「沈黙のパレード」大大ヒット御礼舞台挨拶
- 公開後舞台挨拶
大大ヒット御礼舞台挨拶
天才的な頭脳をもつ物理学者・湯川学が、不可解な未解決事件を科学的検証と推理で解決していく、東野圭吾さんの小説「探偵ガリレオ」を映画化したシリーズ第三弾となる「沈黙のパレード」。10月27日、観客動員数200万人を突破したことを祝して、主演の福山雅治さんがTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて開催された大大ヒット御礼舞台挨拶に登壇。この日は、福山さんが本作の主題歌「ヒトツボシ」を生歌唱するサプライズもあり、大いに盛り上がりました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします。
福山雅治さん
湯川 学役
福山さん
本日は、まさか会えるとは思っていませんでした。大大ヒット舞台挨拶ということで、急なお知らせになってしまったんですけれども、おそらく全国からお越しいただいていると思います。ありがとうございます。
MC
福山さん、発表させてください。本日が、公開から42日目になりまして、観客動員数200万人を突破いたしました!(客席:拍手)
福山さん
ありがとうございます! 僕は、自分のライブツアーでも200万人動員はないので……。
MC
200万人って相当ですよ!
福山さん
ですよね。嬉しいですね。本当にありがとうございます。
MC
大ヒット御礼舞台挨拶(10月2日実施)の時に、福山さんが「皆さんがたくさん観てくださったら、大大ヒット舞台挨拶をやりたいですね!」と、話されていましたけれど、それが実現しました。
福山さん
まさか! 「実現したらいいな」と思いながら、「そんな簡単には行かないだろうな」と思っていたので、「今日200万人を突破した」ということを聞いて、大変嬉しく思っています。かつ、今日こちらにお集まりいただいた500名の方は、鮭が川をのぼってくるように厳しい抽選をくぐり抜けて…。(鮭の動きをジェスチャーする)
MC
なんで鮭なのかわかりませんが…。
福山さん
少し前にテレビで目にしたから(笑)! たどり着いた皆さんです。来られなかったという方が本当にたくさんいると聞きました。そこで、急遽ですけれど、そういう方のために僕の夢に……いや夢には出てきていないですが…「なんとか見られるようにしなければ」と思いまして、Instagramライブを生中継しています。
MC
もうすでに「追い沈(ちん)」(=リピート鑑賞)、「沈黙のパレード」を複数回ご覧になっている方!
福山さん
え?! 「追いパレ」ね!
MC
自ら積極的に「追い沈」って言っていたじゃないですか!?
福山さん
僕はそんなこと言っていない!「追いパレ」。
MC
わかりました。(客席に)では「追いパレしました」という方は?(ほぼ全員の方が手を挙げている)
福山さん&MC
ありがとうございます!
MC
SNSの感想で、「何度見ても新しい発見がある」と書いてありましたよ。そこで改めて伺います。福山さんが「沈黙のパレード」で好きな場面、好きなセリフはありますか?
福山さん
好きな場面は、クスッと笑えるところですね。最初の湯川と内海薫さんが再会したところで、(湯川は)シャボン玉を磁石で追いかけているんですけれども、その姿を見て柴咲さん演じる内海の「相変わらずだな」という笑顔の表情です。会いたかったという気持ちがあったのかはわかりませんが、あの笑顔にいろいろなことが集約されています。その後、やりとりがあって、二人はファミレスに行きます。そしてファミレスで、かき氷を食べながら、「ガリレオ先生のあのポーズが出るのかな?」と思いきや、「(かき氷を食べて)頭が痛かったんだ」っていうところ。あれはアドリブでも何でもなくて、西谷監督の演出です。
MC
「『ガリレオポーズが見られる!』と一瞬気を持たせて、出さないというのをやってください」という指示ですか。
福山さん
そうです! 「えーそんなの照れくさい」と思ったんですけれどね。
MC
あのポーズは劇場版ではやらないですよね?
福山さん
劇場版では(少し考えて)……今まで出てきたことはないですね。数式を書き殴るシーンもないです。「ついに!『沈黙のパレード』で出るか」と思いきや、「かき氷がキーンときただけか!」となった後で、「血も涙もない」(内海)という話になり、「血も涙もないと人はよく言うが……」(湯川)となる。やっぱりああいうところが、ガリレオらしくて好きですね。
MC
ご自身のセリフはどれが好きですか?
福山さん
セリフはどこだろう……どれも心を込めて、セリフを発してはいるのですが、セリフがないところで好きな箇所はありますね。事件現場で検証実験をする時に、途中で草薙さんが遅れてきて、内海に「これは何の実験だ?」と聞くと、内海が「私にはさっぱりわかりません」と答える。そのやりとりを見た湯川が、感情のないガラスのような目で「こいつ相変わらずだな」という感じに内海を見る。自分のシーンではあのカットが好きです。あれも西谷監督の演出ですからね!
MC
そうなんですか!
福山さん
何パターンか撮影しました。一テイク目は、「ほんとバカだな」という目線でした。その後に、監督から「もっと感情をなくして、何かの物体を見るようにしてください」と指示されました。いろいろ撮った中で一番、感情のない目線が(作品本編に)使われています。
MC
振り返ってみますと、2007年10月15日に連続ドラマの放送が始まりました。ちょうど十五年前の作品ということで、それが十五年後には劇場版三作があり、三作目の大ヒット御礼までできている。福山さんも、まさかそこまでは予想していなかったでしょうけれども、改めてこの十五年間続いたこの「ガリレオ」シリーズはいかがですか?
福山さん
(ここまで続くとは)最初はまったく思わなかったですし、(東野圭吾)先生が原作を新たに書いてくださるじゃないですか。「あれ、新しいの出たよ」、「知ってる、出たの」、「……どうするの?」。その繰り返しでずっと続いてきていて、今後もそういう気持ちで待っています。
MC
では、我々も「ガリレオ」期待していいですか?(会場:大きな拍手)
福山さん
それは東野先生の筆の走り具合によるんじゃないですか。
MC
では福山さんとしては大歓迎で、我々も大歓迎であるという?
福山さん
僕自身が読者として「ガリレオ」のファンであること、湯川さんのファンでもあるし、草薙のファンでもあるし、内海のファンでもあるし、テレビ版でいえば渡辺いっけいさん演じる栗林のファンでもあるし、吉高さん演じた岸谷のファンですし、登場人物に対しても僕はファンなので、こういうのってなかなかないですよね。
MC
ですので、「沈黙のパレード」は、「これを映画化してほしかった」などの声がSNSにあります。あと感想で多いのが「追いパレ」をしていらっしゃる皆さんで、「展開がわかっているにもかかわらず、最後の『ヒトツボシ』で涙腺崩壊してしまう」、「『ヒトツボシ』の歌詞が素晴らしくて最高にマッチしている」といったつぶやきが投稿されています。
福山さん
(会場:「ヒトツボシ」CDジャケットを掲げる方の姿を見て)ああ、ここに持ってきている!…僕が疑り深いからね。
MC
「ちゃんと買っていますよ!」って。
福山さん
ありがとうございます。
MC
今日は、(KOH+ヴォーカルの)柴咲さんがいらっしゃいませんけれども、今年行われた福山さんのツアーで、「ヒトツボシ」をセルフカバーされていますよね。
福山さん
本作の公開が9月16日でしたけれど、6月の埼玉のライブでもうセルフカバー(の歌唱)をやっていましたね。
MC
作品の内容はわからなくても(楽曲を聴いて)涙するという……。
福山さん
やっていましたねー。
MC
KOH+も最高ですけれど、福山さんのセルフカバーも最高です。(客席:拍手)
福山さん
あれ?
MC
聴いてみたくなってきましたー!(客席:拍手)
福山さん
あれ? どういう流れ?
MC
映画館で福山さんが歌っているの、これまで見たことない! 大大ヒット御礼だしなー! 聴きたいなー!?(客席:拍手)
福山さん
映画館で歌ったことなんてないよ! 本当に? やっていいのですか? (客席:大きな拍手)…それではやらせていただきます!
MC
映画館で歌うのは見たことないです!
福山さん
初めてです!
MC
本当ですね。お客さんにはサイリウムをお配りしています。袋から出してパキッと折ってください。今回は「沈黙のパレード」ということで黄色のサイリウムをお配りしました。
福山さん
そうなの? サイリウムまで用意してくれたの?
MC
ちょっとライブ会場のような雰囲気にしました。KOH+で柴咲さんを引き立てる福山さんも最高ですけれども、セルフカバーも最高なんです。
福山さん
そうそう、Instagramライブも僕の演奏を映してね。
MC
スマートフォンで映した映像ですけれど、相当きれいですよ。
福山さん
そんな、まるで用意していたみたいじゃない。
MC
サイリウムをお配りした時点で、「なぜサイリウム?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
福山さん
でも、記念写真を撮ることもあるので、「それ用かな?」とかね。じゃあ、ちょっと。(おどけて)やーもう最初からイヤモニ(イヤーモニター)が着いてたぁ(笑)。えー、嘘でしょう? 全然気がつかなかった(笑)。いつスタッフに着けられたんだろう?
MC
バッチリ準備できています!
福山さん
知らぬ間に。いつの間にか(イヤモニが耳に)着いてた。(ギターを手にして)結局、サウンドチェックも何もできていないんですよ。(ギターの試し弾きをして)皆さん、聞こえますか?(客席:拍手) ではお声ではなく、サイリウムで答えてくださいね。(客席:サイリウム揺らす)あぁ、瞬いてる!
■主題歌「ヒトツボシ」生披露
福山さん
(会場:大きな拍手)ありがとうございました!
MC
皆さん「沈黙のパレード」を見終わった直後だから、よりグッときますよね。
福山さん
作品を観て、そして柴咲さんのKOH+からの…
MC
トークで大笑いした後に泣くという情緒が大変なことになっています。
福山さん
すみません。
MC
改めて映画館で歌うというのはいかがですか?
福山さん
そうですね。大大大ヒット舞台挨拶がもしもあったならば、またやりますか?(会場:大きな拍手)
MC
その時には、皆さん来ていただけますでしょうか?(会場:拍手)ありがとうございます。
改めて、福山さん、生歌唱ありがとうございました。(会場:拍手)
福山さん
スタッフの皆さん、音響スタッフの皆さん、ありがとうございます。
■フォトセッション
MC
最後にご挨拶をお願いします。
福山さん
本当にありがとうございました。「大大ヒット御礼舞台挨拶があったら」なんて言っていたら本当に実現されまして、でも実現できたのは皆さんお一人一人のおかげでございます。何度も観たという方もいらっしゃれば、口コミで周りに広めてくださった方もいらっしゃると思います。そのおかげで、こうしてまた皆さんと会うことができました。
いつか、またお会いしましょう! どうしてももう一度この距離で会いたいという方がいらっしゃれば、百回ぐらい頑張って作品を観てもらえれば、また会えると思います。頑張ってみてください。……それは冗談としても、この作品が、2022年にこのように受け入れていただけて、おそらく十年、二十年経っても観てもらえるのではないかと思っています。この音楽も、作品も一生残りますからね。そのスタート地点に立たせてもらえる作品になったと思っています。それは皆さんのおかげです。永く永くこの作品を愛して、育ててください。またお会いしましょう! ありがとうございました。
(生配信中をご覧の方に向けて)Instagramライブをご覧の皆さんもありがとうございました。またお会いしましょう!