「六人の嘘つきな大学生」完成披露試写会
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完成披露試写会
怒涛の伏線回収で大人気を博している、浅倉秋成著の小説「六人の嘘つきな大学生」(角川文庫刊)を、監督・佐藤祐市と脚本・矢島弘一により実写化した映画「六人の嘘つきな大学生」が11月22日より公開となります。
10月21日、本作の完成披露試写会を東京国際フォーラムにて開催し、浜辺美波さん、赤楚衛二さん、佐野勇斗さん、山下美月さん、倉悠貴さん、西垣匠さん、佐藤祐市監督が出席しました。
ネタバレを避けつつ、作品の見どころを語るなど「六嘘」の世界観を生かした、こちらのイベントの模様を詳しくレポートします。
浜辺美波さん
嶌衣織役
赤楚衛二さん
波多野祥吾役
佐野勇斗さん
九賀蒼太役
山下美月さん
矢代つばさ役
倉悠貴さん
森久保公彦役
西垣匠さん
袴田亮役
佐藤祐市監督
■紗幕にキャストのシルエットが浮かび上がる。
■幕が下りてキャスト陣の登場かと思いきや、壇上には漢字の「七」が「六」に変わっている「嘘」の文字が置かれている―――という演出に、会場から驚きの声が上がりました。
■その後、階段後方よりキャスト陣が登場!
浜辺さん
皆さん、足をお運びいただきありがとうございます。最後まで楽しんでいただけるように、この舞台挨拶では、なるべく嘘をつかずに、本当のことを話したいと思っています。
赤楚さん
皆さん、こんにちは。M!LKの佐野勇斗です。
佐野さん
違うよ!
赤楚さん
ごめん、ごめん、赤楚でした(笑)。短い時間ですが、嘘をつきまくりたいと思います。
佐野さん
皆さん、こんばんは。
(ライブ会場のように)盛り上がっていますかっ?!
会場の皆さん
いぇーい!
佐野さん
「六嘘(ろくうそ)」観たいですかっ?!
会場の皆さん
観た~い!
佐野さん
すごくスリリングで、面白い作品になっていますので、いち早く皆さんに観ていただけることをすごくうれしく思っています。
山下さん
皆さん、本日はお集まりいただきありがとうございます。見ての通り、個性豊かなキャストが集まっているので、この六人と監督の陽気さも相まって楽しい一日にしたいと思っています。
倉さん
こんにちは。今日はお越しいただいて、本当にありがとうございます。完成を迎えられて大変うれしく思っております。
西垣さん
なかなかこういう舞台に立つのが慣れていなくて、足が震えております。意外と、小鹿です。
登壇者の皆さん
大丈夫だよ!
西垣さん
皆さんにこの作品の面白さが伝わり、たくさんの方に広めてもらえるように、今日はいろいろなことをお話ししたいと思っています。
佐藤監督
メガホンは一度も持ったことがないんですが、なぜか監督は「メガホンをとられた」と紹介されてしまいます。(会場:シーン)今日は頑張ってスベりたいと思います! (登壇者の皆さん:笑)
赤楚さん&佐野さん
よっ、監督!
MC
まずは監督、本日いよいよ本作のお披露目となりました。今回は多くの伏線が張り巡らされている密室会話劇ですが、映像化するにあたって意識したことや心がけた事は何でしょうか?
佐藤監督
こうして皆さんに観ていただくのは初めてなので、「どう受け止められるかな」と、ちょっとドキドキしています。現場では、密室の中だけなので、背景が変わらないんです。なので、みんなで「どうやってお芝居をやろうか」と、何日間かリハーサルをしました。コミュニケーションを取りながらリハーサルをしましたが、気が付いたらこちら(キャスト)の六人だけが仲良くなって、僕はちょっと端に追いやられたような感じでした(笑)。(登壇者の皆さん:笑)
そんな感じで、とにかく「お芝居をしっかりとやっていくこと」を心がけていました。それと、原作が面白いので、「みんなで頑張れば大丈夫だ」と思っていました。
MC
密室での緊迫感のあるシーンがかなり多い撮影だったかと思います。撮影現場の雰囲気や、何か印象的なエピソードがあれば教えてください。
浜辺さん
私、思い出しました。撮影の前の話ですが、最初に顔合わせと、本読みと、リハーサルをやったんです。初対面の方もいる中で「どれぐらい頭に台本が入っていますか?」という話をしていて、みんなで「ちょっと心配だなぁ」と話をしていたんです。でも、いざ監督から「リハーサルをやりましょう」と言われたら、みんな結構頭に台本が入っていて、全然台本を見ていませんでした。あの時から、もう嘘つきが始まっていたと思います。
佐藤監督
あの時には、皆さんセリフが入っていましたね! まんまと美波ちゃんだけね。(登壇者の皆さん:笑)
浜辺さん
ちょっとモゴモゴしていました。「この作品は、ここから嘘が始まっていたのか」と思いました。初めて騙された瞬間が忘れられないです。嘘を言った自覚がある人はいるのかな?
佐野さん
もうあぶり出しているじゃん! 怖いよ!
でも、僕はその時いなかったからね。(会場の皆さんに向かって)皆さん、僕は嘘をついていませんからね。よろしくお願いします。
悠貴はどう?
倉さん
僕は、嘘をついたね(笑)。セリフを覚えてはいたけれど、ミスした時の保険として「まだ、あまり入っていないです」って言ったかもしれない。
浜辺さん
保険ね!
山下さん
私も嘘をつきました(笑)。倉くんと、私と、西垣くんも結構覚えていたよね?
西垣さん
でも、「演技をやってみて」って言われた時に、やれる自信は無かったのに、やってみたら意外とできちゃったっていうことない?
山下さん
天才肌だね。
西垣さん
いや、違う違う(笑)!
自分の中では、「八割ぐらいかなぁ」と思っていたけれど、やってみたら意外と全部できちゃったって時ないですか?…(誰からも同意を得られず)あれ(笑)?
佐藤監督
美波ちゃんは正直に話していて、キャストの皆さんには、事前に、「台本を頭に入れなくて良いですよ」と伝えていました。まず「みんなの声と表情を見たいから」ということで始めたんです。なので、美波ちゃんは素直に「みんなとコミュニケーションを取ろう!」と思って現場に来たら、みんなが意外とガチモードで、「私が座長なのに…」と、ちょっとショックを受けていました。
浜辺さん
でも、セリフが少なかったのでギリギリ助かりました。(登壇者の皆さん:笑)
MC
赤楚さんは、印象に残ったエピソードありますか?
赤楚さん
皆さん、結構差し入れをくれました。特に印象に残っているのは、ちょっと暑い日の撮影の時に、佐野キュンがね、アイスの差し入れをくれました。
佐藤監督
キュンなだけに!
佐野さん
キュンなだけに(笑)?!
赤楚さん
佐野キュンだけに、キュンとしましたね。
佐野さん
シンプルに僕が食べたかっただけです。「一人だけ食べていたら怒られるかな」と思って、みんなの分も買いました。
MC
佐野さんの印象的なエピソードは?
佐野さん
僕は、みんなで花火を見たことですかね。でも、僕はあまり見られなかったんですよ。(佐野さん以外の)五人だけで見ていましたね。
浜辺さん
撮影所から見えた花火大会ね。
佐野さん
花火大会の終わりの方に、「今、五人で花火を見ているらしいですよ」と言われて、「えっ、何の話!?」と思って、屋上に行ったら、みんながご飯を食べながら花火を見ていました。僕だけ、終わり際の合流でちょっと悲しかったです。
佐藤監督
何? ハブられていたの?!
佐野さん
はい! (登壇者の皆さん:笑)
山下さん
違うよー。
佐野さん
じゃあ、何か弁解してよ!
山下さん
撮影が終わって休憩に入った途端に、佐野君がそそくさと一人だけ楽屋に戻ってしまって、たまたまなんです。
浜辺さん
その時はまだ連絡網もなくて。
赤楚さん
まだ連絡先を知らなかったんだよね。
佐藤監督
連絡網があったの? グループLINE?
佐野さん
はい。
佐藤監督
やめて、僕だけハブくのー! そういうのはやめてよ!(登壇者の皆さん:笑)
MC
山下さんのエピソードはありますか?
山下さん
会議室でのシーンです。二、三週間くらい、毎日朝から晩まで撮影をしていました。その時に六人で同じ前室で、ずっと一緒にいたので、いろいろなお話ができて、仲良くなりました。佐野くんがゲームを持ってきてくれて、すごく仲良くなれました。
佐野さん
でも、そのゲームは一回も使ってくれませんでした。(登壇者の皆さん:笑)
みんなが「ゲームがしたい」って言うから、家から選んで持ってきたのに、みんなは「ありがとう!」とは言うけれど、誰も遊んでくれませんでした。(撮影が)終わってから、僕一人で片付けて寂しく帰りました。それについても弁解してください(笑)。
赤楚さん
今日の佐野くん、かわいそうだね。大丈夫?
佐野さん
ギリギリ大丈夫です!
佐藤監督
もしかしてハブられていた?
佐野さん
監督と僕だけハブられていました(笑)!
佐藤監督
仲間じゃん!(登壇者の皆さん:笑)
MC
倉さんのエピソードはありますか?
倉さん
一人一人見せ場みたいなシーンがあるんですが、その撮影の時は毎回ちょっとピリピリしていました。でも、普段はとても和やかで、楽しい現場でした。
MC
グループ連絡網ができるくらい、皆さん仲良くなられたということでしたよね。
赤楚さん
でも、本作も公開されることですし、解散しますか?
佐野さん
何で?!
浜辺さん
グループメッセージを返してくれない人いるんだよ!
赤楚さん
(浜辺さんに向かって)頑張っているけれど、ね。
佐藤監督
美月さんじゃないの? 既読スルーな感じがする。
浜辺さん
そう! 撮影中はすぐ返してくれていたけれど、最近忙しいからかな。
山下さん
返しているよ(笑)。でも、みんなの会話が早すぎるんだよ。「本当に仕事をしているのかな?」っていうレベルで連絡が来るので、メッセージが何十件も溜まってしまうんです。…ちゃんと参加します(笑)。
MC
西垣さんは何か印象的なことはありましたか?
西垣さん
仲良くなりすぎて、真面目なシーンを撮っているのに何か面白くなってしまうことがありました。一人がツボに入ってしまうと、それがみんなに伝染して、ちょっと時間がかかってしまう時がありました。
MC
浜辺さんが首を傾げていますね?
浜辺さん
あったけ?
西垣さん
あなたです!
浜辺さん
何気ない、ただホワイトボードに一文字書くだけの手元のショットなのに、ケタケタ笑ってしまうことがありました。二回ぐらいだよね?
赤楚さん
そうだね。今日もあったよね?
佐藤監督
取材中もそうなっちゃうのはどうなの? (登壇者の皆さん:笑)
浜辺さん
ごめんなさい。
MC
本作は、怒涛のどんでん返しで一秒たりとも目が離せない作品になっておりますが、「ぜひここに注目してほしい!」というポイントをうかがいたいと思います。
浜辺さん
先ほど倉くんが話してくれましたが、大半のメンバーが、目が血走って、「血管が切れるんじゃないか?」と思うくらい、強い目をする見せ場があります。その時の目力がすばらしいです。「この目を向けられたくないな」と思うような瞬間があるので、見逃さずに観てください。
赤楚さん
犯人を探すのも良いですが、各キャラクターが、それぞれ特徴や、過去を持っているので、皆さんも共感しやすいキャラクターがいると思います。また、別のキャラクター目線で観てみるのも楽しい作品だと思います。
佐野さん
会議のシーンに注目してほしいのは、皆さん分かっていると思いますが、会議が始まる前の、僕たち六人が打ち合わせをするシーンにも注目してほしいです。そこには監督のむちゃぶりのアドリブがあったりするので、注目してほしいです!
西垣さん
ぜひ! 監督から「何かやってよ」「何か面白いことやってよ」と言われて、頑張りました(笑)。
佐藤監督
そんなひどい演出しないよ! すべて台本通りです(笑)。
山下さん
私たち六人が最初にファミレスに集まって、それぞれ自己紹介をするシーンが本作のクランクインでした。まだしゃべったことがない状態だったので、リアルな気まずさや距離感が出ていると思います。そのシーンと会議室でのシーンを比べると、みんなの顔つきが全然違っているので、その違いに注目していただきたいと思います。
佐藤監督
僕が、倉くんの芝居で一番好きなところは(言い方を真似て)「何度でも言う」ってところです。あそこが大好きです。
佐野くんの一番好きなところは(言い方を真似て)「なぁ!」って言うところです。
MC
監督のポイントが、ピンポイントすぎるんですが、ぜひご注目ください。では、倉さん、どうぞ!
倉さん
水がたくさんかかるシーンですね。そこは、西垣くんと二人で相談して生まれたんですが、本作には珍しくダイナミックなシーンになっていると思います。ワンシチュエーションなので、なかなかできることがないんですが、唯一水があって「何かアクションに使えたら良いよね」と話して、現場で生まれたシーンでした。
西垣さん
僕は、会議室で最終面接をする前に、みんなで飲み会をするシーンです。そこが「ザ・大学生の飲み会」という感じがしました。皆さんが一度は経験したことがあるような、騒がしい飲み会のシーンになっているので、共感が得られると思います。推しポイントです。
佐藤監督
ちなみに、僕が美波さんの一番好きなところは、最後の表情です。あと、ちゃんと意味のある手の挙げ方も好きです。
赤楚くんは、(甲高い声で)「九賀くん!」って言うところです。
赤楚さん
あ、分かった! かなり誇張されていますが(笑)、僕が全身全霊をかけたお芝居になっています。
佐藤監督
美月ちゃんの好きなところは、(言い方を真似て)「何どさくさに紛れて…!」って言うところです。その後に続くセリフも表情も含めて好きです。
西垣くんの好きなところは、(言い方を真似て)「俺はな、もうなダメだ」って言うところです。現場でも、「何か訛っていない?」っていう話になったんですが、でもOKになったそのシーンが好きです。
MC
本作にちなんで、皆さんの忘れられない「嘘」についてのエピソードを教えてください。
赤楚さん
(挙手して)まず、トップバッターいきます!
僕、エイプリルフールに、友だちに「一万円拾ったんだよ。」って嘘をつきました。そしたら、その日に一万円を拾ったっていう…嘘です。
佐藤監督
これも嘘なの?!
赤楚さん
はい、今嘘をつきました。(登壇者の皆さん:ざわつく)
浜辺さん
私、右足にすごく大きい青タンがあるんです。もう緑色で、これからモリゾーとキッコロになるんじゃないかみたいな青タンがあります。それを、他の現場では「最近、転んじゃったんです。」と言ったんですが、実はでんぐり返しをして、できました。すみませんでした。
佐野さん
え、でんぐり返しで、青タンができたの?
浜辺さん
はい。後転ができると思ったら、ちょっと背中が硬くて…、足が思ったところに行かなくて、ぶつかってしまいました。痛いんですが、正直に言うのは大人としてどうなのかと思ったので、隠しました。
佐野さん
僕は、小学校の時にお母さんとお父さんにテストをいっぱい隠しました。「テスト返ってきたの?」って聞かれても、「返ってきていない。先生が忙しいんだって」って噓をついて、机の中に20枚ぐらいためていました。すみません。
山下さん
私は、ファンの皆さんについていたハッピーな嘘があります。私は、以前は髪の毛が今より20センチぐらい長かったんですが、実は髪を切ったことを今日までずっと隠していました。ロングヘアの写真を撮り貯めして、ファンの皆さんにはそれを送っていました。客席に私のファンの方がいたら、「(髪が)短くなっている!」と思ってくれるかなという、サプライズ嘘です。ぜひネットニュースなどにお願いします(笑)。
倉さん
僕は、プロフィールに身長173センチって書いているんですが、実は171センチしかなかったんです。でも、今年173センチになりました!(会場:拍手)
佐藤監督
成長しているってこと?
倉さん
そうです! 今日は厚底靴で少しだけ盛っています。
西垣さん
僕は、最近ゴルフを始めたんです。それで、赤楚くんからお誘いをいただいて一緒にラウンドを回りました。僕は「始めたばかりだから、上手じゃないよ」って言ったら、赤楚くんが「僕も大して変わらないから、一緒に行こうよ」って言っていたのに、行ったらボコボコにされました(笑)。
MC
騙し騙されのエピソードでしたが、皆さんは騙されやすい方ですか?「自分は騙されやすい」と思う方、手を挙げてもらっても良いですか?
挙げていないのは、山下さんと倉さんですね。
山下さん
そうですねぇ。
浜辺さん
「六嘘」の舞台挨拶だから、私たちも何か騙されるんじゃないかと思って、ずっと怖かったんです。だから、今日は誰も信じていませんでした。
MC
最後に、代表して浜辺さんからご挨拶をいただきます。
浜辺さん
今日は、どんなサプライズというか「嘘」が待っているんだろうとすごくドキドキしていました。でも、何事もなく無事に皆さんに本作を観ていただけるようで、とてもうれしいです。
本作は、昨年の九月から撮影を始めて、一カ月半と言う短い撮影期間でした。皆さんに最後まで楽しんでいただけるようにと、六人でミステリーの難しさ、そして、原作が素晴らしいからこその難しさに向き合いました。予告編では、すごくバチバチしていましたが、六人で協力して、監督やスタッフ、キャストの皆さんに導いていただいて、作品を作りました。本作でこの六人がつく嘘には、嘘、偽りはございません。最後まで、この六人の嘘を楽しんで、ドキドキしてください。本日は、本当にありがとうございました。
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