど12時の回があって観ました」と、そして観終わった後に僕とお手洗いで会ったんですね(笑)。それで開口一番に「良かったよ! 泣いた、泣いた」そして、「本当にありがとう」と言ってくれたんです。すごく嬉しかったですね。MC瀬々監督のもとにも反響は届いていますか? 瀬々監督僕も友だちがいないので…。(登壇者の皆さん:笑) ここへ来るまでの道で「どうして泣けるんだろう」と考えていました。やっぱりここにいらっしゃる俳優さんもそうですが、皆さんの芝居、演技を見て、「困難な物事に対して貫き通す心」が伝わったんだと思っています。MC撮影はおよそ一年前とのことですが、印象に残っていることがあれば教えてください。 二宮さん(ダモイの)港のシーンを撮っていた頃というと「みんなで寿司を食いに行っていた時なんだな」と僕はちょっとうらめしく思っています。僕はある事情で、港の撮影には行けなかったので…。 松坂さん桐谷さんが誘ってくれたんです。 桐谷さんニノ、その時はいなかったんで…。 二宮さん僕はその日はいなかったんですが、別に(自分が)いる日にみんなで行けば良かったんじゃないかと思って…。 桐谷さん港の近くのお寿司が美味しそうだったんです(苦笑)。 二宮さん(悔しそうな表情で)「あれから一年なんだな」と僕は思っていました。(登壇者の皆さん:笑) MCお寿司に行けたメンバーはどなたですか? (松坂さん、桐谷さん、中島さんが手を挙げる) 安田さんも行かれていないんですね? 安田さん誘っていただいたんですが、僕はおでんが食べたかったので。 二宮さんめちゃくちゃ変わっている! MCいろいろな記憶が残っているようです。 二宮さんシーンではいろいろとあると思うんですが、シーンの後ろにある現場では、みんなで楽しくやれていた印象が強いです。 MC今日は劇中で山本幡男さんの息子である、顕一さんの壮年期を演じた寺尾聰さんから、キャスト、監督に向けた音声メッセージが届いております。さらに顕一さんご本人からお手紙をいただきました。そのお手紙は寺尾さんに代読していただいております。 ■会場に寺尾聰さんの音声メッセージが流れました。 【寺尾さんからのメッセージ】寺尾聰です。瀬々監督、平野(隆)プロデューサー、公開初日おめでとうございます。30年前にテレビ(1993年フジテレビ系列にて終戦48年特別企画「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」)で山本幡男役を演じたことや、二宮くんと昔テレビシリーズ(2005年フジテレビ系列にて放送「優しい時間」/主演:寺尾聰)で親子を演じた縁もあり、今回短いシーンではありますが、ニノの主演作の応援が少しでもできればと思い、出演させていただくことになりました。青年だったニノも桃李も、今や日本映画を代表する俳優になって、いつも遠くから見ていてうれしく思っていました。瀬々監督とはもう少し時間をとって出演をしたいですね、次回は。今日は私が演じた山本幡男さんのお子さんの山本顕一さんからお手紙が届いているそうで、私が代読させてもらえることになりました。では、読ませていただきます。【山本顕一さんからのお手紙】スタッフキャストの皆様へ。山本幡男の長男、山本顕一です。本作の公開初日おめでとうございます。私はこの作品を試写会で二回観ましたが、観れば観るほど感心させられる作品であり、また試写を観た人たちの感想の言葉もとても感激的でした。ありがとうございました。撮影に入る前に瀬々監督が訪ねて来られ、父・幡男や、母・モジミについていろいろとお話をしました。父と最後に別れたのは私が10歳の時でしたが、当時の私から見た父・幡男について、そしてまた父不在の中で懸命に私たちを育ててくれた母・モジミについて、辺見じゅんさんの「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」には書かれていないエピソードなどもお話しました。そこから瀬々監督は幡男とモジミの描き方を深めていかれたと伺いました。完成した作品を観て強く感じたことは、過酷なラーゲリの状況が実によく再現されているということでした。二宮和也さんの姿は、父・幡男にそっくりで驚きました。何気ない仕草や表情が、私の記憶している父を彷彿とさせるのです。その二宮さんが、山本幡男を「偉人」としてではなく、「普通に生きた一人の男」として演じられたことは、私にとって非常に好ましく嬉しいことでした。母の山本モジミは、最初の脚本ではいわゆる良妻賢母に描かれていました。瀬々監督にお会いした際に、モジミについて一生懸命の努力家だったけれど、実はとても不器用な人間だったこと、普段は一切涙を見せたことがない人だったのに、幡男のある通知が届いた時に初めて泣いた、それも大声を上げて叫びながら泣いたという話をしました。作品の中の北川景子さんを見て、その真っ直ぐな演技から、ひたむきに父・幡男の帰りを待ち続けていた母・モジミの姿を思い起こされ、胸が熱くなりました。今日から本作が公開されて、多くの人に観てもらえることを私も願っています。特に若い人たちには、この作品をきっかけに改めて過去の歴史を見つめ直してもらえたらと思います。山本顕一。二宮さんお手紙もそうですし、このコメントの内容も本当に感謝だなと思っています。改めて、やはり寺尾さんは良い声をしているなと思い、贅沢でした。この作品もそうですが、寺尾さんから「何かあったら自分は行くよ」とずっと言ってくれていたので、本当に出てくださることになって、感謝です。ありがとうございます。 MC山本顕一さんからは「父を彷彿とさせる」という言葉もありました。 二宮さん僕もちょっと似ている感じがしていて…。「似てない?」みたいな、「そんな感じしません?」という話で現場でも盛り上がったのを覚えています。息子さんにもそう思っていただけていたということは、すごく嬉しかったです。 MC二宮さんが監督とお話ししていた、「幡男を等身大の男として演じる」という思いも伝わっていましたね。 二宮さん僕らも本当に(幡男さんは)素晴らしい方だと思うんですが、「この人はすごいんだ、カッコ良いんだ」というのは、やっぱり家族が思うことなので…。僕らが第三者の人に伝える時には、割とフラットにと言いますか、「そういった人にもこういう面があるんだ」ということも描くべきなんじゃないかということは、(監督とも)お話ししていました。 北川さん顕一さんご本人が「父を彷彿とさせた」とおっしゃってくださったのは、私も本当に嬉しかったです。私も初めて現場で二宮さんとお会いした時に「山本幡男さんってこういう方だったんだろうな」と、本当の幡男さんに会ったような気がしていました。二宮さんは演じられる時に「ここは自分の見せ場だ」「ここは良いシーンにするんだ」とか、そういう格好を絶対にしないんです。本当に良い意味で、どのシーンも全部同じ熱量でいるんです。「山本幡男さんが特別な人だという風には描きたくないんだろう」と感じていました。こういうご苦労をされた方が、この時代には本当にたくさんいたということ、(山本さんは)そのうちの一人なんだということを、二宮さんはお伝えしたいんだろうと思いました。それが息子さんにも伝わったということが何より嬉しいです。MC顕一さんからは、北川さんの真っ直ぐな演技に胸が熱くなったという言葉もありました。 北川さん私はサザエさんだから…(笑)。初日に監督から「サザエさんみたいにやって」と言われて、「難しいな」と思っていたんです。監督のその言葉を聞いて、良妻賢母ということだけではなく、子どもや、幡男さんのお母さんだったり、愛する人や家族を心配させないために冗談を言ったり、楽しく待っているということを心がけていた方なんだろうと思いました。そこからは、なるべく作品の中で皆さんが明るくなれるようなシーンにできたら良いなと思っていました。でもやっぱり男性陣の皆さんのシーンがすごすぎて…。自分が作品のトーンを乱していなければ良いなとずっと考えていたんです。でも、今日のようなお手紙をいただけて本当に良かったと思っています。ありがとうございます。 MCさらに本日は、スペシャルゲストが来ています。劇中で抑留者たちと生活を共にしていた黒毛の犬、クロを演じた大吉くんです! ■大吉くんが元気良くステージに登場。劇中で、とりわけクロをかわいがる新谷健雄役を演じた中島さんが「クロ!」と呼びかけ、笑顔で再会を喜び、大吉くんのリードを持つことに。会場からも大きな拍手が上がりました。 中島さんクロ、カメラはこっちだよ。(大吉くんに顔を向ける方向を教える) 二宮さん(中島さんと大吉くんの仲睦まじい様子を見て)めちゃくちゃ仲良しですね! ずっと見ていられる。 中島さんクロは状況がまだ良く分かっていないようです。その艶やかなお尻ばかりをみんなに見せなくて良いんだよ。前を見てご覧なさい。(大吉くんが前を向く)そうそうそう! MCクロとはどのような思い出がありますか? 中島さん大変な環境でもあったので、ずっと撮影の合間もクロの存在がかなりの癒しでした。キャストの皆さんとスタッフの皆さんの心をつないでくれた存在でしたよね、ボス。(二宮さんに語りかける) 二宮さんうん、確かに。もちろん動物なので大変なこともあったんですが、ラーゲリの中の緩衝材というか、みんなの心に「クロも頑張っている」という思いがあったと思います。 ■大吉くんを抱き上げた中島さん。大吉くんは中島さんの顔をペロペロと舐め、仲睦まじい姿をみせると会場もほっこり!中島さん12月のキスです。(中島さん&登壇者の皆さん:笑) MCでは最後のメッセージをお願いします。 二宮さん本日はご覧いただきありがとうございました。(会場:拍手) 近代史を描いた作品であり、本当に辛く、悲しい、苦しい、 重たいシーンがたくさんあったかと思います。でも、その先にある絆や愛が温かく染み入ったのではないかと信じております。一方でこの映画というエンタメの中で、この上ないくらいみんなが真剣に向き合って作った作品です。「この人たちが一堂に会して出る作品は、この作品しかないんじゃないか」と思わせるぐらい、本当に熱のこもった作品だと感じています。我々はもう次のステージに歩き出していて、また皆さんと会うべく、それぞれがそれぞれの現場で頑張っていると思います。どうかこのメンバーの作品に映画館で出会うことがありましたら、また観ていただければと思います。何よりまだ公開も始まったばかりですので、この作品をどうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
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東宝スタジオにて、「女性スタッフお花見会」の開催に協力しました!東宝グループは、サステナビリティの基本方針に基づき、「あらゆるステークホルダーの人権を尊重し、持続的に『健全な娯楽』を提供できる体制の追求」を目標に掲げています。 その取り組みの一環として、TOHOスタジオでは、映画制作現場の労働環境改善を目指し、女性を含むすべてのスタッフが安心して働ける環境づくりを推進しています。この度、「育児サポート勉強会」の有志メンバーが主催した「女性スタッフお花見会」に協力しました。 「育児サポート勉強会」では、映画制作と育児の両立について様々な映画・映像のスタッフたちが2023年から意見交換を行なってきました。この勉強会に参加する有志メンバーの主催により、映画制作に関わる女性スタッフらを対象とした「女性スタッフお花見会」が、3月下旬に初の試みとして東宝スタジオで開催されました。TOHOスタジオ㈱は会場としてスタジオを提供し、東宝㈱はベビーシッターサービスの費用を補助するかたちで、子育て中のスタッフも気兼ねなく参加できる環境づくりを支援しました。 春の陽気に包まれた会場には、100名以上のスタッフと約30名のお子さまたちが集まり、お食事を楽しみながら映画制作現場の働き方や育児との両立について活発な意見交換が行われました。参加者からは、「同じ制作現場で働く女性としての悩みを共有できてよかった」「映画業界の働き方やありかたについての意見交換ができ、今後の課題について考えられた」といった声が寄せられました。このイベントは、女性スタッフにとって貴重な交流の場となっただけではなく、今後の映画業界における女性の働き方や労働環境の改善に向けた新たな一歩となりました。 東宝グループは今後も、誰もが安心して活躍できる職場環境づくりを推進するとともに、東宝グループの事業活動に関わるすべての人々の人権を尊重し、持続的にエンタテインメントを提供できるよう努めてまいります。 「女性スタッフお花見会」の様子
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「ラーゲリより愛を込めて」完成報告会見「ラーゲリより愛を込めて」完成報告会見「ラーゲリより愛を込めて」公式サイト二宮和也さんが主演を務め、第二次世界大戦終了後にシベリアの強制収容所(ラーゲリ)で不当に抑留され捕虜となりながらも、過酷な状況下において生きることへの希望を捨てなかった男・山本幡男の半生を描く映画「ラーゲリより愛を込めて」がついに完成し12月9日より公開となります。8月17日に東京都内で完成報告会見が開催され、二宮さんをはじめ、北川景子さん、松坂桃李さん、中島健人さん、桐谷健太さん、安田顕さん、瀬々敬久監督、平野隆プロデューサーが出席しました。これまで未解禁だった、山本と共に極限のラーゲリを生き抜く捕虜仲間を熱演した豪華キャストが一挙発表されると共に、キャスト陣が過酷ながらも充実感溢れる撮影についてたっぷりとエピソードを披露しました。こちらのイベントの模様を詳しくレポートします!完成報告会見平野隆プロデューサー瀬々敬久監督山本幡男役二宮和也さん山本モジミ役北川景子さん松田研三役松坂桃李さんSexy Zone/新谷健雄役中島健人さん相沢光男役桐谷健太さん原幸彦役安田顕さん平野プロデューサー私がこの作品を作りたいと思ったのはコロナ禍の前で、社会全体がとても窮屈で生きづらい時代になってきたなと日々感じておりました。そんな折に山本幡男さんという方に出会い、どんな状況においても、極限の状態になっても「人間らしく生きるとはどういうことか」と、心を打たれました。そしてコロナ禍となり、ロシアのウクライナ侵攻が始まり、現在はその時と比べてますます閉塞していると思っております。こんな時代に、この作品を皆さんにお届けできることを運命のように感じております。これを観ていたいだ皆さんが、この作品に希望を見出すことができればとても幸せです。瀬々監督この作品を作る前は、ウクライナで戦争が起こるとか、そういったことがなかった状況でした。それが自分たちの身近になっている状況の中でこの作品が完成し、皆さんに観ていただくという意味合いをすごく感じています。ここに登壇されている方々含め、スタッフ、キャストのおかげで良い作品になったと思います。ぜひこの作品を伝えていきたいと思っていますので、ご協力お願いいたします。二宮さん僕がこの作品のお話をいただいた時は、まだ嵐の活動をしている最中だったので「それが落ち着いてから参加させていただければ」というお願いをしたところ、快く受け入れてくださいました。まずは観ていただいてというところが本音なんですが、今ここに立っているメンバーだけではなく、収容所の人々を演じたメンバーも、それぞれが考えを持って、ベストパフォーマンスを出すためにコンディションを整えていました。そういったことが作品を観て伝わると思っています。北川さん今回はほとんどが初めて共演する方ばかりで、また瀬々監督とも初めてで、「参加しない」という選択肢はありませんでした。昨日完成した作品を観て、どんな状況でも人は懸命に生きることが大切なんだということ、そして自分が"想う人"や"想ってくれる人"など、"人の愛"というものが人間を突き動かして、生きること、生かされることができるんだと感じました。まだ余韻に浸っているのですが、本当に良い作品なので、今日は皆さんにその作品の良さを伝えたいと思っております。松坂さん最初にこの作品のお話をいただいた時は、戦争が終わってもなお、終わらない戦争というものが11年以上も続いていたということに衝撃を受けました。その時代に生きた人たちの強い想いというものを、映画というかたちにして届けたいという気持ちで今はいっぱいです。中島さん僕が心から尊敬している役者でもあり、先輩でもある二宮くんの大作の一部になることができて、心から幸せに思っています。この作品が描いた歴史は、個人的には僕たちの世代やこれから未来を引っ張っていく方々にきちんと継承していかなきゃいけないと感じています。しっかりと責任感を持って、この作品に臨みました。とにかく今日、本作がたくさんの方に伝わるように、愛を込めてしっかりとお話したいなと思っております。桐谷さんこういった素敵な作品に出演できたこと、本当に感謝しています。撮影は毎日が印象的でした。毎日のように現場にいてくれた平野さん、そして真摯に撮影に取り組んでいらっしゃった瀬々監督。こうしてみんなでここにいられることは、本当に奇跡だなと思っています。人間は失った時に忘れてしまうことがありますが、この作品を観て「当たり前にある日々は奇跡なんだな」と感じてもらえたらうれしいです。本当に感謝しています。安田さん最初に脚本を拝読した時に、心が震えました。実話をもとにした作品ですが、我々の先人たちの想いが礎となって今があるんだということを胸に、現場に取り組みました。先日試写を拝見して、宣伝部の方に感想を求められた時に、自分自身としては珍しいんですが「言葉にできない」と答えていました。その時に言葉にしてしまうと何かが溢れてしまいそうで、言葉にできずに胸を抑えました。それくらいの震え、感動がありました。たくさんの方に観ていただきたいと思います。普遍的な愛、心の奥底から響く愛を伝えている映画だと思います。プロデューサー、監督、スタッフ、キャストの皆さんとの出会いに感謝を申し上げます。MC登壇者の皆さんに、映画をご覧になった感想を伺っていきたいと思います。 北川さん私はこの作品の中ではところどころに出演しているということもあって、(完成作で)初めて観る部分がたくさんありました。特にラーゲリの男性陣のシーンは、もちろん台本では読んでいるんですが、本当にすごかったです。たぶん皆さん身体も絞られていると思うんですが、身体つきや顔つきにも驚くものがあり、厳しい状況において、懸命に生き抜く男たちの姿を目にしました。でも、暗い気持ちにはならないというか、作品を観終わった後には、「私たちは今、物や情報などいろいろなものに恵まれているけれど、果たしてこの方々のように、自分の心は豊かだろうか」ということを考えてしまいました。皆さんが知恵を絞ったり、手を取り合って、力を合わせて、なんとか困難な状況を切り抜こうとする姿を見て、「人間って本来こういう力があるはずなんだよな」「昔の人たちってすごいな」と感じて、観終わった後には「自分も頑張ってみよう」と思いました。松坂さん「ラーゲリより愛を込めて」という、「愛を込めて」という意味が本当に伝わってきました。逆に言うと、僕はラーゲリ内にいて、北川さんのシーンは見ていなかったので、すごく新鮮な気持ちで観られました。 北川さんのほほんとしていましたよね。 松坂さんいやいやいや、待っている側の表情だったり、気丈に振る舞う姿とか、妻として、女性としての心だったりとか、そういったものをスクリーンで拝見した時に「愛を込めて」という意味が伝わってきました。 北川さん良かったです...。(ラーゲリと)温度差があるかなと思って心配していました。 中島さんこの作品を観て、時代は変われど、人を想う愛や気持ちは変わらないんだと感じることができました。今僕らがこの時代を生きていく中で、どれだけ普通の日常というものが幸せなのかということも感じることができました。作品に臨むにあたって、僕はおじいちゃんをはじめ、いろいろな方に報告しました。おじいちゃんからは「自分たちの歴史を、今の僕たちの世代にちゃんと伝えてほしい」と話をもらいましたが、作品を観ていると、きっとたくさんの方に「今この作品は絶対に観るべきもの」だというメッセージが伝わると思えました。随所随所に愛が溢れた作品で、とにかく僕は二宮くんのお芝居にワンカット、ワンカット、感銘を受けていました。そこが印象に残っています。二宮さん(照れ隠しのように肩をすくめながら)あざす!(登壇者の皆さん:笑) MC特に印象的だった、二宮さんのお芝居はありますか。 中島さん全てなんですよね。特出して「これ!」と言うと、そこを贔屓しているみたいになるので、ダメだなと思うので全部です。 二宮さん(再び照れ隠しのように肩をすくめながら)あざす!(登壇者の皆さん:笑) 中島さん言葉の教科書、薄くないですか(笑)? 二宮さんありがたいです、そんなふうに言っていただいて。でも恥ずかしいですね(笑)。 MC撮影は、過酷なものでもあったのではと想像します。振り返ってみて、いかがでしょうか。 二宮さん過酷な日々ではありました。収容所チームと言われるメンバーはAチーム、Bチーム、Cチームとあったんですが、僕が一番しんどいと思ったのが、野球をするシーンの撮影です。その前日くらいに「大雪になる」という予報が出ていて、撮影日の朝にAチーム、Bチーム、Cチームが駆り出されて、みんなで雪をどかす仕事から始まった日がありました。僕はそれをやりたくなくて、ギリギリまで部屋の端っこでいないフリをしていました。(登壇者の皆さん:笑) 「しんどそうだなあ」と思っていました。みんな汗だくで、本当に野球をやっているくらいの感じになっていましたね。桐谷さん僕と健人はちゃんとやっていたからね。 二宮さん(笑)。みんなすごかったね。僕はこうやって隠れて...。 中島さんみんな、ニノ先輩どこかなって思っていましたよ。 二宮さん(笑)。みんなが、ちゃんと芝居を作ってから撮影を始めたり、カメラに映っていなかろうと(その場に)呼ばれていなかろうと、みんながみんなずっと現場にいて、お芝居を見ていたり、参加したり、常にそういうことがある印象的な現場でしたね。 桐谷さん完成した作品を観て、本当に出演できて良かったと思いましたし、泣きましたし、子供たちに観てほしいと感じました。あまり深くしゃべると、ちょっと泣きそうになってしまうんですが、出演できて良かったです。ニノも言ったように、収容所の(メンバーを演じた)みんなも全力でやっていて、その日々を思い出すだけでも胸が熱くなります。みんなのエネルギーで出来上がった作品なので、一人でも多くの方に観てほしいです。衝撃的な内容ではあると思いますが、お子さんがいらっしゃる方は、お子さんにもぜひ観せてあげてほしいと思います。MC桐谷さんの感想を伺っていると、こちらも泣きそうです。 桐谷さん泣いて良いんですよ、泣きたい時は。(登壇者の皆さん:笑) 僕もこの作品の話になると、みんなの顔を見ているだけでちょっと胸に迫るものがあるんです。撮影は過酷な部分もありましたし、だからこそ、今ここにみんなで立っていられることが本当にうれしいです。 MC安田さんはいかがでしたか? 安田さん言葉にできない。言葉にできない...。(登壇者の皆さん:笑) エンドロールの最後まで席を立たないでほしいと思っています。僕は立てませんでした。最後の最後に、二宮さんと北川さんが海辺で座っているシーンがあるんですが、あれにはグッと来ましたね。温かくなりました。良い終わり方だと思うし、あれでこの作品は締まるんだろうと思いました。心の奥底まで響く普遍的な愛の物語であるということが、最後の二人の座る背中に集約されているような気がします。そして12月9日公開なので、年明けに食べるおせちは、どんな思いで食べるのかなと思っています。「いただきます」と「ごちそうさま」をきちんと言おうと思っています。MC脚本を読んだ時の感想を教えてください。 二宮さん(描かれている状況は)過酷なものではありますし、そこからまだ一世紀も経っていないという現実があります。とにかく過大も過小もせずに、僕は脚本に書かれていることを淡々とやっていこうと思いました。そこは瀬々監督たちから、手助けやアドバイスをいただきながら、撮影に挑んでいました。脚本を読み解いたりするというよりは、そこにポンと投げられて、どう動くかということに集約していたという感じです。 MC私は、今日ご登壇者の方々が出てくるシーンで、お一人あたり一回ずつは泣いています。 二宮さんそんなに泣いたんですか? 我々としては本当にうれしいです。 MCただ涙だけではなく、とても温かい気持ち、幸せな気持ちになる映画でした。実話をもとにした映画ですが、瀬々監督、平野プロデューサーはどのような思いで作品に向き合っていましたか? 瀬々監督苛烈な物語なんですが、主人公の山本幡男さんは、どんな状況でも希望を捨てないことを信念として生きていた人です。それが周りの人たちに友情として伝わっていって、最後に愛の奇跡を生むという話です。先ほど日常の大切さという話もありましたが、どんな状況でも輝けるものがあるというか、ラーゲリという大変な状況でも友情が芽生えたり、分かり合えたり、結束していく...。そういった輝きや気持ちの高揚から、「生きているな」という感じが伝わりました。二宮くんはその場所にポンと投げられたと話していましたが、僕たちはそういう場所を作って、みんなに化学反応を起こしてもらえたらと思っていました。 平野プロデューサー最初からずっと「若い人に観てもらいたい」と思っていました。確かに先人たちの話ではありますが、若い人に観てもらうためには、どうすれば良いんだろうと考えました。もちろん戦争がベースにはなっていますが、この物語で表すべきことは、愛の物語であるということです。山本さんとモジミの物語は究極のラブストーリーだと思いますが、最初に知った時は「こんな実話があるんだ」と思ったぐらいに震えました。もう一つには、山本さんと松田さん、シンちゃん(新谷さん)、相沢さん、原さんという、男たちの命をかけた友情の話であるということです。こんなに強い絆があるんだということを、今の若い人たちになんとか分かってほしいなと、そこを気にかけながら作っていきました。 MC撮影中に印象的だったエピソードをお伺いできればと思います。 二宮さん野球のシーンも印象的ですし、また僕が演じた役はロシア語が話せるキャラクターだったので、撮影前から準備をしていく中で、ずっと(ロシア語を)反芻していたのが印象的でしたね。先生についていただいて、ロシア語をカタカナの字に起こして、ひたすら読み込んでいきました。 MC皆さん、二宮さんのロシア語はいかがでしたか? 二宮さんみんなロシア語を話せる人がいないので、きっと間違っていても分からないと思います(笑)。 桐谷さん「これがロシア語なんだ!」って思いました。(登壇者の皆さん:笑) MC勉強は相当大変だったのではないでしょうか。 二宮さんそうですね。僕にとって馴染みがないものだったので、一からでしたが、先生が細かく丁寧に教えてくださいました。ロシア語を話すシーンが終わると、気が楽になっていたというのはありましたね。 MC北川さんは、いかがでしょうか。 北川さん自分のシーンというよりも、皆さんのシーンばかりが心に残っています。野球のシーンや詩を読むシーン、全員で歌うシーンなど、山本さんを中心に、男性たちみんなが一つになって、大変な状況の中でも日常の小さな幸せや喜びを見つけようとしていくシーンすべてに、笑ったし、泣きました。台本を読んで内容は知ってはいましたが、こんなに良いシーンだったんだと思いました。なぜ歌を歌っているのかは言えないんですが、すごく良いシーンです。みんながこんなにも山本さんのために動いているんだということも感じられて、妻としてはうれしかったです。 松坂さんもともと雪が降っていない設定のシーンがあったんですが、その撮影当日にものすごく雪が積もってしまって...。でも撮影をしなければいけないということで、そのシーンは雪が積もった状態で撮影をしたんです。それが逆に良かったです。お芝居としても、感情が一層入りやすい環境になっていました。二宮さん生きづらさみたいなものが見えるというか。あそこすごく良いシーンでしたよね。 松坂さんそうなんですよね。天気が味方してくれたというか、映画の神様が味方してくれたようで、すごく良いシーンになったなと思っています。 MC雪も、いろいろな効果をもたらしているんですね。 桐谷さん僕らは雪かきしましたけどね。(登壇者の皆さん:笑) 中島さんニノ先輩、どこかなって。(登壇者の皆さん:笑) 二宮さん気持ちを、作っていました。(登壇者の皆さん:笑) MC二宮さんは結果、雪かきはしましたか? 二宮さん(立ち上がって、脚で雪をどける仕草をしながら)こうですね。(登壇者の皆さん:笑) 桐谷さんそれ、(撮影を)待っている時の仕草やん。 二宮さん(笑)。みんな良い靴も履いていませんから、(雪が足に)染み込んじゃって、ガチガチになりながらやってくれていたので感謝ですよね。ありがとうございます。 中島さん個人的な出来事なんですが、人生で初めて丸刈りにしたんです。それがとても衝撃でした。プラス、裸で川に入るシーンがあったので人生で初めてふんどしを履きました。二宮先輩、あの日は気温が0度くらいでしたっけ? 二宮さん撮影の始まりの方だったので、10月くらいですね。 中島さんそうですよね。かなり寒いシーズンの撮影だったんですが、僕は瀬々組が初めてで、瀬々監督もいるし、二宮大先輩もいるし「負けられないな」と思って、待ち時間もロケジャン(ジャンパー)を着るのをやめたんです。ずっと裸で「俺は強いんだ」というアピールをしていたんですが、監督から「着ろ!」と怒られました。(登壇者の皆さん:笑) シチュエーションとしてはみんな寒くて、目の前にいる二宮くんに「寒いので、ロケジャンを着てください」と言ったら、「後輩がこんなに寒がっているのに、僕は絶対にロケジャンを着ることはない」と、裏でもめちゃめちゃ映画スターでした! 二宮さんだって、素っ裸の人に「服を着てください」と言われて、着られます? 着られないですよ。(登壇者の皆さん:笑) 中島さんご心配をおかけしてしまったんですが、二宮先輩は(ジャニーズの)丸刈りの先駆者なので、僕がその後継として、二宮くんの映画でそのヘアスタイルができたことが、本当に光栄でした。 MC二宮さんは、本作での中島さんのキラキラ具合はどのように感じましたか? 二宮さん重要なんだと思いました。楽しい作品ではないので、観ている最中もいろいろなことを考えるシーンがあるとは思うんですが、シンちゃんが出てくると明るくなるというか...。(新谷が出会う子犬)クロの存在も非常に大きかったと思います。クロのシーンは大変な時もありましたが、作品全体の重さのようなものを軽くしてくれたんじゃないかと思っています。 桐谷さんここにいるキャストの皆さんもそうなんですが、収容所のメンバーを演じるキャスト陣とものすごく仲良くなりました。一人一人の顔が思い浮かぶくらい、大好きな人たちが一気にできた作品です。ものすごく寒い時にみんなで雨の中、ずっと外で立っているというシーンがあったんです。帽子を被っていない人もたくさんいて、頭が濡れるだけで相当体感温度も下がって、みんなが倒れるギリギリくらいまでずっと撮影をしました。ストーブに当たる時って普通は手を温めると思いますが、みんな頭をストーブに向けていましたね。それくらい過酷な撮影でした。そんな中でも弱音を吐かず、愚痴も言わずにやっている姿というのは、ものすごく良かったですね。むちゃくちゃ良い撮影しているなという感じがして、とても印象的です。安田さん皆さんがおっしゃっているシーン、一つ一つ、私にとってもすごく印象深いです。北川さんがおっしゃった、歌声。クロという犬。そして空。全てが良かったと思います。全部が印象的ですよ。これだけ(先に)言われて、最後に聞かれる身にもなってください。(登壇者の皆さん:笑) 二宮さん最初に聞いてあげてください。(登壇者の皆さん:笑) 安田さんだいたい、自分の順番が来る頃には全部言われていますね。(登壇者の皆さん:笑)クロ、歌、空! これです! MC次からは、安田さんに最初に伺いますね。 安田さんそれはそれで困ります!(登壇者の皆さん:笑) MC本作の主題歌として、「Mrs. GREEN APPLE」が新曲「Soranji(ソランジ)」を書き下ろしました。起用の経緯を教えてください。 平野プロデューサーこの作品を若い人たちに観ていただきたいという想いがありました。以前「Mrs. GREEN APPLE」の皆さんとご一緒した時にも感じましたが、「Mrs. GREEN APPLE」というグループは作品のことを非常によく考えて咀嚼して、それを魂のように歌に乗っけてくれるんです。今回は難しい作品でもあるので、出演者、製作者など、我々の想いを歌に込めてやってくれる方を考えました。本当に、我々の想いを最後の歌に込めてくれたなと思っています。 二宮さん彼らがこの台本や物語から、どういうメロディを思い浮かべ、どういう言葉でそれを我々に伝えたかったのかということを、歌から聴き取れると思います。(観客にも)最後まで映画を観ていただいて、聴いていただきたいですね。 MCでは本日お越しのマスコミの方々からも質問を受け付けたいと思います。 Q二宮さんと北川さんは、初共演で夫婦役を演じられました。撮影裏でのエピソードを教えてください。 北川さんずっと話していたはずなんですが、たいした話じゃなかったかもしれません(笑)。 二宮さん観ていただいたら分かるんですが、一緒のシーンがそこまで多くなかったんですよね。何を話していたかな...。子供たちと一緒に話していることの方が多かった気がしますね。 北川さんそう! かわいかった! 二宮さんそちらの方がメインになって、核心に迫る話みたいなものは現場ではしなかったような気がしますね。 北川さんすごく楽しかったですね。 二宮さん家族のシーンは楽しかったですね。現場で一番下の子を本当に寝かしつけたり、最初のシーンでもギリギリまでというか、カメラが回ってもあやし続けて「本番行ける」となったら、そこからスタートするみたいな感じだったので、わりと子供たちの面倒を見ていました。 Q過酷な撮影だったようですが、過酷さを忘れるくらいほっこりしたという瞬間がありましたら、教えてください。 二宮さん撮影の期間中に、撮影の都合で1日、僕がお休みになる日がありました。その時に東京に帰ったら、東京はすごいところでした。(登壇者の皆さん:笑) 夜まで明るいし、温かいし...。現場に帰ってからみんなに「おい、東京はすごいぞ」と伝えました。現場では山と雪と収容所くらいしかないので「東京、マジですごい! ディズニーランドの袋を持っている女の子が歩いているぞ!」と、そんな話をずっとするくらいでした。僕はそういったことを感じられるまでの経験がなかったので、それだけ集中して作品の世界観に没頭していたんだなと、その1日ですごく感じました。 北川さん撮影の合間合間に、プロデューサーに「昨日のラーゲリはどんな感じだったの?」と撮影現場のスチールを見せてもらうことにハマっていて、本当にすごかったんです。「昨日はみんなこんな大変な撮影をしていたの」と思ったり。一方で私は、魚を焼いていたり、子供たちと歌っていたりとか、幸せなシーンが多かったので、「申し訳ないな」と思いながらも、かわいい子供たちとその幸せをかみ締めながら、温かいセットの中で撮影をさせてもらいました。すみません、ありがとうございますという感じです。 松坂さんラーゲリ内での、メンバーの何気ない会話みたいなものが楽しかったですね。ここにはいない主要キャスト以外のメンバーとの会話みたいなものが、ちょっとした"ほっこりタイム"のような...。一日ごとに一人一人、話題になる人が変わってくるんですよね。それがまた面白くて(笑)。撮影の合間のトークが癒しを与えてくれました。 中島さんロケなので遠征をしていたわけなんですが、その宿泊地からラーゲリに行く時の、車の中でのラーゲリメンバーの会話がすごく楽しかったです。桃李さんとはカードゲームの話もしましたし、キリケン(桐谷)さんは「今度、肉に行こうな」という話もしてくれました。ヤスケン(安田)さんはずっと役に集中されていたので、そんなにお話はできなかったのですが、緊張感がありました。それを二宮くんと「個性がみんな
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「百花」大ヒット祈願イベント「百花」大ヒット祈願イベント「百花」公式サイト映画プロデューサー・脚本家として「告白」(2010年公開/主演:松たか子)「悪人」(2010年公開/出演:妻夫木聡 深津絵里 他)「君の名は。」(2016年公開/主演(声の出演):神木隆之介 上白石萌音)など多数の映画を製作してきた川村元気さん自身が監督・脚本を手掛け、自らの体験から生み出した小説を映像化した「百花」が、いよいよ9月9日より公開となります。8月23日には浅草寺伝法院で大ヒット祈願イベントが行われ、母子役としてW主演を務めた菅田将暉さんと原田美枝子さんが出席しました。都内最古の寺・浅草寺の本堂でヒットを祈願するとともに、国の重要文化財に指定され、普段は入ることのできない伝法院にて祈願報告会を実施しました。本作のタイトルにちなみ"百"日紅の前で母子ツーショットを披露した菅田さんと原田さんが、貴重なひとときとなったご祈祷の感想や、「もし本当の親子だったら...?」という質問に笑顔で回答したこの日の模様を、詳しくレポートします!大ヒット祈願イベント■菅田さんが原田さんの手を取りエスコートをして入場。葛西 泉役菅田将暉さん葛西百合子役原田美枝子さん菅田さん今日は素敵なヒット祈願をさせていただき、こんなに素敵な場所でいろいろとお話ができるのも楽しみです。原田さん浅草寺さんには何度かお参りに来ているんですが、今日のように本堂の中に入ってお祈りをしていただくのは初めてだったので、本当に気持ちの良い時間を過ごさせていただきました。MC今日は都内最古の寺・浅草寺の本堂で、大ヒット祈願をしていただきました。今の感想をお聞かせください。 菅田さんすごく気持ち良かったです。音や隙間を流れる風など、そういった物理的な気持ち良さももちろんあるんですが、じっと目を閉じて(ご祈祷を)聞いていると、すーっと溶けていくような感覚がありました。お祓いやヒット祈願って、やっぱりこちらも気が張るし、疲れたりもするものなんですが、今日は全然疲れなかったですね。癒された感じがしました。 原田さんきっとそれは、観音様の波動だと思います(菅田さんに笑顔を向ける)。本当に穏やかな、すごく静かな気持ちになる時間でした。 MC今いらっしゃる伝法院大書院の外には、きれいな百日紅の花が咲いていました。本作のタイトルは「百花」となりますが、改めて完成作をご覧になった感想を教えてください。 菅田さん(本作を)観た時は、ちょっと安心しました。撮影現場ではワンシーンワンカットで撮っていたりもしたので、チェックする間もなかったり、ワンシーン撮り終わったらヘトヘトになっていたりしたので...。「次どうしようか、次どうしようか」という感じで、振り返る作業がなかったこともあり、本作を観て安心しました。僕がいないシーンもたくさんあったので、そういった場面も、(完成作を)観て感動しました。原田さん私が試写を観たのは、昨年の暮れでした。まだ撮影が終わってから日が浅かったので、客観視が全然できませんでした。だから、もう少ししたらまた観てみたいと思っています。 MCワンシーンワンカットでの撮影も多かったとのことですが、撮影現場には独特な雰囲気がありましたか? 菅田さんそうですね、独特なのかなあ...。ドキュメンタリーチックに一台のカメラでずっと追いかけながら、カットをかけずに撮影をすることもありますが、またちょっと今回は違いましたね。やっぱりそれは、川村監督が持つムードなのかなと思います。 原田さん現場は大変でした(笑)。何秒間か集中するのと、3分間、5分間集中するのも全然違います。監督の求めていたものが、単に芝居を埋めていく作業というよりも、その奥の奥、さらに奥にある"香り"のようなもので、それを引き出すまでオッケーが出ないんです。最初は、「一体監督は何を撮りたいんだろう」と謎で(苦笑)...とても大変でしたが、「監督が奥にあるものを映し出そうとしているんだ」と感じてからは、だいぶ楽になりました。あ、楽にはなっていないですが(笑)。菅田さん信頼ができたという感じで? 原田さんそうそう! 信頼関係ができたんだと思います。 MC菅田さんにお伺いします。大先輩の原田さんとの共演で、学ばれたことはありましたか? 菅田さん贅沢な時間でした。こういったプロモーション活動で、撮影が終わって一年ぶりに原田さんにお会いして「菅田くんって、そんな人だったんだね」と言われた時に、現場での集中力は本当にすさまじかったんだと思いました。特に今回の役自体、のめりこまなければいけないような役で、本当に大変だったので、(こうやって話すことができて)プロモーションがあって良かったと思います。 迫力がありましたね。それはもちろん大先輩だからというのはあるかもしれませんが、きっと同世代でも「うわ!」とびっくりするような迫力というか、人間のパワーみたいなものをすごく感じました。 原田さん現場では、私は百合子として泉を見ていて、菅田さんは泉として百合子を見ているので、そこからほとんど一歩も出ていない感じだったんですよね。芝居が大変すぎて、普通の会話はほとんどなかったです。休憩だからといって「やあ、元気」みたいな、軽い会話ができるような状況ではなかったので...。 MCそれほど撮影は大変だったのですね。だからこそプロモーションで、改めてお互いの素顔を見ているわけですね。 原田さんそうなんです。だからこそ私は、「菅田さんは、みんなをギュッとまとめるような大きさのある人なんだな」とキャンペーンをやっている中で気づいたんです。なんか、「良い人だな」「良い子だな」って、息子のように言ってしまいますが(笑)、「この人と仕事ができて良かった」と思ったんです。すみません、一年経って最近、気がついたんです(笑)。 菅田さん「良い人」と言ってもらえて、良かったです(笑)。僕は(原田さんに対する印象は)そんなに変わっていないのかもしれません。舞台挨拶の発言一つにしても、インタビューの発言一つにしても、(原田さんには)言葉の強さみたいなものがあるんです。それと、現場での監督に対する言葉の強さはやっぱり変わらないと感じています。責任を持って、一つ一つの行動を起こしている姿は、後輩としてはシビれるものがありました。現場で一番シビれていたのは、監督だと思います。ビリビリになっていたと思います(笑)。良い緊張感がありました。 MC今日は浅草に来ていますので、浅草の思い出がありましたら教えてください。 菅田さん僕は高校二年生で上京したので、夏休みになると、地元の高校の友達とかが会いに来てくれて、「わー、渋谷だ!」「新宿だ!」「浅草だ!」と、遊びに来た思い出があります。 MC先ほど、原田さんは浅草寺にお参りに来たことがあるとお話されていました。 原田さん子供の頃に、父に花やしきに連れて行ってもらったんですが、なぜだか花やしきが怖すぎて(笑)。ものすごく小さかったので、「花やしき」という言葉を聞くだけで、怖い気がしていました(笑)。大人になってから浅草寺に来るようになって、空気や、気が良いところだと感じています。 MC浅草は、親子で行きたい観光地としても人気です。もしもの話ですが「菅田さんのお母さんが、原田さんだったとしたら...」と想像してみてください。 菅田さん「おかん」って呼べるかなあ...。原田さん(笑)。 MC原田さんも、「もし菅田さんが息子だったら...」と想像してみてください。 原田さん良いですね。「長男!」っていう感じがするよね。お兄ちゃんって感じ。菅田さん恥ずかしい(笑)。 MC親子二人で出かけるとしたら、どこに行って、どんなことをしてみたいですか? 菅田さんさきほどチラッとお話していた時に、海外に行った思い出とかを聞かせていただいたんですが、原田さんは、「友人と車でいろいろなところをドライブして回った」とお話しされていたので、そういうのも良いですよね。僕、いくらでも運転します。 原田さん本当ですか! 菅田さんぜひサングラスとかかけて、スカーフを首に巻いた原田さんが、スポーツカーに乗って...。 原田さんオープンカーでね。 菅田さんオープンで(笑)、ヨーロッパの街をめぐる。すごくざっくりヨーロッパと言いましたが、...パリ! パリとか行きたいですね。 原田さんうれしいですね。ぜひ行きましょう。 菅田さん(サングラス&スカーフ姿の原田さんは)カッコ良さそうだなあ。 MC原田さんはいかがでしょうか。 原田さんどこに行こうかな...。もしも浅草だったら、夜に隅田川を船で渡る。橋がたくさんあって、きれいなんですよね。そして最後に、花火を見る。そういうのが楽しそうだと思います。 菅田さんうわー! 良いですね。この作品を経て、一緒に花火を見たら...。 原田さん涙、出ちゃうね。 菅田さん泣いちゃいますね。すごく良さそう。 MC本作の撮影でも実際に花火を上げたそうですね。きれいでしたか? 菅田さんすごかったですよね。 原田さん音と(花火の)近さ。その衝撃が、そのまま本作に映っています。 菅田さんそのままですね。きれいすぎるのでCGに見えるぐらいですよ。びっくりしましたね。しかも、撮影のためにセリフに合わせて(花火が上がるよう)花火師さんが調節をしてくださいました。お芝居をするフィールドとして、こんなに広いことはないというか...。なんだか地球全体で(花火を感じているようで)、本当に生きている感じがしました。原田さん前もってリハーサルをして、タイミングが合うように花火師さんにお願いをして、その通りにやってくださったんです。 菅田さん結局一日では撮りきれず、二日目もやってくださいました。 MC他に撮影現場で印象的だったことはありますか? 菅田さんやっぱり、(原田さんの)ピアノは印象的ですね。原田さんは、いまだにピアノを習われていると聞きました。 原田さんそうなんです。この作品でピアノが大好きになって、撮影中はそんなにうまく弾けるようにはならなかったんですが、(本作でピアノの指導をしてくれた)先生にそのまま教えていただいているんです。でも、菅田くんはめちゃくちゃピアノがうまいんですよ! びっくりしました。菅田さんいやいやいや、そんなことはないですが...。僕も、昔ピアノを習っていたので、(原田さんがピアノを弾くシーンは)すごく既視感のある景色でした。原田さんが現場のピアノで練習をされていたんですが、なんだかすごく落ち着くんですよね。良かったです。 MCお母さんがピアノを弾いているシーンは、本当に素敵でした。 菅田さん生音を使っていますからね。 原田さん使っているところも、あります。 菅田さん映画の撮影で、同録(画面撮影と同時に録音すること)で楽器の収録をするなんて、普通はないですからね。今回はプロのサウンドの中に、しっかり(原田さんの弾いたピアノの音が)混ざっているので、そこはぜひ観てほしいですね。 原田さんありがとうございます。本当にうれしいです。 MCでは最後に、本作を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いいたします。 原田さん川村監督は、今の時代に携帯も置いて、パソコンも閉じて、映画館に行って、映画館の暗闇の中で何時間かその物語と対面するということが、一番の贅沢な時間なのではないか、そうあってほしいと願いながら本作を作ったそうです。ぜひ映画館に足を運んでいただいて、この二人の親子の姿を、大きな画面を通して感じ取っていただけたらうれしいです。 菅田さん二年前、川村さんから「コロナ禍でずっと家にいる中、自分で書いたこの本を、菅田くんと一緒に映画として撮りたいんだ」と言っていただきました。勝手な使命感として、監督のもとで、これを一緒にやらなければと思っていました。撮影を経て、公開が近づき、今日はこんなに素敵なところで、穏やかな時間を過ごし、穏やかなトークができて、祈願もできて、すごく気持ちが良いです。ぜひ映画館に足を運んでいただけたらうれしいです。