「ディア・ファミリー」大ヒット御礼舞台挨拶

2024.06.30
  • 公開後舞台挨拶

大ヒット御礼舞台挨拶

医療知識ゼロから医療機器開発に挑む父親と家族の姿を捉えた映画「ディア・ファミリー」。娘の命を救いたい一心で人工心臓の開発をはじめ、その後に世界で17万人もの命を救うことになるIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルを生みだした実話ベースの物語です。
6月14日より公開し、週末興行ランキングでは二週連続の一位を記録しました。この大ヒットを記念して、6月30日に大泉洋さん、菅野美穂さんが登壇し、TOHOシネマズ 日比谷にて大ヒット御礼舞台挨拶を行いました。
劇中で夫婦を演じた二人の丁々発止のやりとりに会場は笑いに包まれ、さらに年末までロングランヒットしたあかつきには、大泉洋の「洋」と菅野美穂の「菅」で、「洋菅(ようかん)として再びステージに立ちます!」との宣言がなされました。こちらのイベントの模様を詳しくレポートします。

坪井宣政役

大泉洋さん

坪井宣政役

坪井陽子役

菅野美穂さん

坪井陽子役

大泉さん

皆さん、今日は久しぶりに“足元の悪い中”(会場:笑&拍手)、お越しくださりありがとうございます。何とか公開初日くらいまでは天気は良い感じでした。でも、皆さんの前に現れて挨拶するのは最後になるという日に、やはり雨が降りました。(会場:拍手) ありがとう! 何の拍手なのか意味が分からない(笑)! でも、雨が降っていても、皆さんは私がいるからちょっとうれしいよね。(会場:拍手)
大体、雨が降ると気持ちが重くなるものです。雨が降ったら「やるな、洋ちゃん!」と思えますよね。でも、本当に“足元の悪い中”で申し訳ないと思っています。その分、楽しい舞台挨拶にしたいと思っております!

菅野さん

今日は、初日の舞台をしてから、またこうして皆さんにお目にかかれるとは思っていませんでした。なので、本当にうれしく思っております。
今日は「ディア・ファミリー」の大ヒット御礼舞台挨拶なんですが、大泉洋さんの新しい芸名のお披露目会としてもお楽しみいただけるかなと思っております。

大泉さん

ひょっとして、また?!

菅野さん

はい。「新しい」と言いましたが、既に披露しているのを、皆さんご存知ですか?(会場:拍手)

大泉さん

二つね!

菅野さん

すでに二個考えたんです。「大泉余雨(よう)」と「大泉与雨(よう)」です。余る雨の方は、本名より良い画数になっていますので、気が向いたら替えていただいて。たぶん今、この辺に(テレビのワイドショーのテロップをイメージして)「大泉余雨」ってテロップが出ていると思います。

大泉さん

いや、やめてほしいですね。(テロップを手で払う)

菅野さん

「大泉与雨」かもしれません!

大泉さん

縁起でもない! やめてほしいです。(さらにテロップを会場の遠くに放り投げるジェスチャー)

■大泉さんがジェスチャーで投げたテロップを会場のお客さんが受け止める。

菅野さん

(笑)。キャッチしていただいてありがとうございます!
すみません。今日は皆さんと楽しい一時を過ごせたらと思っております。

MC

これまでは、坪井家のキャストの皆さんでの家族決起会見から始まり、医療者キャストの方々とご一緒した完成披露試写会、そして初日舞台挨拶と様々なイベントを行ってきました。でも、夫婦役のお二人だけでの舞台挨拶は、今日が初めてとなります。

大泉さん

そうですか!(なぜか他人事のような反応)

菅野さん

避けていたんでしょうね(笑)。

大泉さん

(爆笑)。

MC

どんどんブッこんできますね。

菅野さん

この二人だと作品のトーンに合わないからね。

大泉さん

そうですね。
でも、今日は観終わった後なんですよね? それにしては、会場に入ってきた時から、観終わった後とは思えない盛り上がりでしたね。
あれですね、たぶん、本作を観るのが一回目じゃないんだと思う。そうでしょう? 二回目以上だっていう人は?(会場から多くの手が挙がる) 初めて観たリアクションにしては軽いもの!

菅野さん

(爆笑)。

大泉さん

本当だったら、もっとドーンときていますもん!(涙をぬぐうジェスチャー)

菅野さん

Mrs. GREEN APPLEさんの「Dear」を聞いた後だとね。

大泉さん

我々が来て、涙ながらに「ありがとう」なら分かるんですが、今日の反応は軽めでした。(笑顔で拍手をしながら)「あ、来た来た!」「雨が降っているぞ」みたいなね。

MC

やっぱりプロモーション活動は、撮影現場とは違いますか?

大泉さん

やっぱり違うんじゃないですかね。

菅野さん

シリアスな演技が多かったですからね。こんな感じではなかったですよね。でも、宣伝活動を振り返ってみると、「何て宣伝がしやすいんだ!」「何てしゃべりやすいんだろう」と感じています。

MC

大泉さんも、ずっと「菅野さんの笑い方が山賊だ」「どこにいても聞こえてくる」と言っていましたよね。

大泉さん

そうです。今日も、東宝の本社の立派な控え室にいたんですが、それでもしっかり菅野さんの笑い声は聞こえてきました。「今日も盛り上がっているなぁ」と、微笑ましく思っていましたよ。

菅野さん

いやいやいや。何をしゃべっていたんだろう?

大泉さん

(菅野さんの笑い方の真似をする)

MC

先ほど菅野さんもおっしゃっていましたが、大ヒット御礼舞台挨拶はスケジュールの関係で開催できないという話もありました。でも、皆さんからご好評をいただいているということで、ここで数字を発表させてください。
6月14日に初日を迎えた、映画「ディア・ファミリー」ですが、6月29日までの16日間で動員が61万人を突破し、興行収入が8億4000万円を突破しております。(会場:拍手) さらに、満足度が脅威の95.1%です。なかなかない数字になっております。
さらに週末動員ランキング二週連続でナンバーワンをいただいております。おめでとうございます!

大泉さん

ありがとう! なかなか今の時代、実写映画で二週連続は珍しいんですよ。

MC

そういえば、一位が「ディア・ファミリー」で、二位が大泉洋さんも出演している「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」なので、大泉洋さんのワンツーフィニッシュです!

菅野さん

おめでとうございます。

大泉さん

ワンツーと、決めさせていただきました。そう言っていただけると大変ありがたいですが、「名探偵コナン」……僕は主役でもないし、川添善久っていう刑事役で、ちょこっと出ているだけなんですよ。あの目立つポスターに川添善久は出ていないですからね。たぶん今後は出てこないであろう川添善久役ですからね…。そこで「ワンツーですよ!大泉さん」って言われてもね。私がコナンの声でもやっていたら「ありがとうございますっ!」ってなりますが…。

MC

でも、二週連続の一位ですからね。
そういえば、初日舞台挨拶で大泉さんがおっしゃっていた「ご両親の本作の感想がどうだったのか」聞きたいです。

大泉さん

あの日、「いよいよ公開だ!」と(実家に)電話をして、「この金土日が大事だから、この三日間に観に行きなさい。初週が大事なんだ」と言いました。

大泉さんのお母さん「年寄りが観るのに、「三日間で行け!」と言われたって困るんだよ!」
大泉さん「良いから行け」
そう言いました。
大泉さんのお母さん「あれだよ。私たちが二枚チケット買ったからって、何か変わるのかい?本当はあんたがチケットを百枚…。」
大泉さん「うるさい!良いから行きなさい。」

そんなやり取りから、すっかり二週間忘れておりました。今日のイベントの台本を見たら、この話が出ると書いてあったので、先ほど実家に電話をしました。

菅野さん

(爆笑)。

大泉さん

親父が出まして、北海道弁なんですが、うちの電話は、出る時にこう言います。
大泉さんのお父さん「はい、パパでした」

菅野さん

過去形(笑)?!

大泉さん

もう、クイズの答えかのように、「誰だと思う?」「パパでした」。(会場:笑)

大泉さんのお父さん「どうしたんだ?」
大泉さん「本作は観たのか?」
大泉さんのお父さん「観たぞ!」
大泉さん「ありがとう!いつ観た?」
大泉さんのお父さん「……いつ?いやいつだったかなぁ……だいぶ前に観たぞ!」
大泉さん「いつよ?」
大泉さんのお父さん「何だ?いつってそんなに大事なのか?ちょっと待っていろ、カレンダーを見るから!……16日じゃないかな」

って言っていて、見事に日曜日に観に行っているんです。(会場:拍手)

大泉さん「初週に貢献したんだね。よくやった!作品はどうだった?」
大泉さんのお父さん「たいした良い作品だったよ。素晴らしかったよ。僕はな、お前の父親だから、正直周りでは泣いとる人もいっぱいいたけれど、涙がにじむ程度だったな」

あの父が、息子の映画を観て「涙がにじむ」だけでもすごいんですよ!
で、問題は母親です。母は、本当に手厳しい人ですから、僕の出演作を何本か「何にも面白くない」と言った人なんです。「新解釈・三國志」(2020年公開/監督・脚本:福田雄一)の時にそう言っていましたが、あのシュールな世界観は母には難しかったんだと思います。あと、「アイアムアヒーロー」(2016年公開/監督:佐藤信介)も、「ただあなたが逃げているだけで何にも面白くない」って言っていたんですよ。そんな母が「素晴らしい作品だった」と言っていました。

菅野さん&会場

(拍手)

大泉さん

大泉さんのお母さん「優しくてね、丁寧で素晴らしかったよ。どうしてもあんた(大泉さん)が出ていると、“洋が出ているな”と思うけれど、今回の作品は、“洋が出ている”と思わなかったよ。ちゃんと役で見られて、洋が出ていて気になることはなかったよ」
大泉さん「分かった!ありがとう」

って、電話を切りました。母親からその後にメールが来て「一つ言い忘れた。あなたにはもう父親役しかこないのかしら。もう少し若い役をやらせてあげたいけれど」って書いてありました。(会場:笑)
母親ならではの感想ですよね。でも、51歳で父親役以外にあるでしょうか? でも、下手したら、僕はじいちゃんの役が来るかもしれない歳ですよ。母は僕に、おそらく学生役をやってほしいんだと思います。世の中そういう作品がいっぱいあるでしょ? キラキラとした胸キュン作品が。

MC

そういう役はやったことがないんですか?

大泉さん

だって、私三十歳超えてからしか(役者を)やっていませんからね。でも、やはり母はそういう役をやってほしい、もっと言えばもっと若い役をやってほしいんだと思います。だから、この場をお借りして、「日本のプロデューサーの皆さん、どうぞ私に学生の役を!」老い先短い母のために一度ぐらいは、「からかい上手の高木さん」みたいな、作品に出たいなと思いますね。

MC

菅野さんも、初日舞台挨拶で同じような話をされていましたよね。

菅野さん

母は「火曜日に行ってくる」って言っていました。

大泉さん

火曜日?

菅野さん

はい。うちの家族は二週目に貢献しました。

MC

ありがとうございます。

大泉さん

二週目って貢献していますかね? あれはやっぱり公開した週の週末なんですよ。

菅野さん

え?

大泉さん

週末三日間の動員が大事なの。

菅野さん

そんなこと聞いていないですよ!…はぁ、勉強になった。

大泉さん

そうなんです。だから火曜日に行っているあなたのご両親は貢献していないんです。

菅野さん

何と!

MC

菅野さんのご両親はどんな反応でしたか?

菅野さん

本作を観た時に、会いに来てくれる約束をしていたんですが、子供が風邪をひいてしまいまして、「会うのはまた来週にしよう」ってことになりました。だから、感想もお預けで聞いていないです。

大泉さん

私はさっき北海道まで電話したんですよ!

菅野さん

(笑)。大泉さんはお母さんからメールまで来ているんですもんね。
マネージャーさん、私の母に今電話して感想聞いてもらえますか?

大泉さん

(笑)。そこまでしなくても良いです。

MC

全国から本当にたくさんの感想をいただいております。後ろのボードにどーんと感想がありますので、見てください。

大泉さん

(ボードを指しながら)「今年ベスト、いや人生ベストかもしれんこの映画」。(会場:拍手) こういうのはどこに書いてあるんですか?

MC

SNSです。

菅野さん

(ボードを指しながら)「泣きすぎて辛い、なのにもう一回見たい、最高すぎる映画」。

大泉さん&菅野さん

ありがとうございます。

大泉さん

(ボードを指しながら)「全世代、見た方がいいです」。

菅野さん

たくさんの方からのご感想、本当にありがたいですね。

大泉さん

すごいですね。
(ボードを指しながら)「なんだか家族に会いたくなった、帰ったら電話しようかな」

菅野さん

それは大泉さんが書いたんじゃないですか?

大泉さん

私じゃないですよ。私はさっき電話をしましたから。
来ました!(ボードを指しながら)「洋ちゃんの泣き演技はだめ。洋ちゃんが娘ちゃんを溺愛しているお父さんってのも知ってるから、リンクしててグッとくるものがあった…」
でも、ここで「洋ちゃん」て書いちゃうと僕のファンだって分かって、いまいちグッとこなくなっちゃう……。

MC

なんで感想の添削をするんですか?

大泉さん

新しい映画ファンを取り込むために「洋ちゃん」ではなく「大泉さん」なんですよ。「洋ちゃん」って書いたらこれはファンだから、「それは褒めるだろう」と思われちゃう。でも、「大泉さん」と書けば、普段あんまり好きじゃないけれど、今回の大泉を観てグッと来ている。ファンじゃない人が大泉洋の演技を観てこんなにグッと来ているって思うじゃないですか。
だから、「洋ちゃんって書いちゃダメなんだよ」って私の子猫ちゃん(ファンの皆さん)には教えているんですがね。「洋ちゃん」って書いちゃダメなんです。「大泉さん」または「大泉洋」ってなっていると、僕のファンじゃないのに観ているって感じになりますからね。まあ、ここでこれを言っちゃうと元も子もないですけどね。(会場:笑)
これはずっと読んでいられますね。今日これ(=巨大なボード)持って帰ります。

MC

分かりました。じゃあ一緒に車に乗ってください。

大泉さん

(苦笑)。みんなで頭上に掲げて、こうやって歩きます。

MC

全国の皆さんからもたくさんのメッセージをいただきましたが、本日はこの作品ととても深い関わりのある、あの方々からもムービーメッセージが届いております。皆さん、スクリーンにご注目ください。

■Mrs. GREEN APPLEの皆さんがスクリーンに映し出される。

大森さん(Mrs. GREEN APPLE)

こんにちは。Mrs. GREEN APPLEです。映画「ディア・ファミリー」の大ヒットおめでとうございます。

藤澤さん&若井さん(Mrs. GREEN APPLE)

おめでとうございます。

大森さん

大泉さん、菅野さんをはじめ、出演されている方々のお芝居が本当にすばらしく、楽曲制作にもすごくエネルギーをいただきました。素晴らしい作品と出会えて、そして関わることができて光栄です。ありがとうございます。
僕たちの中でもこの「Dear」という楽曲は、もうライブでも披露していますが、「すごく特別な、骨太なエネルギーを持っている曲だ」と思っています。大地を感じるというか、生命のパワーを僕ら自身も演奏しながら、そして歌いながら感じています。演奏しているのに、自分が鼓舞されるような不思議な感覚が「Dear」にはあります。僕らも映画館で観たいですね。観に行きましょう!
ということで、以上(三人で)Mrs. GREEN APPLEでした。

大泉さん

いや〜、うれしいですね。
(後ろを向いて、感想ボードを示して)「エンディングに流れるDearで最後まで涙が止まらなかった」とありますね。
最後の最後に「Dear」という曲が流れて、我々の気持ちや、背中を後押ししてくれるんですよ。後押しというレベルではなく、(蹴るジェスチャーを交えて)背中を蹴ってくるくらいすごいんです!

菅野さん

確かに! おっしゃる通りです。

大泉さん

菅野さんは、試写の時に立ち上がって、(ライブ会場のように腕を左右に振る動きで)携帯をこう振っていたんですよ!

菅野さん

私は、大泉さんと福本莉子ちゃんと一緒に試写を観たんですが、最初から大泉さんは涙されていました。「本編が終わって、もうこれで終わりだ」と思ってからの「Dear」…。あのイントロは前向きな力がありました。その時に初めて聞いたので、全部の歌詞は聞ききれなかったですが、とことん作品に寄り添ってくださっていることが分かりました。「座ってただ聞いてなんていられない!」と思って、立ち上がってスマホのライトをオンにして振っていました。(動きを再現する二人に会場:笑)

MC

ちょっと待ってください。

菅野さん

普通は「携帯の電源をお切りください」っていう映画館での約束事があるじゃないですか。私も自分が出演している作品で、そんなことをしたのは初めてです。でも、そのくらい思いがあふれる曲でした。
(菅野さんも涙ぐみながらスマホライトを揺らす動きを再現)

MC

大泉さんは、携帯を振る菅野さんを見ながら?

大泉さん

こうやって(座席に座って見上げている雰囲気)見ていました。菅野さんしか(スマホライトを)振らないですからね。途中で、座られていましたが「だろうねぇ」と思いました。でも、最後の方で果敢にまた立ち上がっていて、終わってからこっちに振り返って「最高でしたね!」って言ってきたんですよ。

菅野さん

(笑顔)。

大泉さん

「Dear」を最高の音響で聞くなら、やっぱり映画館ですよね。ミセスのライブに行ければ良いですが、本作を上映している間は最強の音響で聴けますからね。だからミセスさんファンの皆さんも、本作を絶対映画館で観なきゃいけない!

菅野さん

確かに。

大泉さん

家で聞くよりも、やっぱり映画館が最高! しかもそこに二時間分の良い作品が付いてきます。(会場:笑)
絶対に、ただ「Dear」を聞くよりも、その前に二時間の本作を観た方が「Dear」が良くなると思います。考え方を変えれば、「Dear」のPVだと思って観てください。(会場:笑) まだ観ていない人は、二時間の最高のPVだと思って観てほしい。最高に楽しめますからね。

MC

圧倒的に時間がどんどんと押しております。(会場:笑)

大泉さん

おかしいじゃないですか。二人しかしゃべっていないのに。(会場:笑)

MC

今日はお二人で、最後の共同作業が待っております。

大泉さん

やだ、寂しい……。

■くす玉セレモニー

MC

初共演で夫婦役を演じられた大泉さんと菅野さんに、本作のプロモーションも一区切りということで、最後に大ヒット記念、かつ夫婦役の最後の共同作業ということで、縁起の良いくす玉セレモニーを行います。(会場:拍手)

大泉さん

(くす玉を見ながら)大きいですね。映画がヒットするとくす玉もデカいんですね。楽屋に入っていたお弁当もだいぶ良いものでしたね。ヘアメイクさんが速攻で調べ出して、「最低でもいくらしますよ」って言っていました。(会場:笑)

MC

掛け声は、今日はお二人で決めてください。

大泉さん

今回は、私たちの作った「ディア・ファミリー」ではありますが、観ていただいたお客さんのおかげでヒットしたということで、我々が「ディア・ファミリー」と言いますから、今日お集まりの皆さんに「大ヒット!」と言ってほしいです。

MC

一発勝負でいきますか?

大泉さん

そこまで私は信用していませんから、一発でやったら、なんか微妙な感じで「大ヒットぉ〜」ってなって、次の日のテレビで見て、ガッカリするんですよ。なので、ガチガチに練習します。できるまで帰れないからね!(会場:笑)

MC

まだくす玉の紐は引いちゃだめですよ。

大泉さん

分かっていますよ。菅野さんもほら、紐から手を離しましょう。

菅野さん

そうしましょう。
(山賊の大笑い)どっちなの? フリなの?(会場:笑)

大泉さん

フリじゃねぇよ!(会場:笑)

■会場の皆さんとくす玉を割る練習。

大泉さん

僕たちが何回か練習しているうちにカメラさんもカメラワークを練習しますからね。
じゃあもう一回やりましょうか。

大泉さん&菅野さん

「ディア・ファミリー」!

会場の皆さん

大ヒット!

大泉さん&菅野さん

(紐を引くアクション)

大泉さん

(「Dear」前奏を歌う)ダンダンダンダンダーン。
(翌日のワイドショーのアナウンサーを真似て)「昨日、東京で映画『ディア・ファミリー』の大ヒット記念した舞台挨拶に大泉さんと菅野さんが登壇しました。」

MC

見えてきましたね。

■スタッフから「拳を挙げてほしい」というお願い

大泉さん

すみませんね、皆さん。「大ヒット!」の時に腕を上に挙げてください。僕のファンなんて、大体もう肩上がらないんだから、挙げられる方の腕で良いですよ。私は右が上げられませんから、左でやります。(会場:笑)

■再び練習。

大泉さん

すごいよ。皆さん、腕が上がっていましたよ! でもあれよ、無理しちゃダメよ。これが原因で肩を痛めたりするんだから! そういう年代なんだから!

■いよいよ本番。

大泉さん&菅野さん

「ディア・ファミリー」!

お客さん

大ヒット!

■くす玉が割れて会場全体で拍手!

大泉さん

ありがとう! 本当に「Dear」は良いですね。

菅野さん

素晴らしい!

大泉さん

お祝い事は全部「Dear」を流せば良いと思いますよ。違う作品の時でも、「この曲良いから使って!」って貸してあげたくなっちゃう。(会場:笑)

■フォトセッション

MC

大ヒットして、ロングランになりましたら、劇中の印象的なセリフでもある「次はどうする?」ですが、菅野さん、何かありますか? 

菅野さん

コンビを組みましょう! コンビ名も考えました。コンビ名は大泉洋の「洋」と菅野美穂の「菅」で「洋菅(ようかん)」。(会場:拍手)

大泉さん

(爆笑)。年末までヒットしたらM-1に出ます!(会場:拍手)

MC

最後にご挨拶をお願いします。

菅野さん

皆さん、本日は本当に温かい時間を過ごさせていただきありがとうございました。大泉さんのお人柄に引っ張られての今まででした。最後は本当に大泉さんらしく“大雨”となりました。皆さん雨具はお持ちでしょうか。とても思い出に残る一日になりました。ありがとうございました。

大泉さん

ありがとうございます。皆さんのおかげで本当に大ヒットしました。皆さんに喜んでいただけて、本当にうれしさでいっぱいです。様々な感想を、私もいただきました。「本当に大泉さんが言っていた通り、決して悲しい作品じゃなかったね」「お涙ちょうだいの作品ではなかった」「本当に前向きになってすごく頑張ろうと思え、勇気がもらえる作品」「グズグズしている自分がダメに思える」「“何か始めたい”と、『Dear』と共に思わせてくれる作品」など、たくさんの感想をいただきました。本当にうれしい限りです。そして本当にその通りだなと思います。
筒井家の皆さんもそうですし、佳美さんも本作のこの状況を、喜んでくれているんじゃないかと思います。「本作を作って本当に良かった」と心から思っております。
ぜひ皆さんの熱い思いを、まだ観ていない方にお伝えいただいて、まだまだたくさんの方に観てもらえればと思っております。そして、ロングランして、年末まで公開していたあかつきには、「洋菅」という新しい漫才コンビが「M-1に初挑戦する!」という突然の新しい夢ができました。何とかこの夢を叶えさせてください! 今後とも我々「洋菅」をどうぞよろしくお願いします。

菅野さん

よろしくお願いします。