「劇場版ドクターX」完成報告会見

2024.10.08
  • イベント

完成報告会見

大学病院の医局に属さず、怪しい名医紹介所に所属しながら、様々な病院を渡り歩いている、孤高のフリーランスの外科医・大門未知子の活躍を描いた連続ドラマ「ドクターX ~外科医・大門未知子~」は2012年10月より7シリーズに渡り、テレビ朝日系列で放送され、国民的医療ドラマとなりました。
シリーズ初の映画「劇場版ドクターX」が12月6日に公開されるにあたり、10月8日に完成報告会見を実施しました。
主演の米倉涼子さん、田中圭さん、内田有紀さん、勝村政信さん、鈴木浩介さん、遠藤憲一さん、岸部一徳さん、西田敏行さんが揃って登壇し、本作が同シリーズのファイナルであることを明かしました。こちらのイベントの様子を詳しくレポートします。

米倉涼子さん

大門未知子役

田中圭さん

森本光役

内田有紀さん

城之内博美役

勝村政信さん

加地秀樹役

鈴木浩介さん

原守役

遠藤憲一さん

海老名敬役

岸部一徳さん

神原晶役

西田敏行さん

蛭間重勝役

■予告映像が流れ、キャストの皆さんが舞台に登場しました。

米倉さん

たくさんの前置きがありましたので私も心臓がドキドキしていて、辛いです(笑)。今回、2012年から始まったドラマ「ドクターX」が、大きなスクリーンで皆さんにご覧いただけるように、映画となりました。たくさんの方に観ていただけたらうれしいです。

田中さん

本日は、ありがとうございます。よろしくお願いします。

内田さん

楽しい時間となるよう、私たちも、米ちゃん(=米倉さん)も緊張せずに、いつも通りでいきたいと思っています。

勝村さん

ドラマ「ドクターX」が始まった時は、こんなに長く皆さんに愛されるドラマになるとは思っていませんでした。そして、最後は映画化までたどり着きまして、本当に感無量でございます。たくさんの人に観ていただきたいと思います。

鈴木さん

皆さん、今日はありがとうございます。ここのコメントは「短めで良い」と言われているので、これで失礼いたします。(登壇者の皆さん:笑)

遠藤さん

人見知りの僕が、いろいろな人と現場で話せるようになったのは、「ドクターX」の仲間が訓練してくれたからだと思っています(笑)。

鈴木さん

訓練?! (登壇者の皆さん:笑)

遠藤さん

涼子ちゃんを始め、「ドクターX」のおかげだと思います。本当にありがとうございます。以上です。

米倉さん

ありがとう!

岸部さん

本日は、お忙しい中ありがとうございます。

西田さん

(米倉さん演じる)大門未知子は、フリーランスの外科医として東帝大学病院に来るんですが、あまりにも素晴らしいオペの手技を持っていますので、蛭間はそれに対してある程度嫉妬しているんです。“執刀”じゃないですよ、ジェラシーの“嫉妬”ね。(登壇者の皆さん:笑) そのジェラシーを持って、ずっと演じておりました。今後ともひとつよろしくお願いします。というか、これでもうないんだよね。ありがとうございました。

■「ドクターX」の12年間の歴史を振り返るダイジェストムービーが流れました。

MC

ここで、皆さんに、米倉さんから大切なご報告がございます。

米倉さん

ダイジェストムービーの余韻に浸っていたところだったんですが…、今言わなければいけませんか? (涙をぬぐいながら)ちょっと待ってくださいね…。

米倉さん

私から、今日この場を借りて大切なご報告がございます。
12年間、ここにいる仲間たちと「ドクターX」を育ててきました。何回も「これで終わり」と言いながら、12年間続けてきましたが、本作が最後の「ドクターX」となります。
「ドクターX」がこんなにも愛されてきたのは、ここにいる仲間たち、スタッフの皆さん、これまでの各シーズンで敵役として出演してくださった共演者の皆さん、そして、何よりもこの作品をずっと応援してくださった視聴者の皆さんのおかげだと、心底思っています。
そして、この愛情が詰まった仲間たちとの、最後の締めくくりが「劇場版ドクターX」となります。今まで応援をしてくださった皆さんに、ぜひ劇場で思いの詰まった本作を観ていただきたいという気持ちでいっぱいです。以上です!

MC

それでは、ファイナルを迎えるお気持ちを、皆さんにうかがいます。

田中さん

「ええ!」と、びっくりしましたが、本作に呼んでいただけたことが、すごくうれしかったです。僕の役は離れてはたまに戻って来るみたいな感じでしたが、最後に大好きな先輩たちと一緒に「ドクターX」の世界を生きられたことが、すごく幸せで、うれしかったです。

米倉さん

森本くんは、…ん? (田中さんに向かって)森本で良いんだっけ? 誰だっけ? (登壇者の皆さん:笑)

田中さん

僕、森本です(笑)! 一回も覚えてくれない。

内田さん

森本で合っているよ(笑)!

米倉さん

森本先生は、一匹狼の大門未知子を初めて認めてくれて、「あの先生すごくない?」って最初に思ってくれたお医者さんなんですよね。

内田さん

私は、いつもこれが最後だと思って演じてきたんです。なので、彼女(米倉さん)が、「大門未知子をこれで最後にする」と決めた決断を、私たちはただただ応援するのみだと思いました。だから、いつも通りやっていこうと思いました。
(再び涙ぐむ米倉さんを見て)やめなさいよ(笑)!
この12年間、私たち全員が足並みを揃えてこられたこと、こうしてファイナルの発表ができたこと、大門未知子を演じ続けてくれた、米倉涼子に感謝を言いたいなと思います。

米倉さん

私が感謝です。ありがとう!

内田さん

だから、ぜひ皆さん劇場に足を運んで、本作を観てください。

勝村さん

最初に聞いた時は、「あぁ、そうなのか」と思いました。このメンバーは家族のように仲が良くて、優しくて、厳しいんです。ちょっと会わなくなるとすぐに会いたくなって、今でもみんなでご飯を食べに行くこともあります。だから、このメンバーで撮影ができなくなるのはとても寂しいです。どこに行っても役名で呼ばれるような作品はこれだけです。素敵な作品に参加できて、最終的に映画という形で終われるのは幸せだと思います。ドラマの撮影スタッフが、本作もほとんど撮影をしています。それが一番良かったと思っています。ぜひたくさんの方に観ていただきたいです。

鈴木さん

最初の出演予定は、1クールの三カ月だけでしたね。それが、12年も続きました。そんなことは予想もしていなかったです。だから、ファイナルへの思いよりも、12年もの間、みんな健康で、ここまで撮影をやり続けられたことへの感謝の気持ちが強いです。12年前の撮影が始まった当初の新鮮な気持ちが、いつも薄れることなく撮影に臨めたのは、共演者の皆さんのおかげです。緊張感を与えてくださる良い先輩方がいて、切磋琢磨して良い作品を作ろうとする前向きな気持ちが強い現場でした。そんな明るい現場に救われて、僕も新鮮な気持ちを12年保てたと心から感謝しています。
最後は映画ということですが、米倉さんが大切なファイナルの発表をする直前に、勝村さんが挨拶で「最後」とかネタバレを言っちゃって…。

勝村さん

本当に申し訳ございませんでした。(登壇者の皆さん:笑)

米倉さん

みんなちょろちょろっとね(笑)。

鈴木さん

西田さんもすぐに「これでついに終わりなんだ」とか言うし…。何で米倉さんよりも前に終わりのことを言うんですか! (登壇者の皆さん:笑)
西田さんはキョトンとされていますが、言っていましたからね!

西田さん

言った?(会場:笑)

鈴木さん

言いましたよ!

米倉さん

言った!

鈴木さん

そこ、よろしくお願いします。以上です。(登壇者の皆さん:笑)

遠藤さん

近所の小学生たちに会うと、遠目から、「ドクターX!」と呼ばれていた時期がありました(笑)。きっと海老名という名前が覚えられなかったんだと思います。いろいろな作品をやってきているのに、タイトルで声をかけられたのは、「ドクターX」だけでした。それだけインパクトのある作品なんだなと思っています。
おそらくねぇ、映画が当たれば、またやるんじゃないの? (登壇者の皆さん&会場:笑)

鈴木さん

ちょっと待って! そういうのは絶対言っちゃダメなんだよ! (会場:笑)

遠藤さん

ダメなんだね(笑)。でも、まだまだやってほしいですね! …どうかまだやれることを願って、ご挨拶とさせていただきます。(米倉さんに叩かれる遠藤さんに、登壇者の皆さん:大笑い)

岸部さん

映画で終わるというのは、良い区切りかなと思いました。でも、正直に言うと、「未知子ともう会えなくなる」というのが半分ありました。先ほども話に出ましたが、12年間続けてきた作品です。テレビドラマの映画化はうまくいかない場合もありますが、12年間積み重ねてきたメンバーとの絆みたいなものは、スクリーンに絶対に映るだろうと思って、撮影に臨みました。たぶんそういう作品になっていると思います。残念とは言いませんが、ちょっと寂しい気持ちが残りました。

西田さん

蛭間重勝という役と、これでさよならするのかと思ったら、ちょっと寂しい気持ちになりました。役者をやっていて、いろいろな役をいただきますが、蛭間重勝は好きな役のベスト5に入ります。ですから「ずっと蛭間重勝でいたいな」「終わるのは嫌だな」という気持ちがありました。

MC

先ほど米倉さんから発表がありました通り、本作が初の映画化にして最後の「ドクターX」となります。ここで世界初! できたてホヤホヤの予告映像をご覧ください。

■最新版の予告映像がスクリーンに映し出されました。

西田さん

良いですね! 予告も素晴らしい! 絶対に映画を観に行きます! (登壇者の皆さん&会場:笑)

MC

米倉さん、初めて「(岸部さん演じる)晶さんに何かが起こる」ということを皆さんにお知らせしました。

米倉さん

私としては、晶さんに何かが起こることは絶対に避けたいストーリーではあったんですが…そうなりました。苦しくて、挑戦的で、愛情深い作品になっています。

MC

ここからは、言える範囲で構いませんので、本作の注目してほしいところや撮影での思い出などありましたらお願いします。

米倉さん

困りますね(笑)。毎日が精一杯だったので、一つは選べません。
(大門の口調で、選ぶことは)いたしません! (会場:笑)
でも、こうしてみんなと再会できたことが、とにかく私としてはうれしいことでした。

内田さん

本作の撮影に入った時、今までと変わらずそこに役者さんたちが存在していたんです。それは「何でなんだろう?」って思ったんですが、やっぱり12年ってすごく歴史の重みがあって、役が体に染み込んでいるんですね。だから、前室ではみんなで仲良く話をしていても、現場に入ればすっとその役になれました。

米倉さん

(ドラマの撮影から本作の撮影まで)三年くらい間が空いていたんですが、昨日まで撮影をしていたかのように、リズムができていて、絆を感じました。

田中さん

僕は、本作では森本が戻ってきて、大門先生の誕生の秘密といいますか、大門先生のエピソードゼロみたいなところを探るポジションでした。ひょんなことから、大門先生の過去を見つけに行くんです。「なぜ大門先生がスーパードクターになったのか」そこは皆さんにも知ってほしいところです。
それから、皆さんは12年間ずっとやっていますが、僕は何年か経ってまた登場しています。その僕でさえ、ずっと変わらない先輩たち、変わらない雰囲気の現場だと思いました。本作はファイナルですが、そこには変わらない皆さんがいて、現場があって、すごく居心地が良かったです。「終わるのが寂しいな」と思いながら撮影をしていました。

米倉さん

圭ちゃんはどんどんカッコ良くなっていきますね。「ドクターX」の前に、テレビ朝日さんの作品でもっとかわいい圭ちゃんの時期と出会っていますが、頼もしい役者さんになられました。
森本先生には、ひょんなことから(大門未知子の)ルーツを探るところまでやってくださって、本当に頼り甲斐のある森本先生でした。

田中さん

ありがたいです。米倉さんは「森本先生」って呼んでくれるんですが、大門先生は本当に呼んでくれない。全然覚えてくれないんです。(登壇者の皆さん:笑)

勝村さん

「ドクターX」ですから、やはり見せ場はオペシーンです。今回のスタッフの皆さんが用意してくださったものも本当に素晴らしかったです。振り返ると、最初のシーズンの時は、僕たちもオペに全然慣れていなくて、撮影に時間がかかっていました。手術を受ける方もずっと寝たままだし、僕たちはゴム手袋をしているんですが、途中で外すこともないので、汗でビシャビシャになって、外せなくなったこともありました。そこから始まって、今や温かいお湯で血を洗ってくれたり、スタッフの皆さんがいろいろなものを用意してくださいます。その流れを思い出すと、本当に素晴らしいなと思います。最初のシーズンで院長役だった伊東四朗さんが(手術台で)寝ている時に、僕たち疲れていて、間違えて伊東さんの上で休んでいましたからね。(登壇者の皆さん:笑)

米倉さん

間違えちゃったよね(笑)。手術のシーンは慣れていないから長かったもんね。

勝村さん

感慨深いよね。で、(鈴木)浩介は本作に出ているの?

鈴木さん

出ていますよ(笑)! 僕はドラマでも本作でも、毎回米倉さんの「私、失敗しないので」を近距離で見ているんです。目の前で「私、失敗しないので」を見ている時が、一番心が動く瞬間ですね。12年経っても鳥肌が立つ瞬間です。本作でも一番印象に残っているのは、米倉さんの大門先生が言う「私、失敗しないので」です。

遠藤さん

涼子ちゃんは大変な病気をされて、それを乗り越えて、今回撮りきりました。先日「ドクターX」のファンミーティングで踊っている姿を見て…。(登壇者の皆さん:大笑い)

内田さん

ファンミーティングでは、いろいろ楽しいことがあったので、みんなが楽しかったっていう話です(笑)。

遠藤さん

「復帰できるかどうか?」っていう話だったのに、あそこまで回復されて、踊って…(笑)。

鈴木さん

ちょっと全然話が入ってこないんですが! (登壇者の皆さん:大笑い)

遠藤さん

ごめんごめん(笑)! 本当にそれが感動でした!

米倉さん

違う違う! 「本作の撮影の中の思い出のシーンはどこですか?」を話してよ。

遠藤さん

シーンというより、(米倉さんが)病気を乗り越えて(本作を)撮り切ったことが思い出です。

米倉さん

どうもありがとう!

内田さん

家族のような気持ちで、みんなが撮影に臨んでいるので、こんな感じでわちゃわちゃしていてすみません。

米倉さん

私は全快したわけではなかったので、このメンバーには気を遣わせて、大変な撮影になってしまいました。家族同然の思いで、臨んでくださって、本当に感謝しています。そういう作品なので、私の中では思いがあふれ過ぎています。

岸部さん

本作の撮影の中では、僕は途中から寝ている状態が多かったんですが、皆さんがいつも通りの芝居の中に、どんな感情を入れるのかを楽しみにしていました。そして、思っていた通り、みんなすごかったと思います。あと、晶と未知子がいろいろなところに行きました。たこ焼きを食べたり、お風呂屋に行ったり、毎回麻雀のシーンがあったり、そういうものも意外と積み重なって何かが作られたんだと思います。本作を観ながら、これまでのことをずっと思い出していました。

米倉さん

晶さんとの思い出はたくさんありすぎますね。このまま(話を)続けると、どえらい騒ぎになります(笑)。

西田さん

本作に関しては、そんなに出番もなかったので、そこそこですね。(登壇者の皆さん:大笑い) でも、シーズンを通して言えば、晶さんは法外なオペ代を私からふんだくっておいて、奢るのはたい焼き二枚ぐらいですからね。「ケチだな」って思っていました。(登壇者の皆さん:笑)

MC

遠藤さんとのシーンが印象的でした。

遠藤さん

今回は、西田さんのアドリブで、僕の中に眠っていた変なものをいっぱい引き出していただきました。俳優として何かを膨らませてもらったことを感謝しています。

西田さん

恐縮です。(会場:笑)

MC

最後に米倉さんからご挨拶をお願いします。

米倉さん

本作は2012年から始まった「ドクターX」の12年分の思いがこもった作品となっております。大スクリーンで、たくさんの皆さんにご覧いただきたいです。ぜひ劇場に足をお運びください。どうぞよろしくお願いします。