映画『からかい上手の高木さん』完成披露舞台挨拶

2024.05.16
  • 完成披露

完成披露舞台挨拶

山本崇一朗著の人気コミックをベースに描く、映画『からかい上手の高木さん』がついに完成。中学生時代に隣の席だった女の子・高木さんに何かとからかわれる男の子・西片。そんな二人が離ればなれになって10年の月日が経った頃に、再会するところから始まる物語です。
5月16日に、映画『からかい上手の高木さん』完成披露試写会をイイノホールにて実施しました。永野芽郁さん、高橋文哉さん、江口洋介さん、鈴木仁さん、平祐奈さん、前田旺志郎さん、志田彩良さん、今泉力哉監督が出席し、完成の喜びを語りました。トークセッションでは、全編・香川県小豆島で撮影をした思い出や、「10年の時を越えて紡がれる物語」にちなんで「10年間ずっと続けていること」を披露しました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします。

高木さん役

永野芽郁さん

高木さん役

西片役

高橋文哉さん

西片役

田辺先生役

江口洋介さん

田辺先生役

中井役

鈴木仁さん

中井役

真野役

平祐奈さん

真野役

浜口役

前田旺志郎さん

浜口役

北条役

志田彩良さん

北条役

今泉力哉監督

■イベント開始前ナレーションを、永野さんと高橋さんがサプライズで行いました。

■客席を通って皆さんが登壇すると、会場からは歓声が上がりました。

永野さん

初めてお客さんに、本作を観ていただけるこの日を迎えることができて、本当にうれしく思っております。完成した本作を観た時は、小豆島で一カ月半弱撮影していた日々を思い出しました。本当に穏やかで、観ていて心がほっこりするような作品ができたと思います。今日は皆さんに観ていただけることが本当にうれしいです。

高橋さん

僕は、本作を観て、西片そして高木さんが作り出す空気が、本当に存在するんだなと思いました。小豆島で全編撮影をしたんですが、小豆島だからこそ出せた西片の表情や、二人の空気感もたくさん作品の中に散りばめられています。ここに並んでいる素敵なキャストと監督、そしてスタッフ全員が全力で命を吹き込んだ作品です。皆さんに今日届けられるのを本当にうれしく思います。

鈴木さん

完成した作品を観て、中井としては知らない、出演していないシーンがたくさんありました。それを観て、キュンキュンしました。何かムズムズもしたし、とにかく本当に僕も楽しめた作品なので、今日皆さんに初めて観てもらえるのがすごく楽しみです。

平さん

平日の学校やお仕事帰りに集まっていただき、ありがとうございます。今日は、撮影の時以来キャストの皆さん、監督とお会いできました。本作の初お披露目に、こうしてみんなで集まれてうれしく思います。私も、本作を観て本当にかわいくてキュンキュンしました。私自身、こういった“からかわれる”っていう体験があまりないので、すごく素敵だなぁと思いました。あとは、それぞれの恋愛模様にも本当にほっこりする素敵な作品だと思いました。

前田さん

こうやってたくさんの人に観てもらえるのは、すごくうれしいなぁと思っております。僕も、本作を観て、やっぱり小豆島の画の力をすごく感じました。めちゃくちゃきれいですし、その画のパワーに、どんどん吸い込まれていくような感覚になりました。何といっても、高木さんと西片の…本当にキュンキュンしました。それ以上の、ギュンギュンするぐらいでした。心がドキドキしながら僕は観たので、今日の皆さんもキュンキュンを超えて、ギュンギュンして帰っていただけたらと思います。

MC

永野さん、高橋さん、前田さんはギュンギュンきていたらしいですが、いかがでしょうか。

高橋さん

僕はギュンギュン狙いですから! まんまと思うツボです。

永野さん

(笑)。思うツボです!

志田さん

私は、「からかい上手の高木さん」は原作から観ていました。だから、お話をいただいて、今泉さんが監督をされると知ると、「これは間違いなく素敵な作品になるだろう」と思っていました。実際に完成した作品を観て、本当に芽郁ちゃんと文哉くんの演じる高木さんと西片が、あまりにも素敵過ぎて……実は観ながらこっそり涙していました。今日は、いろいろな高木さんと西片を観て、いろいろな気持ちになると思います。ぜひ、その感情を、皆さんもお家に持ち帰っていただけたらと思います。

江口さん

教頭先生を演じました。僕は、中学生時代から二人の教師として見守っていたんですが、生徒たちが本当にかわいかったですね。その二人がめちゃめちゃキュートでした。二人が大人のキャストになって初めての撮影の時に、中学時代の二人にちょっと似ていたんですよ。(永野さんに向かって)あれは、何か芝居とかを研究したの?

永野さん

はい。観て研究しました。

江口さん

やっぱり! それがまたかわいいんですよ。

永野さん

うれしいです。ありがとうございます。

江口さん

高橋くんも?

高橋さん

そうですね。僕も黒川くんの動きを真似しました。

江口さん

目の動きとか?

高橋さん

はい!

江口さん

そういうところを観て、ほのぼのしました。すごく長い時間を使って描いている作品なんだなと思いました。僕も、キュンキュンしました(照れ笑い)。皆さんもキュンキュンできるかわいい作品だと思います。今日観て、良かったら宣伝してください。

今泉監督

出演されているみんなが、めちゃくちゃキュンキュンする作品が作れたことをとてもうれしく思います。本当にスタッフ・キャストの方に恵まれて作れた作品だと思います。初めて一般の人に観てもらう場ですので、ぜひ楽しんでいってください。

MC

まずは今泉監督にうかがいます。本作は非常に人気のある原作の実写化になります。本作の作品作りで意識したことや心がけたことをぜひ教えてください。

今泉監督

すごく人気のある原作で、アニメもすごく話題になっています。今、みんながキュンキュンと話していましたが、そこにある気恥ずかしさや照れといった原作にあるピュアな時間がちゃんと閉じ込められたらなっていうことを心がけました。あとは、山本先生や、原作ファンの方も楽しめるものにしたいなぁということと、本作で初めて知る人にも楽しめる作品になればという思いで、みんなで一生懸命に作りました。

MC

きれいな映像も本作の魅力の一つかと思います。小豆島での思い出やエピソードがあったらぜひ教えてください。

永野さん

小豆島での思い出は、もう一カ月半弱いたので、たくさんあります。食事も島ですることが多いので、いろんなお店にいきました。居酒屋さんを経営している方とお話する機会があったり、スナックのママさんとお話したり、島の方との交流もすごく多かったです。最近、久しぶりに小豆島にお仕事で帰ったんですが、その時にお世話になったお店にお土産を持って回ったんですよ。そしたら、劇場で配られているサイズの作品ポスターをお店に貼ってくれていました。小豆島の方が本作の公開を楽しみにしていることがうれしくて…ちょっと話がそれましたが、お店の人との思い出がいっぱいあります。

MC

それはうれしいですね。お店の方も永野さんのことを覚えていましたか?

永野さん

はい。事前にお伝えしないで、お店に行ったので、「本物?」って言われました。「ニセモノに見えますか?」と。

前田さん

カッコいい一言ですね!

永野さん

公開をすごく楽しみにしてくださっていました。

MC

もしかしたら、今の永野さんの言葉で「うちのお店に来てくれた?!」と、思い返している、お店の方もいるかもしれません。何かメッセージを送っておきますか?

永野さん

皆さん、お元気ですか? また遊びに行くからね。

高橋さん

永野さんのお話を聞いて、思い出しましたが、僕も小豆島で出会いがありました。本当に好きなご飯屋さんができて、週に二回ぐらい行っていました。一人で行ったり、マネージャーさんと行ったり、小豆島に家族が来た時に連れて行ったりとか…。帰る時に「明日帰ります」と伝えたら、「また来てね!」と言ってもらえました。僕は連絡先の交換ができなかったんですが、マネージャーさんがしていたらしくて、先日、米が10キロ、みかんが2箱送られてきました。「えっ?そんな人情深い!」と、本当にうれしかったです。小豆島のお米、とっても美味しいんです。それが僕の今の楽しみの一つです。
(逆に)僕がカレンダーを出すタイミングや、僕が表紙の雑誌とかがあった時に、サインを書いて送ります。今まで、そういう風に店主の方と深く交流をとったことがなかったので、とても素敵な体験をさせてもらったと思っています。

MC

それは息子への仕送りじゃないですか。

高橋さん

ですよね! ありがたいです。

MC

送った人が「私が送ったのよ」と言っているかもしれません。

鈴木さん

僕の思い出は……二人のあったかい話の後に話しにくいんですが、オフの日に旺志郎と二人でエンジェルロードを歩いたね。

前田さん

歩いたね! あれも僕らからするとあったかい話じゃない?

鈴木さん

島の方々との交流は多少あったけれど……。

前田さん

僕たちは(滞在)期間が短かったからね。

鈴木さん

(永野さんたちを見て)話を聞いてないもん!

高橋さん

ごめんなさい!

永野さん

(高橋さんの顔に)糸が…まだ取れていないんですよ。(鈴木さんに向かって)話を続けてください。

鈴木さん

そんなの、続けられないよ(笑)!

前田さん

続けられない(笑)!

鈴木さん

誰もこっちを見ていない。全員こっち(永野さんたちの方)向いているから!

平さん

今、視聴率100%!

■永野さんが、高橋さんの手を糸のついたところに誘導すると、糸がとれ、客席から歓声が上がる。

永野さん

取れた!

高橋さん

僕がハンカチで顔の汗を拭いたら、糸くずがついちゃったみたいです。…今のせいで、また汗が出ちゃいました(笑)。(永野さんに)ありがとうございます。

鈴木さん

で、何の話をしていたっけ?

前田さん

エンジェルロードに行った話の続き!

鈴木さん

そうだ。それで、一緒に鐘を鳴らしたよね?

前田さん

小豆島に、恋愛成就の鐘があるんですよ。その鐘を仁と二人で、こう…(と動きを再現しながら)一緒に鳴らしました。

鈴木さん&前田さん

以上でーす!

MC

最高の思い出ですね。では、女子チームの平さんと志田さんは?

平さん

みんなで海の家に行きましたね?

志田さん

行ったね!

平さん

海に飛び込みました。夏だったので、海に入ると気持ち良かった。

志田さん

海の家で浮き輪をレンタルして…。

平さん

(高橋さんに向かって)子どもと仲良くなっていましたよね?

高橋さん

マブダチになりました! 「二人でボートに乗って、行けるところまで行っちゃおうか」って話をしました。

平さん

楽しかったです。青春をしました!

MC

江口さんは?

江口さん

オリーブ園に行きました。オリーブにもいろいろな種類があって、「小豆島の初めてのオリーブの木はコレです!」「これから株分けしました」いう説明をしてもらいました。そのオリーブの入ったオリーブ素麺を食べました。
あと、すごかったのは山奥にある猿山ですね。猿がたくさんいて、ちっちゃい猿がその辺を猫のように歩いていました。時間がすごくゆっくり流れていて、自然にいっぱい触れ合うことができました。良かったです。

MC

先ほども少しお話が出ましたが、江口さんはこの作品で、中学生時代のキャストさんから大人になったキャストの皆さんまで多くの方々と共演されましたが、いかがでしたか。

江口さん

最初にお話をいただいた時に、僕は原作を知りませんでした。ロケに行く時はフェリーに乗って行きました。フェリーはすごく穏やかで良いんですが、その時にアニメだったかな? ジャージを着た田辺先生の等身大のすごく怖い顔をしたパネルがあって、「僕がこの役をやるのか?」と思いながら乗りました。それが撮影の初日でした。現場に行ったら、子供たちがめちゃめちゃかわいかった。学校も海の近くで日差しが入って、雰囲気が良かったですね。普段いろいろな撮影をして、本当にピリピリする時もあるんですが、みんながニコニコしていて、ものすごく穏やかでした。
また、今泉監督はすごく長く回すんですよね。長く回す監督だとは聞いていたんですが、本当に長ーく回す! 僕は「長いな」と思っても、子どもたちは穏やかに対応していました。そんな風にうまく導いて作品を完成させていく時間も含めて、きっとちょっとほっとできる作品になるだろうと思いました。
その作品が完成して、初めて皆さんに観ていただくわけですが、ちょっとでも気持ちが穏やかになってもらえたら良いなと思います。

MC

その穏やかさの中に「からかう・からかわれるという関係性」がポイントになってくるわけですが、永野さんと高橋さんは「からかう側」「からかわれる側」ならばどちらでしょうか? もしくはお互いにどっちかなと予想してください。

永野さん

文哉くんは「からかわれる側」です。

高橋さん

永野さんは「からかう側」です。

永野さん

役のまんまですね。「意外!」と言われますが、日常生活で「からかい」という言葉をあまり使わなかったので、本作をやることで「からかいはマイナスな言葉じゃない」と知りました。そういう意味で言うと、私は文哉くんをちょっといじることが多かったので、高木さんと近い「からかう側」かなぁと思います。

MC

登壇者の皆さんの認識も永野さんは「からかう側」ですか?

永野さん

(登壇者の皆さんの反応を見て)…何か違う?!

高橋さん

今、左側はみんな「うん!」と言っていました。右側は首をかしげていました。

前田さん

でもどう?

鈴木さん

やっぱり「からかう側」じゃない?

永野さん

そうだよね!

鈴木さん

でもね、全力で「からかう側!」って答えにくいというか、「答えて良いものなのかな?」って思ってね。

永野さん

そういうこと? 気を遣ってくれたんだね。ありがとう!

高橋さん

僕が歩んできた人生は、「からかう側」だったんですが、永野さんに出会って変わりましたね。(手で線引きして強調して)“ここだけ”です!

永野さん

(笑いながら)あら!

高橋さん

それこそ、平さんと僕なら(平さんを)「からかう側」です。

平さん

うん!

永野さん

え! そうなの? うそっ!!

高橋さん

え? なぜここで嘘を付くんですか。

永野さん

日常的に「からかわれる側」じゃないんだ?

前田さん

(高橋さんの)からかいはすごく上からくるから!

鈴木さん

文哉が、女性にからかわれるのは想像していなかったかも。

永野さん

光栄でございます。

高橋さん

こちらこそ!

MC

本作は10年の時を超えて紡がれる初恋の物語ということですが、皆さんが10年間ずっと好きなこと、または10年間ずっと続けていることがあったらうかがいたいと思います。江口さんからお願いします。

江口さん

好きなものは何十年も好きですよ。ギターとかバイクとか、結構長いですね。20代の時のものを未だに使っているので、古いものは30年選手で使っています。まあ、ずっと持っているだけなんですけれどね。出会ったものはそのまま手放さない感じです。

志田さん

今、24歳ですが、お仕事を始めたのが14歳なので、お仕事はちょうど10年ぐらい続けています。楽しく飽きずに唯一できています。

前田さん

僕は地元の親友ですかね。大阪出身なんですが、小学・中学生の時の親友はずっと好きですね。ほぼ毎日電話している親友もいます。年越しも、毎年親友の家で過ごしていますし、相当仲が良いのでそこは一生ものの仲ですね。

平さん

私は神社が好きで、よくお参りに行きます。御朱印集めを始めて十年目ですが、今、18冊目になりました。

MC

御朱印集めの魅力は?

平さん

神職さんによって筆の使い方が違って、美しさや厳かな感じが違います。それに、特別御朱印や、素敵な形の御朱印があるので、そこが魅力的だと思っています。

鈴木さん

漫画です。とにかくずっと大好きなので、単行本を集めて実家で保管しています。漫画を読み始めてからは10年以上経っていますが、集め始めてからは10年ぐらいだと思います。

高橋さん

僕は、10年以上になっちゃう大切で好きなものがあります。「毛布」です。今の家にもその毛布が一枚あります。(「集めている?」の声に対して)集めているわけではなくて、まず僕の家に一枚毛布があるのを想像してください。物心ついた時からずっと一緒の毛布なんですが、初めて一人暮らしをする時に買えなかったから、その毛布を持って行きました。その後も引っ越す度に一緒に持って行っています。布団やマットレス、タオルケットは変えても、その毛布は絶対変えない。
僕自身、長くものを持つことがあまりないんですが、その毛布についてだけは物持ちが良いです。物持ちの悪さを上回る、物持ちの良さ。

前田さん

それ、シワシワやカサカサになっていないの?

高橋さん

なっている! でも、その匂いとかに安心するので、夏でも冬でも一年中掛けています。まあ、夏は朝起きたら掛けていないですけどね(笑)!

永野さん

私は本当にお恥ずかしいんですが、「ラーメン」です。

MC

何がお恥ずかしいのでしょう?

永野さん

皆さんにはちゃんと思い出やエピソードがあるのに、私は「10年好きなもの」って思ったら、ラーメンぐらいしかなくて……。

MC

ラーメン愛を教えてください。

永野さん

毎日食べます。
このお仕事をしていると、撮影の状況によって、食事時間が短くなることがあるんです。「早く食べて、ちょっとでも仮眠を取りたい」と思っちゃうんです。なので、おいしくて温かいラーメンがちょうど良いんです。ラーメンが好きになって、ずっと食べています。美味しいお店に行くのも好きですが、お家で自分で作る即席麺も好きです。

MC

最後に一番好きなラーメンの味はなんでしょうか?

永野さん

(息を深く吸って)辛いの!

■フォトセッション

MC

最後に、ご挨拶をお願いします。

高橋さん

本日はご来場いただきありがとうございます。キャストと監督が全力をかけて、小豆島で最高の作品を撮れたと思います。僕も本作を観て、本当にもどかしくありながらも、どこかかゆいところをかかれるような、そんな作品だと思うので、幅広く多くの方に楽しんでいただける作品だと思います。
ギュンギュンして帰っていただけたらと思います。

永野さん

皆さん、改めまして本日はありがとうございます。皆さんがそれぞれに忙しい毎日を過ごしていると思いますが、本作は映画館でゆったりと過ごすことができる作品になっています。
本作を観て、「劇場に入る時よりも帰る時の方が、体が軽くなるっていうことがあるんだ」と思いました。皆さんが本作を観てどこか癒されて、そしてキュンキュンして、また明日からちょっとでも笑って過ごせる日々になったら良いなと思います。
ぜひ、本作を観て、たくさんの方に共有していただけたらうれしいです。